概要
某所LTにて、モバイルアプリで(ゲームなどの)ポイント機能を開発するときの勘所を共有しました。
もくじ
どんな話をしてきたか
こちらが当日の発表資料になります。
要約するとこんな感じです。
- 2つの制約が生じるよ!
- うまいことハックすべし!
- ER・データ設計のサンプルを提示するよ!
- UI・カスタマーコミュニケーション設計のサンプルを提示するよ!
発表までの話(殴り書き)
背景・経緯
とある現場で、企画・設計のアドバイザーとして、ポイント機能の開発に携わりました。 そこで得た知見を整理して共有したのが、上記の発表となります。 (まぁ実際はゲームアプリではなかったのですが!)
振り返って
POやアーキテクトとしての総合力が試される案件でした。
- ビジネス・システム両方の立場で物事を考えて、企画と設計を最適化する
- なおかつ、法律・規約・顧客体験にも配慮して細部を詰める
分業体制に慣れていたチームのメンバーには、難易度が少し高いように思いました。 (だからこそアドバイザーとしての支援を依頼いただけたわけですが!)
良かったこと
ディレクター:この機会を活用して……
- アプリ法務をきちんと勉強する!
- 担当プロダクトのシステム面を理解しようと傾聴する!
ソフトウェアエンジニア:セットベース開発で進めて……
- リサーチ結果に応じて、柔軟に要件を修正・対応する!
- 法務との打ち合わせに顔を出して、気になる点を積極的に議論する!
といった形で全員が前向きに挑戦していました。 Biz/Devの垣根を超えた素敵な協働だと思います。
発表後の話(殴り書き)
ポイント設計の機会は少ない(?)
ソーシャルゲーム企業の関係者はご存知の内容かと思っていましたが、話を聞くとそうでもないようです。
- ディレクターは1から詳細を詰める機会がないそうです。課金関連の文言・UIは、社内ガイドラインが整備済みだとか。言われてみれば納得。
- ソフトウェアエンジニアは設計をする機会がないそうです。課金周りのチーム・システムは独立しており、他は専用SDKを利用ればOKだとか。
法令・規約を踏まえてこその企画・開発
アンケートで「幅広い視点が必要だと勉強になった」なる意見を頂きました。
- プロダクトを市場に提供するということは、それだけ複雑でハックしがいのある取り組みなのだと解釈しています。
- 要件定義の観点の1つとして「法令準拠」や「プラットフォーマー規約」を位置付けられるはずです。
サービスレベル設計と同じで、結局は「品質を担保した上で、顧客に製品を提供しましょう」という話なのだと思います。 投資先がインフラではなく市場だというだけで。
- 資金決済法:運営会社が倒産しても、顧客に未使用金額は返せるようにしましょう。市場の信頼性を維持するための投資。
- プラットフォーマー:二人三脚で発展していきましょう。プラットフォームを安定運用してもらうための投資。
おわりに
法務や規約にも配慮して、世間に正々堂々と胸を張れるような、そんな最高のプロダクトを企画・開発していきましょう!
【BUSINESS LAW JOURNAL BOOKS】アプリ法務ハンドブック
- 作者: 小野斉大,鎌田真理雄,東條岳,橋詰卓司,平林健吾
- 出版社/メーカー: レクシスネクシス・ジャパン
- 発売日: 2015/10/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 作者: 雨宮美季,片岡玄一,橋詰卓司
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2013/03/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 9人 クリック: 82回
- この商品を含むブログ (9件) を見る