下町柚子黄昏記 by @yuzutas0

したまち発・ゆずたそ作・試行錯誤の瓦礫の記録

何を言うか?どう言うか?いつ言うか?を考えるヒント

「何を言うか?」「どう言うか?」「いつ言うか?」

こういった悩みを抱えているビジネスパーソンは多いのではないだろうか。

  • メンバーとの1on1でどこまでフィードバックすべきか悩むマネージャー。
  • クライアントへの報告会でどこまで細かく話すべきか悩むコンサルタント。
  • 事業部門への報告会でどこまで細かく話すべきか悩むITエンジニア。

我々が「何を言うか?」「どう言うか?」「いつ言うか?」に悩んでしまうとき、 以下の観点が混ざってしまっているように思う。

<相手のShouldとWant>

相手が知らなくていいこと、興味のないことを伝えようとすると空回りをしてしまう。

  • 相手が知るべきこと(Should)
  • 相手が知るべきでないこと(Not Should)
  • 相手が知りたいこと(Want)
  • 相手が知りたくないこと(Not Want)

「相手」の4観点を組み合わせると「相手は興味を持っていないけど、立場上知ってもらわないといけない」といったケースがある。 嫌な顔をされながらでも「これを知るのはあなたの仕事です」という強い気持ちで報告することになる。

<自分のShouldとWant>

自分が言うべきこと。自分が言いたいこと。この2つを混ぜてしまうと空回りをしてしまう。

  • 自分が言うべきこと(Should)
  • 自分が言うべきでないこと(Not Should)
  • 自分が言いたいこと(Want)
  • 自分が言いたくないこと(Not Want)

「自分」の4観点を組み合わせると「自分は言いたくないけど、立場上言わないといけない」といったケースがある。 気が滅入るかもしれないが「これを言うのが自分の仕事だ」という強い気持ちで報告することになる。

反対に「頑張って検討した内容を30分かけて伝えたくなってしまうが、報告としては結論スライド1枚で十分」というケースもあるだろう。

<相手の観点と自分の観点>

さらに「相手」と「自分」の観点を組み合わせると、より正確に状況を言語化できる。

  • 「相手は興味を持っていないけど、自分は言いたくなってしまう」といったケースだと、つい話しすぎてしまって気まずくなる。
  • 「相手は知るべき立場で、自分は言いたくない」といったケースだと、誤魔化そうとしても後から余計に怒られてしまうだろう。

<過去・現在・未来>

さらに「相手」と「自分」の観点に加えて、「時間軸」の観点を組み合わせると、より正確に状況を言語化できる。

  • 「過去に話すべきだったが今はもう状況を変えられないから議題として挙げるべきでないこと」
  • 「今は相手が興味ないと思っているが3ヶ月後には必要になるから今の時点で話を聞いてもらうべきこと」
  • 「メンバーには将来的にXXXのスキルを身につけてほしいが、◯◯◯を達成した後に話さないと、時期尚早で混乱させてしまうこと」

といったケースがある。

チェックリストにしたい

このように整理していくと「何を言うか?」「どう言うか?」「いつ言うか?」が明らかになっていくのではないだろうか。 もう少し磨き込めばExcelシートに落とし込めそうな気もする。チェックリストにできそう。

余談というかモチベーションの話

筆者は風音屋(@Kazaneya_PR)で、経営コンサルタントのような仕事をしている。 もともと風音屋はデータ基盤構築を強みとした会社で、基盤構築とセットでデータ分析の支援を行っている。 その延長で、いつの間にか事業戦略の策定に関わったり、M&Aの意思決定まで支援していたりする。

新入社員やインターン生(東京大学で筆者の授業を受けて興味を持ってくれた学生)にも手伝っていただいている。 せっかくならとプレゼンテーションや質疑応答をお願いすることもある。

当然ながら新入社員やインターン生はビジネスコミュニケーションに慣れているわけではない。 事前に作戦会議を開いたり、クライアントとのミーティング後に振り返りを実施している。

しかし、いずれは(筆者ではなく)マネージャーたちが新入社員に教えられる体制にシフトしていかねばならない。 未来のマネージャー陣に丸投げしたくなってしまうが、その考え方はあまりサスティナブルではない。 そのため「何を言うか?」「どう言うか?」「いつ言うか?」の判断をノウハウ化したい、と考えている。 ヒントは見えてきたので、マニュアルやフローチャートに落とし込みたいところだ。

こういうノウハウが社内に充実していけば、

  • 新人コンサルタントが短期間で自走・活躍できるようになるのではないか
  • マネージャーの負担が少なくなって長く働いてもらいやすい環境になるのではないか

と期待している。

ということで、コンサルタントとして活躍したい皆様! ぜひ風音屋に入社してください!