今年観た映画2019 Advent Calendar 2019の20日目の記事です。 ざっくばらんに振り返っていきたいと思います。ネタバレありです。
もくじ
- もくじ
- 01. ヘラクレス
- 02. アラジン
- 03. トイ・ストーリー4
- 04. トールキン 旅のはじまり
- 05. 天気の子
- 06. 言の葉の庭
- 07. アイネクライネナハトムジーク
- 08. アド・アストラ
- 09. 空の青さを知る人よ
- 10. 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
- 11. 雲のむこう、約束の場所
- 12. マチネの終わりに
- 13. 美女と野獣
- 14. アナと雪の女王2
- 15. リメンバー・ミー
- 最後に:映画のある生活
01. ヘラクレス
Primeビデオで視聴。 事前のイメージと違って、神々と怪物の物語ではない。 1人の傭兵であるヘラクレスが、仲間と共に戦場で生き、家族の死の真実を知って敵を討つ話。
ギリシャ神話って本当はこうだったんじゃない!?という楽しみ方ができる作品。 ギリシャ旅行の前に観たのだけど、むしろちょうど良かったかもしれない。 当時の人たちの生活に想いを巡らせながら、映画も旅行も楽しめた。
02. アラジン
映画館で視聴。 砂漠の町に住む貧しい青年が、王国を乗っ取ろうとする大臣の陰謀に巻き込まれて、 魔法のランプを手に入れて、憧れの王女と結ばれようと奮闘する話。
オリジナルの作品が好きだったので、こうしてリメイクされるのは良いですね。 今の自分を恥じて成り上がろうとする意思、上手くいかないもどかしさ、 広い世界を楽しもうぜと思える明るさ、大切な友達のために一歩を踏み出せる勇気。 すごいと思う。憧れる。
音楽!歌!踊り!アクション!アグラバーの町並み! 現代クオリティで最高でした。
03. トイ・ストーリー4
映画館で視聴。 持ち主から飽きられて放置されたウッディが、 持ち主がお気に入りの新しい玩具を、人知れず助けるために奮闘する話。
この作品はいつも感想が尽きない。 エンディングについては賛否両論あるけど、個人的にはそこまで意見できないかな。 おもちゃを捨てたことのある自分が、おもちゃの結末に意見するのは、ちょっと卑怯だと思ってしまう。 自由に楽しくやっていてくれるなら、それはそれで救いがある。
多感な子供時代を「おもちゃ」と過ごしたことのある人にとって「おもちゃ」は題材として強烈すぎる。 大切な何かと出会い、共に過ごし、別れる。 自分から別れを告げることもあれば、自分が取り残されたように感じてしまうこともある。 そんな悲しいことを当たり前のように繰り返して、何も感じなくなったふりをして、 でも心の奥には色々な感情が渦巻いていて、そこに目を向けさせる作品だと思う。
04. トールキン 旅のはじまり
映画館で視聴。 『指輪物語』の作者であるトールキンの青年時代を描いている。
田舎町で暮らしていたが、親の死で孤児となり、ロンドンへ。 持ち前の賢さを活かして名門校で親友たちに出会い、芸術で世界を変えようと誓い合う。 創作活動を仕事にできないことに苦悩したり、恋人との交際を禁止されて引き離されたり、 そんな青年時代の終わりに、第1世界大戦が勃発する。 もうこのあらすじだけで泣ける。
イギリスの街並みと、そこに生きる若者たちの物語。 そんな映像を味わう2時間。 TOHOシネマズのレイトショーでマスターズドリームを飲みながら観た。 良かった。
05. 天気の子
映画館で視聴。 雨が降り続ける東京で、家出少年が出会ったのは、天気を晴れにできる「100%の晴れ女」。 意気投合して惹かれ合う2人だが、言い伝えによると「天気の巫女」は異常気象を解決するための人柱だった。 みたいな話。
自分が似た境遇なので、小さな事務所で奮闘している社長を応援してしまった。 余裕がない時期だろうに、悲しいこともあったろうに、明るく楽しくのんびりと振る舞って、 出来る範囲で周りの人たちに手を差し伸べて、子供の言葉に耳を傾けて、かっこいいっすよ。
あと、天気ビジネスとか、仲間内で盛り上がるのって楽しいよね、みたいな気持ちになりました。
結末は個人的には結構好きで、自分が世界の全てに責任を持っているんだみたいな拗らせ方をしたときに、 いやそうじゃねぇんだよ、水没するなら水没するでそれでも世界は前に進んでいくんだよ、 もっと自分たちの好きなように選んでいいんだよ、晴れるだけが正解じゃないんだよ、という救いがあった。
新海誠さんの作品を観ると、新宿の西口とか、代々木とか、あのあたりを歩きたくなりますね。
06. 言の葉の庭
Primeビデオで視聴。 靴職人になりたくて雨の日だけ1限の授業をさぼってスケッチをする高校生男子。 生徒からいじめを受けて学校に行けなくなった古文の女性教師。 雨の日だけ出会う2人の「歩く練習」の日々を描いた話。
人生は難しいね。歩いていこうね。って気持ちになりました。
雨が降るのを止めることはできないけど、傘をそっと差し出して、 雨の日を楽しめるようにすることはできるのかもしれませんね。
07. アイネクライネナハトムジーク
映画館で視聴。 アイネ(ある)クライネ(小さな)ナハト(夜の)ムジーク(曲)。 不器用に恋する人たちが、誰かに勇気を与えたり、誰かに勇気をもらったりする群像劇。
伊坂幸太郎さんの群像劇小説を映像化した作品で、すこしシンプルになっている。 原作の登場人物やエピソードが多すぎるように感じたので映画くらいがちょうど良いかも。
一見してダサい(?)人の、かっこいい瞬間が、いいよね。 妻に出ていかれた旦那さんとか、息子から「あんなオトナになりたくない」と言われたお父さんとか、 そういう人のさりげない奇跡が、巡り巡って色々な人に勇気を与えるわけですよ。
08. アド・アストラ
映画館で視聴。 海王星付近にある探索船から電磁波が発生し、地球近辺の機器に影響を及ぼして事故が多発。 その異変の背景には、かつて亡くなったと言われていた、主人公の父親の存在があった。 異変を解決すべく、そして父親に再会すべく、主人公は海王星へと向かう。
シナリオ自体は王道。映画紹介サイト等で語られているように、名作の数々をオマージュしている。
なのだけど、上映が終わったとき、疲れている自分がいた。 息が詰まるかと思った。 信じらないくらい、息苦しかった。 宇宙船の中は狭くて暗くて音がない。 映画館の席も狭くて暗くて音がない。 シチュエーションが似ているためか、淡々とした映像のためか、 孤独と不安の中で葛藤する主人公にシンクロした。
良いとか悪いとかではなくて、不思議な感覚だった。 集中して仕事をした後?慣れない旅行先から帰宅した後? そういう疲れ方だった。 そういう疲れ方をする映画があることに驚いた。
09. 空の青さを知る人よ
映画館で視聴。 姉の高校時代の恋人が故郷に帰ってきた。2人をくっつけようとする主人公。 しかし、かつて音楽を教えてくれた彼は、夢を諦めかけていて、ひどいことを言ってくる。 そんな折に、なぜか高校時代のときの姿をした彼が、主人公の前に現れる。
高校生ってこんな感じだよな〜〜〜と思いながら観ました。 甘酸っぱい系のやつ。良い。
あと、あいみょんさんの曲を初めて聞いた。 全然あいみょんって感じじゃなかった。J-POPだった。
10. 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
Primeビデオで視聴。 再婚相手の父親と馴染めずに家出を試みる女子中学生と、その子に恋心を抱いている主人公。 あのとき彼女の手を引いていたら……。「もしも」と願った世界で、大人達から逃げようとする2人の話。
中学生ってこんな感じだよな〜〜〜と思いながら観ました。 甘酸っぱい系のやつ。良い。
11. 雲のむこう、約束の場所
Primeビデオで視聴。 津軽海峡に国境が引かれた仮想日本を舞台にしたSFっぽい作品。 いつか自分たちの作った飛行機で、雲のむこうにそびえ立つ塔に行こう。 離れ離れになった3人の男女が、かつての約束を果たすために奮闘する話。
00年代アニメってこんな感じだよな〜〜〜と思いながら観ました。 甘酸っぱい系のやつ。良い。
12. マチネの終わりに
映画館で視聴。 40代の男女のすれ違いの恋。 あらすじを書きたくない。泣く。
誰かを好きになるのに理由はいらない。 何かを基準にしたり、比較しなくていい。 好きなら好きで良いじゃないか。 どんなに遠い場所に離れていても、どんなに短い時間しか一緒にいられなくても、たとえ想いが叶わなくても、 相手のことを大切だと思うなら、その気持ちを否定しなくて良いじゃないか。
そういう気持ちになりました。
13. 美女と野獣
Primeビデオで視聴。 呪いで姿を変えられてしまった野獣と、村の人々から理解されない読書好きな女性が、真実の愛に辿り着く話。
ベルの母の話(アニメ版にはなかったはず)やガストンがめっちゃイケメンだったりと差分が面白い。
最後のシーンは、やっぱりすごいよなぁと思った。 自分を傷付けるであろう未来が分かっていて、それでも相手のための選択肢を選べるのは、すごいことだ。
見返りを求めない愛情は、正しくて美しいのだけど、そう簡単にできないからこそ、苦しんでいるのだろうに。 誰もが心の中に野獣を抱えていて、いくら頭で分かっていても、自己愛が呪いのように邪魔をするのだろうに。
フィクションでも良いんだよ。 こういう作品と触れ合うことで、少しでも優しい気持ちになって、誰かのために何かできるなら、良いことだ。
14. アナと雪の女王2
映画館で視聴。 エルサたち一行は、国を襲った異変を解決すべく、閉ざされた魔法の森へと向かう、的な内容。
ファイナルファンタジー感があった。まぁシナリオは何でも良い。 続編モノの醍醐味は、慣れ親しんだキャラクターを、楽しく観るという一点に尽きる。 そういった意味では明るい系のミュージカルも多くて良かった。
個人的にはクリストフを応援していました。不器用だけど良いやつですよね〜。 アナは自由気ままに明るく振る舞っているけど、クリストフが支えているからこそ成り立つ場面もあったねと。 ギャグ要員に扱われがちだけどさ、大人になるとさ、あぁいうやつこそカッコいいよねと思うわけです。
15. リメンバー・ミー
Primeビデオで視聴。 メキシコのお盆、音楽禁止の一家で、でも音楽が好きな主人公ミゲルは、家族と喧嘩になって家を飛び出し、死者の国に迷い込んでしまう。 死者の国で出会ったヘクター。自分を覚えていてくれる人がいないと死者の国からも消えてしまう。ヘクターには消える前に会いたい人がいた。 ミゲルとヘクターは互いの目的を達成するために手を組む。
アナ雪1のハンス王子もそうだったけど、最近のディズニー作品はひっくり返してくる。 味方だと思っていた人たちが敵で、敵だと思っていた人たちが味方で。 子供にとっての家族というのは確かにそういうものかもしれない。
良い話だった。家族の物語だった。 4世代が一緒に暮らすような、家族の結びつきが強い地域・時代だと「死」が身近だったのだろうか。 お盆の時期には、亡くなった人の思い出話をして、語り継がれていくのだろうか。 いつか忘れ去られていくけど、それでも後に残る人たちのことを、愛おしく思いながら消えるのだろうか。 生きること、亡くなること、誰かを愛すること、誰かを忘れないでいること。 そういうことを考えた。
最後に:映画のある生活
映画を観るようになって、2つの素晴らしい点に気付きました。
映画は他のエンターテイメントに比べて「満足感÷所要時間」がGood。 2時間前後で始めから終わりまでを描かないといけないので、無駄がなく磨き込まれている。 そういった高品質な作品に触れる時間は幸せに感じる。
映画館で観ると余計なノイズに振り回されない。 途中でスマホを取り出したり、一時停止してよそ見することができない。 普段の生活だとつい様々なことに気を取られてしまいがち。 1つの作品に集中する時間は、それだけで価値があるように思う。
ということで、TOHOシネマのシネマイレージ会員になりました。 めでたしめでたし。