注意
このエントリーの内容は私個人による考えであり、所属する組織・団体とは一切関係がありません。また、閲覧する人によっては不愉快に感じる内容、不健全な表現を多分に含んでいるため、気分が悪くなったらすぐにブラウザバックをお願いします。
️ 本題
筑波で開催されたニコニコ学会サマーキャンプ2015というイベントに行ってきました。
当初の目的の1つは、新規事業の種になるアイデアを探すことでした。最初の自己紹介で「何か作ります」と宣言したはいいものの、最終的には、30分でエロサイトを作るというパフォーマンスを披露することに…。
️ 他の参加者のブログ
詳しく書かれているので、興味のある方はぜひご参照ください。
ニコニコ学会βサマーキャンプ2015に参加して - maoring blog
ニコニコ学会βのサマーキャンプに行ってきました! - LIFULL Creators Blog
参加したセッションの一覧
- テクノロジーが発達している割にリモートワークが普及しないのはなぜ?
- ファシリテーターとして参加
- テクノロジーを活用して就活をもっと楽しくできないか?
- 高校は不要ではないか?社会性養成は中学、学問は大学、と考えると役割が中途半端では?
- 制度としての結婚がなくなれば、重さ・息苦しさがなくなって、事実婚・出産が増えるのではないか?
- テクノロジーでエロを追求すると、人類はどこに辿り着くのか?
- ファシリテーターとして参加
- 1セッション25分のはずが2時間に渡る大議論となった
- セクシュアルマイノリティの生きにくさを和らげるにはどうしたらいいのか?
- 触感を再現するハプティック・リアライズでどんなことができる?今の課題は何?
- ペット用ロボットのハードウェアが老朽化するのに、ソフトウェアは永久稼働を想定することにギャップがあるから、寿命という概念を設計してみたらどうなるだろう?
実際にどんな話がなされたのか
せっかくなので議論形式で1つご紹介します。
お題【テクノロジーでエロを追求すると、人類はどこに辿り着くのか?】
「そもそもエロとは何か。肉体的快楽だけでなく精神的充足感も含まれるのではないか。愛するパートナーとの触れ合いとか。これはリアルな人間同士ならではだよね。」
「シナリオのある成人ゲームってその要素を重視しているのではないか。」
- 「でもゲームって意識した時点でもうリアルじゃないじゃん。」
- 「ゲームだと認識できなかったら?例えばこの世界が実はゲームだったら?愛するパートナーが実はロボットだったら?将来的にそういう錯覚を起こすことはできるのではないでしょうか?」
「リアルが〜っていうけど、出会い系サイトだってテクノロジーですよね。」
- 「出会い系の未来ってどうなるんだろう。」
- 「遺伝子情報から最高のマッチングをさせるとかできないのかな。心がどうこうとか言っているけど、肉体面で最高の相性の人と出会ったら、そんな価値観がひっくり返ったりして。」
- 「最近ゲノム系ベンチャーが多いようだし、技術要素としては不可能ではなさそう。」
- 「教師データを集めるのは難しいんじゃないですか。」
「この話って、男性と女性で重視する観点が違うのでは?」
- 「さっきから男性の意見ばかりですよね。女性は XXX を重視しますよ?」
- 「いやそれはあなただけじゃないですか。私は違うのですが。むしろ〜」
- 「これただの性癖暴露大会じゃね?」
- 「個人によって嗜好が大きく異なるということですね。性差や背景要因によってクラスタリングできる側面も当然あるでしょうけど。」
- 「でもそうなるとさ、パートナー同士の話だったら、片方の快楽最大化がもう片方にとって苦痛になってはいけないよね。それは人類が追求すべきものではない。『被害者のいないエロ』を目指したいね。」
「ちょっと待って。精神的充足感の正体って化学で言うとそもそも何ですか?」
「脳内でなんらかの物質が分泌されるとか電気信号とかなんじゃないですかね」
- 「だったら、それを強制的に引き出すことで、充足感を享受できるのではないですか?」
- 「マウスの実験で脳に電極をぶっ刺して快楽を与えた研究があるらしいですよ。同じことは人間にもできるでしょうね。」
- 「そうなると、その世界では肉体的快楽と精神的充足感は一致するのでは?」
「この議論の流れは生命倫理としてどうなんですかねー。」
- 「思考実験のために一度置いておきましょう。行き着くところまで行ってみたい。」
「おっさん研究者に無理やり気持ち良くさせられたくないんですけど(by男性)。」
- 「同性愛者でなくても、パブロフの犬みたいに学習したら、快楽や恋愛という概念の対象がおっさんになりそうですね。」
- 「そうなったら今の価値観で美女に気持ち良くしてもらうのと同じことだから、将来的には問題ないでしょう。」
「行き着く先は人類の滅亡ではないか。」
「もう少し近未来に普及しそうなテクノロジーから考えてみますか。」
「VRヘッドセットやIoT。いろんな可能性があるように思います。」
「でもハードウェア自体は進化しているけど、コンテンツというか、どういうふうにしたら良いかってソフト面の整備はないような。」
「嗜好に個人差がある分野なので、単なるアーカイブ化では参考にならないのではないでしょうか。」
結論:現実的な到達地点はまだ見えない。なぜならソフト面の情報が未整備だからである。そこで人類にとってまず必要なのは「快楽のアーカイブ化」いわば「夜のCookpad」なのではないだろうか。
「夜のCookpad」作ってみた
- まぁ、ただのハリボテなんですけどね!笑
- でも、ホワイトボードで議論したあとに、実際にそれっぽいモックアップが目の前に出てくると、結構それだけで感動しちゃうんですよね。
作り方
- ブラウザでCookpadのページを開く
- HTML,CSS,JavaScript,画像を丸ごとダウンロード
- 文言と画像をそれっぽいのに差し替える
- ネットで探してコピペ
- ユーザーの名前とか画像は迷惑を掛けないようにHTMLから消す
- それっぽいのに差し替えるのが面倒臭そうな部品はHTMLから消す
- ロゴはFireWorksでささっと作成
- 完成!所要時間30分!
使い方(脳内設定)
- 1人稽古や夫婦の勝負事について、新しいレシピを試してみたら投稿
- 研究者は過去の文献や地方の知恵を投稿
- 企業は消費者に試してほしいプランを投稿
- 他の人のレシピを見て、やってみたら「やるレポ」に投稿
- 感想:こういう点が良かったとか悪かったとか
- 工夫:道具はこれで代用できるとか
- 発見:旦那がこういうテンションだと適さないとか
今後について
- サイトをきちんと作って公開してくれ!という声多数。
- ただ、仕様が曖昧なのと、コンテンツをどう集めるかという課題があります。
- 作るだけ作って放置したらゴミ箱に直行しそうな一方で、きちんと設計・運用したら爆発しそうな感じがなんとも言えませんな。もう1回くらいあのメンバーでディスカッションしたいっす。
感想
- いろいろすごかった。一応これ個人開発用のブログなので、作ったものとその背景として1トピックの議事だけ拾い上げましたが、他にも色々な議論があって思うところはありました。
- あと、アンカンファレンスという形式が面白かった。KPTのような場でこういったやり方を試してみるのもアリかもしれないなぁと思いました。
おまけ1
加速器・測定器を初めとした研究施設をいくつか見学してきました。世界線を越えそう。大規模な研究プロジェクトも、ネットワークの配線を1つ1つ繋いだり、巨大な装置をどういう手順で配置するかといった地道な設計・作業の積み重ねの上に成り立っているのだなぁと再認識した次第であります。
おまけ2
今回は初めての筑波ということで「蒼」というらーめん屋に行きました。おいしかったです。こってりしているけど味がしつこくない。食べているうちに具や調味料が混ざり、味が変わっていって飽きない。そんなこんなで味わっていると、いつの間にかお腹が膨れていました。おすすめです。でも駅からちょっと歩くかな。