下町柚子黄昏記 by @yuzutas0

したまち発・ゆずたそ作・試行錯誤の瓦礫の記録

古墳ハンターになろう

歴史 Advent Calendar 2019 9日目の記事です。遅延しています。 古墳ハンターのゆずたそが、ひたすら古墳の魅力を紹介します。

もくじ

初心者にオススメの古墳

関西であれば、奈良県の「石舞台古墳」と「キトラ古墳」がオススメです。 関東であれば、埼玉県の「さきたま古墳公園」と「吉見百穴」がオススメです。

明日香村

石舞台古墳」と「キトラ古墳」は、両方とも明日香村にあります。

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村のあちこちに史跡があるので、歴史好きには堪らないですね。

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村から少し移動すると和風スポットに辿り着くこともできます。

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石舞台古墳

石舞台古墳」は、おそらく日本で一番「分かりやすい」古墳です。 この遺跡っぽさ! このパワフルさ!

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念願かなって王墓の中に足を踏み入れた時、 オレが一番うれしかったのは、 ずっと願ってた王墓の『真実』を目の当たりにしたことじゃなく、 いっしょに中へ入ったそいつらと、顔を見合わせて握手した瞬間だった。

HUNTER×HUNTER モノクロ版 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)

みたいな感じを味わうことができます。

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石棺はこんな感じだったらしいです。 蘇我馬子の墓ではないかと言われております。

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キトラ古墳

キトラ古墳は遠目で見るくらいしかできません。 丸1個の古墳なので「円墳」と言います。

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キトラ古墳はむしろ資料館が面白いです。

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キトラ古墳には、四方に壁画があります。 北に描かれているのは玄武。 東に描かれているのは青龍。 西に描かれているのは白虎。 南に描かれているのは朱雀。 中二心をくすぐる設定……!

私は「朱雀」が特別公開されていたときに現地を訪れたので、実物を見ることができました。

テクノロジーという観点でも面白いです。 キトラ古墳の壁画をいかに保存・復元するか。 技術面での試行錯誤を知ることができます。 世の古墳マニアの間では賛否両論あるので、迂闊なことは言えませんが。

さきたま古墳公園

埼玉県です。 純粋に公園としても、良きです。

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埴輪を作って遊べるそうです。

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登って景色を楽しむこともできます。 葉桜が綺麗でした。

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呪われそうな天気でした。

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どこを歩いても、あっちこっち古墳だらけ!

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↓は、前方後方墳です。 前が四角(方)で、後ろも四角(方)なので、前方後方墳。 ちなみに、学校のテストに出てくる前方後円墳は、前が四角で後ろが丸のことです。

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奥に見える四角が、遺体を収める墓です。 その上に祈祷師が陣取ってお祈りをするそうです。 手前の四角は参拝客が並ぶスペースだそうです。

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最前列で祈祷師を見上げるポジションです。 ライブチケットだと一番高い値段がする席です。

吉見百穴

同じく埼玉県の吉見百穴。 付近を歩くだけでも楽しいです。

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有料です。

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すごい。 キメラアントが出てきそう。 後期の古墳はまさに集合墓地です。

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登れます。

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ここに遺体(棺)が横たわっていたわけですね。

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ちょっと怖いと言いますか、不思議な気分でした。 「1000年以上前を生きた誰か」の「死」を意識させられました。

普段歩いている道で最近亡くなった人だっているはずで、 普段使っている建物で最近亡くなった人だっているはずで、 「死」というのは、私たちの生活に隣り合わせの、当たり前の出来事のはずで、 なのになぜ、1000年以上も昔の人の「死」に、ここまで心が動かされるのでしょうか。

現実と幻想を読み解く

歴史に想いを馳せると、古墳は100倍楽しめます。

古墳というのは、要するに「墓」です。 当時の人間が、当時の価値観に基づいて、当時の墓を作ったわけです。 生活様式や文化(死生観)を色濃く反映しています。 古墳は当時を読み解くためのヒントです。

例えば、埴輪。 色々な種類の埴輪があります。 人の埴輪や、馬の埴輪。 服の埴輪や、家の埴輪。 これらは生贄の代わりだそうです。 実物(生きた馬や人間)の代わりです。 死後の世界に、兵隊や馬、服や家を送るためのものです。 つまり、埴輪を見ると当時の兵隊や馬や服や家が分かるのです。

ポイントは「現実」だけではなく「幻想」が混ざっていること。 死後の世界はこうだろう。 死後の世界はこうであってほしい。 そういった幻想もまた反映されています。 現実と幻想が複雑に絡み合う中で、現実(真実)を探り、幻想(理想)に想いを馳せる。 それが醍醐味なのです。

歴史から未来を描く

歴史は繰り返す、と言われます。 古墳を知り、歴史を知ると、未来を描くためのヒントを得ることができます。

例えば、古墳の形式は、時代と共に変化しました。 古墳時代の前半は豪族のためにリッチなデザインです。 しかし、徐々に大量生産されて、共同墓地のような形式になったそうです。 「古墳の民主化」と解釈できるかもしれません。

古墳だけでなく、あらゆるテクノロジー民主化します。 製品を企画するときに大事な発想です。 古墳でさえリテール化したのです。 「これは豪族向けかなぁ」という技術でも、やがては簡易版が普及すると考えられます。

逆に言うと、現代のビジネスやテクノロジーのあり方・法則を踏まえると、 そこから類推して過去を読み解くことができるかもしれません。

「隠された真実」を知る

石舞台古墳蘇我馬子の墓という説が有力です。

「そうだな。教科書では蘇我氏を何て説明してた?」

大化の改新で討たれたって」

「ん それは間違ってないな」

「だが蘇我氏の真実は」

  • 渡来人を助けて仏教や大陸の農耕技術を活用した
  • 日本の文化・宗教・テクノロジーを進化させた
  • 政権で大きな力を持った
  • それゆえに既存勢力とぶつかった
  • 実は聖徳太子とも血縁
  • 最後は蘇我の本家に恨みを持った分家が利用されて内乱が起きた
  • 分家は内乱後に始末された

といったドラマだらけ!!

「学校じゃ教えてくれない真実だ」

「歴史の教科書」には載っていない物語があります。

古墳を見たときに、どう思ったでしょうか。 ただの丘じゃん。 ただの石じゃん。 私は最初、そう思いました。 ですが、きちんと背景を知ると、古墳を巡るドラマがあるのです。

そのドラマに想いを巡らせてみるわけです。 「教科書」には載らない「路傍の石」のような人生(=His Story)。 そうした人生こそが、歴史(=History)を織り成している。 そう思うと、どんな人生も素敵だと感じませんか。

「もしかしたらこうだったんじゃないか?」という、嘘か本当か分からない、解釈というか、学説というか、もはや物語。 1人1人が好き勝手な切り取り方で1000年前を生きた人たちに想いを馳せる。 そんな「切り取る世界」を追い求める(=ハントする)ことに魅力を感じるわけですね。

ゆえに古墳ハンター!!!!!

完。

関連書籍・記事

この本が初心者にオススメです。

まりこふんの古墳ブック

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蘇我氏についてはこの本を読みました。

歴史読本2014年10月号電子特別版「古代最強の豪族蘇我氏」

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以下の記事でも紹介しています。

yuzutas0.hatenablog.com yuzutas0.hatenablog.com

ディズニー・プリンセスに学ぶ目標設定

メンヘラお気持ち表明 Advent Calendar 2019 の7日目の記事です。

本稿では目標設定の手法として「セブン・プリンセス発想法」を提唱します。 洋画の吹き替えボイスをイメージしながら読んでください。

概要

ディズニー作品を踏襲して、それぞれの観点から7つの目標を設定する。

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このフォーマットは転職活動に伴って実際に筆者が利用したものだ。

1: 白雪姫(1937年)

白雪姫は森の動物や小人と助け合うことで、困難を乗り越えて王子と結ばれる。 多くの時間を共有しているメンバーや仲間たちのことを考えてみよう。 彼らと一緒に楽しめることがあるとしたら、それは何だろう。 「仲間」という観点から目標を設定してみよう。

2: シンデレラ(1950年)

シンデレラは綺麗なドレスを身にまとい、憧れていた舞踏会に参加した。 自分が打ち込んでいる分野にとっての舞踏会を考えてみよう。 自分が華やかな舞台に立てるとしたら、どんな機会だろう。 「舞台」という観点から目標を設定してみよう。

3: オーロラ姫(1959年)

オーロラ姫は運命に翻弄されながらも、夢で出会ったフィリップ王子と巡り合った。 いつかまた再会したいと思えるような憧れの人を思い出してほしい。 胸を張って笑顔でその人と話すためには、何が必要だろう。 「再会」という観点から目標を設定してみよう。

4: アリエル(1989年)

アリエルは自慢の歌声を失う代わりに、足を手に入れて地上へと旅立った。 特技や仕事を手放せずにいると新しいチャンスを逃してしまうこともある。 いつかやりたいと思いながら、リスクを取れずにいることは何だろう。 「変化」という観点から目標を設定してみよう。

5: ベル(1991年)

ベルは城の従者たちの願いを聞き、野獣と前向きに関わろうとした。 周りから頼りにされていることや期待されていることに目を向けてみよう。 自分が活躍できることがあるとしたら、それは何だろう。 「期待」という観点から目標を設定してみよう。

6: ジャスミン(1992年)

ジャスミンは魔法の絨毯に乗ることで、広い世界を見て心躍らせた。 地域や社会と繋がっているという実感はエネルギーを与えてくれる。 世の中に対して貢献できるとしたら、それは何だろう。 「社会」という観点から目標を設定してみよう。

7: あなた自身がプリンセスなんやで?(xxxx年)

子供の頃のあなたは、心の奥底で、ずっと側にいる。 「こんな大人になりたくなかった」という後ろめたさを乗り越えよう。 子供の頃の自分が大切にしたかったことは何だろう。 「子供」という観点から目標を設定してみよう。

Q&Aセッション

  • Q: 白いスーツ、真っ直ぐなネクタイ、丁寧に座る、マイクを向けるインタビュアー。
  • A: 黒いスーツ、派手な紫のシャツ、足を組んで前に出す、ろくろを回している筆者。

Q. どのようなときに「セブン・プリンセス発想法」を使いますか?

年末年始。新年度。新しい生活。新しい会社。 目標を考えるのに適したタイミングだ。 下書きの執筆時点(2019年5月)は元号の変わり目だ。 記事公開時点(2019年12月)はまさに年末だ。

目標設定は大切だ。 どれだけ違う山を登っても、見たかった景色には辿り着けない。 だから私たちは、定期的に目標を考えたり、見直す機会を設ける。 実は私自身も、人生の一つの節目を迎えて「目標」について考えていた。

キャリアのシミュレーションに使うのもいいだろう。

昇進するとしたら、管理職か、専門職か。 もし管理職になったら「7つの目標」をどう設定するだろうか。 もし専門職になったら「7つの目標」をどう設定するだろうか。

転職するとしたら、大手か、ベンチャーか。 もし大手に行くなら「7つの目標」をどう設定するだろうか。 もしベンチャーに行くなら「7つの目標」をどう設定するだろうか。

未来の自分を想像してみよう。 掲げた「7つの目標」にワクワクしているだろうか。 どうしたらワクワクできるだろうか。

Q. なぜ「セブン・プリンセス発想法」は本質的なのでしょうか?

社会生活の中で、私たちは無意識のうちに制約を設けて、自分の心を閉じ込めている。 「何かが違う」「このままでは駄目だ」と焦っている。 しかし「自分がどうなりたいか」は自分でも分かっていない。

ディズニー作品のように、多くの人に長く愛される名作には普遍性がある。 そして幼き日の少女たちはプリンセスに憧れる。 物語で活躍するプリセンスには、人が「こうなりたい」と思える要素が含まれているのだ。 ゆえにプリンセスを媒介とした目標設定は「自分がどうなりたいのか」を考える材料になる。

Q. なぜ「セブン・プリンセス」は7人なのですか?

6人目までは自明だ。

白雪姫からジャスミンまでの6人は特に商品展開が活発で、日本では6姫と総称されている。 河出書房新社の雑誌(『ディズニープリンセス おはなしブック』ISBN 978-4-309-95157-7)の表紙にも「6姫ベストセレクション」という言葉が使われている。

ディズニープリンセス - Wikipedia

あえて「7人目」として、ディズニー作品の視聴者 ―― つまり「あなた」自身 ―― をカウントした。 「ディズニー・リゾート」という名作を抜きに、ディズニーを語ることはできないからだ。 夢の国。ディズニー・リゾート。来場者が、あなた自身が、おとぎ話の主人公になる。そういう作品だ。

夢の国を訪れると、プリンセスに憧れたときの「光の心」を思い出せる。 幼い日の自分はどうだったか。きっとその目は輝いていたはずだ。あの輝きを取り戻そう。 日本では「光」(可視光線)を慣習的に7色で数える。 7つの光の心を取り戻すことで、人生に虹を架けよう。

6人のプリンセスは映画の中で、パートナーを助け、パートナーに助けられた。 では、幼い日の自分を助け、幼い日の自分に助けてもらうのは、誰だろう。 他の誰でもない。あなた自身だ。さぁ、あの日の自分を迎えに行ってあげよう。

Q. 目標が7つでは多すぎませんか?

良い質問だ。現代は「フォーカス」が求められる時代と言える。 理想は「1つのアクション」で「7つの目標」を全て達成すること。これがベストだ。 キャリア論から引用すると「Will」(志向)と「Can」(能力)と「Must」(要請)がマッチする「最高の生き方」を見つけた状態と言える。

だが、それが出来ていないから、今まさに悩んでいるのだろう。 そこで2つの提案をしたい。 「プリンセス・ポートフォリオ」と「プリンセス・ギャザリング」だ。

プリンセス・ポートフォリオとは、時間とエネルギーの配分だ。 7つの要素のうち、ある時は1つの要素に注力して、ある時は別の要素に注力する。 「去年はベルが多かったな」とか「今年はアリエルを頑張ろう」といった具合だ。

私は4月に7つの目標を設定したが、全てを短期間で達成できるとは思っていない。 1年間で7つのうち3つを達成したら「A評価」を自分に与えるつもりだ。 2つなら「B+」で、4つなら「A+」になる。 1年間で7つ全て達成したら「SSS」だ。

プリンセスに憧れる「光の心」は、筋肉のようなものだ。 スマートフォンを使いすぎると眼精疲労になる。適度な目のストレッチが必要だ。 同様に、偏った心の使い方をすると、7色のうち、一部の要素が見えにくくなる。 そのような状態では、人生に虹を架けることはできない。 だからポートフォリオを組むことが重要になる。

一方で、プリンセス・ギャザリングとは、光の心を取り戻す旅だ。 まずは1つ1つの目標を個別に達成する。 その後「自分にとって何が大切なのか」を振り返る。

振り返ると「やっぱり自分にとって大事ではなかった」とか「当初の予定と違う部分でやりがいを覚えた」といった新しい発見があるはずだ。 その繰り返しで、【アクション:目標】=【n:7】を、徐々に【n=1】へと近付けよう。

私たちは多かれ少なかれ自分の本心を押さえつけながら社会生活を送っている。 7つの目標を書くと、1つのアクションには集約されずに、バラバラな方向を向くだろう。 矛盾だらけの心が可視化されているのだ。その矛盾を1つ1つ丁寧に紐解いてあげよう。 時間は掛かるかもしれない。必要な時間だ。自分の心と向き合うための時間だ。

さぁ出かけよう。 バラバラに散らばった心の欠片を、少しずつ拾い上げる旅だ。 あなたの心に繋がる全てを取り戻しに行こう。

Q. 最後に読者へ伝えたいことはありますか?

この発想法を使うことで、私は2つのアクションを起こした。 1つ目は務めていた会社を辞めたことだ1。 2つ目は憧れていたヨーロッパを旅したことだ。 どちらも長い話になるので、またの機会に書き記そうと思う。

行動に移した者として、言えることがある。 確かに「セブン・プリンセス発想法」は、ただの思いつきとこじつけだ。 だけど、本気でやってみたら何かが変わるかもしれない。

きっかけは何だっていい。 もっと良いやり方はあるかもしれない。 だけどそれは後でいい。 ここまで読んだからには、ぜひ試してみてほしい。 自分の心と向き合う機会にしてほしい。

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嫌われる勇気

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2019年の写真を振り返る

今年撮った写真 Advent Calendar 2019の6日目の記事です。

ざっくばらんに振り返っていきたいと思います。 ネットスラングや、R18(?)っぽい描写があるので、ご注意くださいませ!

ヨーロッパ

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今年はヨーロッパに行った。 どこを歩いても綺麗だった。

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スロベニアの湖上の教会。 この記事を参考にして、同じ場所から撮影した。

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その場所に行くまでが大変だった。 思っていた以上に山道がキツかった。 写真を撮っている人たちってすごいんだなぁと思った。

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アテネで偶然撮れた良さげな写真。 青い空、黄色い花、白い遺跡。立体感。 素人目で恐縮だけど、なかなか悪くないのでは!

私が写真を撮っていると、立派なカメラを持った旅行者が声を掛けてくれた。

「そこはグッドな撮影スポットだね!」

「君の撮影が終わったあとに、同じ場所でマネさせてもらっても良いかい!?」

うおおおおお!!

もちろんですとも!!

褒められて嬉しかった!!

こうした旅の話は、そのうちブログに書きたいなぁ。

一番好きな写真

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サントリーニ島で飲んだビール。 この「一口飲んだ直後」の「ちょっときたない」(?)写真が、今年のベストショットです。

強い日差しが、エーゲ海や白い建物に反射して、顔に当たる。 歩いていると汗をかく。 日陰でランチがてら休憩しよう。 お店に入って、ビールをぐいっと飲む。

「美味い!」

思わずそう言ったあとに、写真を撮り忘れていたことに気付く。 ビールを注ぎ直すのも忘れて、慌てて写真を撮ってしまった。

そのくらい素敵な場所だった。 最高の一杯だった。

そんな思い出がありありと伝わってくる。 だからこそ、この不完全な写真が、個人的には一番好きなのです。

動物!

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うおおおお!!!

ねこさん!!!

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そんな体を寄せなくても!

一歩下がれば!

もっと日陰ですよ!

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鳥でさえラブラブなのに・・・。

うっ・・・。

人生・・・難しい・・・けど・・・やっていくぞ・・・。

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かの有名なサーバルちゃん!

全然出てきてくれなくて、苦し紛れに撮った偶然の一枚!

シャッタースピード

安物の三脚を買って、スローシャッターで写真を撮ってみた。

こういう写真を撮れるようになった。

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この写真を撮るまでが大変だった。

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上り車線にしか自動車が走ってない!

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今度は下り車線にしか自動車が走ってない!

焦ると上手くいかない。 観察して、タイミングを図る。 狙った通りに写真を撮るというのは難しいなぁと想った。

夜を撮る

スローシャッターが使えるようになったので、夜の写真を次々と撮影した。

一番それっぽいのは札幌の夜景かな。

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型落ちの望遠レンズを買ったので、月面も撮影できるようになった。

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レンズを変えるだけでしっかりと撮れるんだなぁと驚いた。

「月が綺麗ですね」と写真をLINEで送ったら「これフリー素材?」と言われた。

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どうも私が撮る写真はフリー素材っぽくなってしまう。 そこでフリー素材っぽい写真をSnapmartで販売してみた。 しかし全く売れなかった。 人物が映っているほうが希少性が高く、売れるらしい。 利用許諾を取るのが大変だからだ。 なるほど! 難しいね!

石像が面白い

ロンドンのミュージアムに突撃した。

写真を撮るようになってから気付いたのだが、石像はめちゃくちゃ面白い。 発想次第で自由に解釈できる。 好きなように切り取ることができる。

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「えっ、俺っすか???」

会議でぼけーっとしてたら、突然発言を求められた人の顔。

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あら^〜

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ケンタウロス攻め x 人間受け。

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人間攻め x ケンタウロス受け。

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「逆だったかもしれねェ…」

元ネタはNARUTO

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「あっ、水見式という方法が、あっ、最も簡単で、あっあっ」

元ネタはHUNTER x HUNTER。

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外人4コマ。

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完全にF4。 イケメン四人組。

1番左は花沢類。 2番目は道明寺司。 腕がオラオラ感を出している。 3番目は人妻キラー。 4番目は乙女ゲーに出てくる甘えん坊系男子。 完璧ですね。

さらに、私は、気付いてしまった! 真ん中の2人! 足を! 絡めあってないか!?!?!??

おねショタ

を羨ましそうに眺めるおっさん

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夏の京都

毎年のことだが、夏には京都を訪れて、祇園を歩いている。

特に何をするでもない。 この時間がただ愛おしい。

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途中でカメラが壊れたのでiPhoneで撮影している。

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今年は足を伸ばして、水路閣や応天門を見た。

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というのも、今年は歴史漫画がマイブームで『応天の門』にドハマリしたからだ。 やれやれ系のこじらせ天才イケメン「菅原道真」と、ダンディ系のチャラい貴族イケメン「在原業平」。 イケメンコンビが平安京の怪事件を次々と解決していき、やがては藤原家の陰謀に巻き込まれていく。

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応天の門 5巻: バンチコミックス

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  • 作者:灰原 薬
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/09
  • メディア: Kindle
応天の門 11 (BUNCH COMICS)

応天の門 11 (BUNCH COMICS)

  • 作者:灰原 薬
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/07/09
  • メディア: コミック

こうした歴史作品の舞台になった場所に行くのは楽しい。 1,000年前を生きたひとたちに思いを巡らせるのが好きだ。 1,000年後を生きるひとたちも、この時代に生きる私たちのことを考えてくれるかもしれない。 そう思えるからだ。 自分が亡くなった遙か先の未来で、自分のことを想ってくれる誰かがいる。 そう思えると随分と心が救われる。

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おわりに

そんなこんなでこれからも写真の旅は続きます! まだまだ下手くそではありますが、けっこう楽しんでやっています! それだけ伝わればOKだ!

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使っているカメラ

いわゆるエントリーモデル! 初心者なら型落ちの一品で気軽に始めるのも悪くないはず!

同じ方向を見つめる

この記事は本当の愛 Advent Calendar 2019の5日目の記事です。

愛とは、お互いに向き合うことではなく、共に同じ方向を見つめることである

サン=テグジュペリ

星の王子さま (新潮文庫)

星の王子さま (新潮文庫)

「等価交換」と「時間軸」と「勇気」

  • 「等価交換」は「時間軸」を引き伸ばすことで成立する。
    • 大抵の物事は思い通りにはならない。
    • 「1」を投下しても、そう簡単に「1」は返ってこない。
    • 「1」を100回投下すると、予期せぬ形で「100」が返ってくる。
    • 事前に狙えるようなものではない。
  • 「等価交換」の唯一の障害は、自分の心の弱さ。
    • 途中で諦めてしまう。
    • 自分で自分の努力を台無しにしてしまう。
  • 「等価交換」には「勇気」が求められる。
    • 「1」を賭け続けるか?ここで全てを諦めるか?
    • 苦しくて悲しいときに「1」を賭けるのが「勇気」。
    • 長期的で、楽観的で、そして生産的な、そういう心の持ち方。

自分の物差し、相手の物差し

  • 人間関係は思い通りにならない。
    • 例:子供の進路。就職しやすい大学に進学してくれよ。
    • 例:旦那の喫煙。育児に悪影響だから勘弁してくれよ。
  • 自分の勝手な物差しで他人の判断を評価しがち。
    • 実は、興味のない学問をやるより、専門学校で趣味を貫いたほうが、一芸を持って就職に有利かも?
    • 実は、安心して育児できる給与を稼げるのは、苦しい仕事漬けの日々を煙草で乗り越えたからかも?
  • あくまでも相手の物差しがベース。
    • 「相手」+「対象」(進路・煙草)+「相手と対象の関係性」で完結している。
    • 自分は隣でそれを見ているだけで「対象」とは関係がない。
    • 自分は「対象」にネガティブな評価を下せる立場ではない。

「主客分離」と「肯定」と「優しさ」

  • 幼い孫娘が楽しそうに絵を描いていたら。
    • 隣で微笑ましく見るか?絵を取り上げて勉強させるか?
    • 「相手」+「対象」+「相手と対象の関係性」に対して、唯一できるのは「肯定」すること。
  • 「主客分離」の唯一の障害は、自分の心の弱さ。
    • 執着と欲望によって、自分と「対象」に利害関係が生じる。
    • 「相手」の物差しに寄り添えていないと、歪みが生じて、いずれ破綻する。
    • 自分の物語の主人公になるのではなく、誰かの物語の登場人物になろう。
  • 実害がある場合は、具体的な依頼を行うに留める。
    • 例:危ないので道路に出て絵を描かないでほしい。
    • 例:卒業後は自分で稼いでほしい。
    • 例:ベランダで喫煙してほしい。
  • 「主客分離」には「優しさ」が求められる。
    • 短期的な自分の不利益を受け止められるか。
    • 頭でわかっていても、そこで踏ん張れるか。
    • 短期的には傷付くことが確定しているので「勇気」を発揮しないといけない。
    • 相手のために選べるのが「優しさ」。

ガストンか?アダムか?

  • 要するに「美女と野獣」の最後のシーン。
    • 自分のためにベルを閉じ込めるか?自分を犠牲にしてベルを自由にするか?
    • ベルを閉じ込めても、真実の愛には到達しないので、ビーストの呪いは解けない。
    • どの選択肢を選んでも、もう詰んでいる。
    • それでも相手のための一手を選べるかどうか。
  • 予期せぬ形で何かが返ってくる。
    • 映画のような綺麗なハッピーエンドを望むのは筋違い。
    • だからこそ映画を超える感動に出会えるかもしれない。
    • でもそれは「1」を100回賭け続けた先にようやく辿り着ける場所。
    • ガストンではなく、アダムであろう。

美女と野獣 (字幕版)

美女と野獣 (字幕版)

  • 発売日: 2017/10/04
  • メディア: Prime Video

データ活用に祈りを込めて

久々に、仕事の手を止めて、色々なことを考えた1日だった。

前書き

あとから思うと「なんでそんなことで」と言いたくなるようなことで、ふと泣いてしまった。 泣くのなんていつぶりだろう。 良い年して何をやっているんだ、さすがに勘弁してくれよ、と思った。 前職を辞めてからの半年間、ずっと何かに焦っていて、自分で自分を追い詰めてしまっていた。

ご縁があって色々な人たちと接する機会を頂いている。 本当に、私には勿体無いくらいの、素晴らしい人たちだ。 献本をいただくなど、おこがましいくらいの厚遇を受けている。

みんな誰かのために一心で戦っている。 「俺は楽しんでいるだけだから!」と言う人たちもいるけれど、確かに誰かを救っている。 私が自分のことで精一杯だったときも、ずっと彼らは戦っていた。

私がいま扱っている案件はデータ活用が多い。 だからデータ活用という切り口で考えてみた。

私は、起業家たちみたいにすごいビジネスで表現することはできないし、 クリエイターたちみたいに絵や音楽で表現することもできなくて、 そうなりたいと憧れるときもあるけれど、お粗末なワナビーでしかない。

ただ唯一、ぶきっちょな言葉にすることでしか、自分の思いを表現できない。 だから、そこはもう開き直って、言葉にしてみる。

もくじ

レコメンド - お客様のために、一心で。

自分が好きなもの。 自分が大切にしたいひと。 自分がポジティブになれること。 少しでもそういったものに向き合う時間を増やしたい。

だけど、世の中には色々な出来事や情報が溢れていて、 いつの間にか見失ったり、ついどこかに追いやってしまう。 心のノイズを減らせたらどれだけ幸せに生きられるだろう。

レコメンドですべてを解決できるわけではないけど、 お客様にとって、少しでもプラスの何かと向き合う時間が増えるなら、それは素敵なことだと思う。 レコメンドに関わる人たちは、お客様のために一心で戦っている。

アナリティクス - チームのために、一心で。

企業や事業というのは、高い目標のために、いつでもプレッシャーにさらされている。 やらなくても良いはずの施策や、効果が期待できない施策に、つい気を取られてしまう。 既存顧客の離脱が問題なのに、新規流入を増やそうとして、疲弊したりする。

データを見ればすぐに分かるようなことでも、全力疾走していると、なかなか気付けない。 同じ信念のもとに集まっているはずなのに、チームが振り回されてしまって、みんなが辛い思いをする。

データ分析で衝撃の事実が明らかになることは少ないけれど、 チームメンバーが、余計なノイズに振り回されず、 自信を持って同じ方向を向けるなら、それは素敵なことだと思う。 アナリティクスに関わる人たちは、チームのために一心で戦っている。

パイプライン - 同志のために、一心で。

データを使うには、データを用意する必要がある。 基盤エンジニアがパイプラインを整備している。 データ関連の業務を色々とやってきたからこそ思うが、この仕事が最も疲弊する。

システムは動いて当たり前。 トラブルが起きたらイヤな顔をされる。 どんなにがんばっても、感謝も評価も称賛も表彰もされない。 いつまでたっても日陰者。 その横で機械学習やデータ分析がスポットライトを浴びている。 比べてはいけないと頭で分かっていても、嫉妬心が芽生えることもある。

同じような仕事をしているエンジニアが、少しでもラクになるようにと、 業務で得た知見を公開してくれる先輩たちがたくさんいる。 社外に発信するには、大変なことも多々あったはずだ。 基盤システムに関わる人たちは、同志のために一心で戦っている。

データ活用 - 社会のために、一心で。

データ活用が価値を創出する時代。 IT・インターネットは、広告や検索、つまりはデータ活用と共に発展してきたように思う。 昔ながらの日本企業もデジタルトランスフォーメーションを避けては通れない。 上手くチャンスを活かして台頭したベンチャー企業も多々ある。

かつてトヨタが機織機から自動車に変わったように、 かつて任天堂花札からテレビゲームに変わったように、 かつてリクルートが紙からネットに変わったように、 時代と共に進化することで企業は生き残り、経済が発展してきた。 データ活用もまた、そういったパラダイムシフトのひとつになりうると思う。

経済とは経世済民。 少しでも良い世界にしようと頑張ること。 Economicsとはοικονομία(家政術)。 家族のために家庭を切り盛りする技術。 データ活用に関わる全ての人たちは、より良い社会のために一心で戦っている。

誰かのために、一心で。

自分が担当する仕事、一緒にいる人たち、その先にある世界を、もっと大切にしたい。 つい雑なコードを書いたり、つい冷たい言葉でレスをしてしまう。 色々な人たちにちょっとずつ迷惑を掛けて、色々な人たちを少しずつ傷付けている。

普段から誰かに優しくできないやつは、いざって時に誰にも優しくできない。 自分自身にさえ、優しくできない。

私は企画屋でありたい。 関わる人たちが、側にいてくれる人たちが、世界の向こうの誰かが、自分自身が、幸せになれるような、 本当の意味で最高の企てを画(えが)きたい。 世界中を自由に旅して皆を笑顔にする、大道芸人のような生き方をしたい。

自分1人のちっぽけな利益や欲望に執着しても、破滅が待っているだけだと思う。 いざって時には、大切な何かと向き合うときには、自分の都合を優先しようだなんて思えるわけがない。

データ活用という分野に出会ったのは偶然だ。 3年後には違うことをやっているかもしれない。 だけど、出会ったことは、嘘ではない。 最初の仕事は、辛かったけど、楽しかった。

yuzutas0.hatenablog.com

縁があったならちゃんと向き合いたい。 頼ってくれる人がいるなら踏ん張りたい。 少しでも良いなと思ったら惚れ込みたい。

自由な心の持ち主でありたい。 いっときの感情ではなくて、本心に従いたい。 心のままに進みたい。 データ活用に祈りを込めて、仕事を楽しみたい。 自分じゃない、誰かのために、一心で。

P.S.

このエントリーは『キングダムハーツ』と『HUNTER x HUNTER』と『ブルーピリオド』の影響を受けている。 好きな何かに影響を受けながら、自分の生き方を形作るのは、素敵なこと……だよね?

キングダム ハーツIII - PS4

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HUNTER×HUNTER カラー版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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ブルーピリオド(1) (アフタヌーンKC)

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追記1

データパイプラインについて、やたら悲観的に書いてしまった気がします。

「俺たちは誇りを持って仕事をしているんだよ、この野郎!」ということで、 ありがたいことに、最高にポジティブなツッコミをいただきました。

また「お前が面白いって言ったんじゃねぇか、この野郎!」とツッコミいただきました。 そうだよ。面白いんだよ。特に自分がオーナーシップを持って設計するときは最高だね。

yuzutas0.hatenablog.com

追記2

黒歴史になりそうだったので一度は非公開にしたのですが、 そもそも人生とは黒歴史を積み重ねるものではないか?と思い直して、再度パブリッシュしました。 やっていきましょう。

『個人開発がやりたくなる本』を自費出版しました #技術書典

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ご挨拶

自称企画屋・コンセプトデザイナーの@yuzutas0です。

執筆者一同をはじめとして、 アンケートに回答してくださった皆様、各所で書籍を紹介してくださった皆様、 その他何らかの形でご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

さて、発売から間が空きましたが、 裏話をツイートしたところ反響をいただけたので、ブログに制作秘話をまとめます。 個人開発者や技術書典参加者のヒントになれば幸いです。

もくじ

1. はじめに

1-1. 免責・謝罪・注意・お願い

  • 紛らわしいタイミングでごめんなさい。 「次の技術書典の開催までに振り返り記事を公開する」と宣言した結果、こうなってしまいました。 技術書典7は 9/22 10:00 開始。この記事は 9/22 03:30 公開。 はい。約束を守る人材です。
  • 13人のメンバーで作った本です。 公式のアナウンスはCrieitのみで、それ以外は全て各個人による発信です。 この記事もあくまで私1人の視点での見え方です。 メンバーごとに異なる見え方があります。 興味のある方はぜひ他の著者にもコンタクトを取ってみてください。
  • TwitterやCrieitで既に投稿した内容の補完です。 興味のある方はぜひ各ソーシャルアカウントをフォローしていただけると嬉しいです。
  • メイキング・エピソードです。 書籍読了済みでないと理解できない記述が多々あります。 また、ディズニーやピクサージブリのスタジオがまさにそうだと思いますが、 心暖まる優しい作品を世に届ける者たちは、冷徹で血みどろの戦いを経ているものです。 予めご了承いただけると幸いです。 不快に思われたらブラウザバックをお願いします。
  • 突貫で書き上げました。 イラッとした箇所があれば、こっそりDMで指摘いただけると嬉しいです。 しれっと修正します。
  • 人はなぜ長文を書くのか。

1-2. 書籍概要

『個人開発がやりたくなる本 - クリエイター13人の実録エッセイ』 / 紹介ページ

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@mogya, @dala00, @nabettu, @hrz31, @macinjoke, @Meijin_garden, @rubys8arks, @tRaieZ1, @isbtty7, @ShiraAndroid, @morizyun, Tanem Apps との共著です。

初出典・サークル抽選落ち(委託販売)・1,500円(他より高い価格帯)という不利な状況ではありましたが、 応援してくださった方々のお陰で、販売部数は計1,000部を超えました!

自費出版は100〜200部でも上々と言われるので「個人開発」ジャンルの可能性を感じさせる結果でした。 『ハリー・ポッターと賢者の石』初版が自費出版で500部なので、倍の成果ということですね(?)。

ありがたいことに商業出版のお誘いもいただきました。 後述しますが、商業版はテイストと内容が変わるので、同好の士はぜひ同人版をお買い求めくださいませ。

1-3. この取り組みを始めた理由

私は個人開発で10のサービスを作ったあと、 1日でWebサービスを公開する隣の部屋の喘ぎ声が止むまでにサイトを作るなど、 アホな取り組みを細々とやっていました。 「もう一度きちんと挑戦したい」という気持ちは心の奥底にありました。

過去の経験からアイデア駆動では限界があると思い知った私は、様々な成功事例をリサーチしました。 他者の勝ちパターンを模倣・踏襲するのは戦いの王道です。 しかし、巷に溢れている正論・一般論は役に立ちません。 行動に必要なのは解像度の高い具体例です。 そこで「せっかくだから事例をまとめて本にしたら面白いのでは」と考えました。 その本を自分の手元に置いて何度でも読み返そう。 自分の血肉にして成功を掴み取ろう。 そう思いました。

「本」というインターフェイスに魅力を感じたのは3つの理由があります。

1:映像・ゲーム・執筆のような創作物に関心がありました。 IT・Web系の仕事が多かったので、新鮮な風を求めていました。 技術書典を偶然知って「これだ!」と思いました。 IT・Web系の知見・資産をコンテンツとして活かせるからです。

2:単純に人生で1冊くらい本を出してみたかったです。 過去に「Pythonによるデータ活用」本を執筆する話はありましたが、出版社と折り合いがつかず頓挫しました。 そこで思いました。 こうなったら自分で出版してしまおう! これこそが個人開発だ! 世に抗うクリエイターの姿だ! 自ら道を切り開く探求者の魂だ!

3:何かを売る経験を積みたいと考えました。 「作ること」と「広めること」と「稼ぐこと」は、必ずしも一致しません。 だからこそ私は、個人開発で10のサービスを作ったあと 「本気でやるなら、1人ではなくチームでやる。サービス開発ではなく事業開発をやる。」 と述べました。 自費出版は「需要を想定し、資源を仕入れ、製品を作り、販売する」訓練になるだろうと考えました。

ということで、マーケット観点から色々と検討しました。 様々な情報媒体がある中で「本」を効果的に売るにはどうしたらいいか。 「知見」ではなく「勇気」を売るべきだという結論に至りました。 そして、勇気を与えてくれる「挑戦者」を集めました。 アウトプットが減った私に対して「お前最近だらしねぇなぁ」と叱ってくれるような人たちです。

1-4. この世界のどこかにいるあなたへ

最初から言語化できていたわけではないのですが、内心の動機がもう1つあります。 この世界のどこかにいるあなたへ、私がデータの世界で見たもの・感じたことを届けたかったからです。 デジタルワールドでほんの少しだけ大人になった私からの贈り物です。

私自身が個人開発に挑戦できたのは、"Rails Tutorial""酒と泪とRubyとRailsと""Webサービスのつくり方" など、 多くの先輩方がコンテンツを提供してくださったからこそです。 私は個人開発をきっかけにして、メディア掲載や仕事の依頼など、 様々な方々から身に余る光栄・チャンスを与えていただきました。 先輩から受け継いだものを後輩へと受け継ぐように、 今回の取り組みを通して何か1つでも世にお返しできていればと思っています。

また、世の中は本当に広くて、自分が全然知らないところで様々な個人開発の取り組みがなされています。 なんかさ、個人開発者のSlackとか勉強会とか、めっちゃいっぱいあるじゃないですか。 ちょっと寂しいと感じたり、内心悔しいと思ったり、「私も混ぜてくれよ!」という気持ちになったり、 毎日のように「うわあああ」と心で叫んでいます。 単にコミュニティに所属したいとか、メンションを飛ばし合いたいとかではなくて、 たとえ直接の関わりがなくても、世の中にアウトプットや価値を提供することで、 間接的に彼ら・彼女らに届けば嬉しいな、という感じです。

2. 企画を描く

2-1. この本で実現したいコンセプト

本書の「はじめに」に書きました。 全ての意思決定はこの内容にもとづいています。 全ての意思決定をこの内容に連動させたことが、企画屋・コンセプトデザイナーとしてのこだわりポイントです。

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2-2. 体験観点「世界一周旅行のような1冊」

読書体験として「色々なものが詰まっている!」という贅沢感・ワクワク感を演出しました。 人気のエンターテイメントにはこの要素があると思っています。

  • 『フロリダ・ディズニーワールド』(全てのファンタジー世界を再現しようとした試み)
  • 大英博物館』(世界中のありとあらゆる遺物を収集しようとした試み)
  • 君の名は。』(都会デビューのシーンもあれば、古い地方の伝承や自然を扱うシーンもある)
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ』(任天堂のキャラが集結する対戦ゲーム)
  • キングダムハーツ』(ディズニー作品の舞台を旅するアクションゲーム)

そのリアルな例が世界一周だと思っています。 写真とポエムを沢山載せればそれっぽくなるあの感じ! ウユニ塩湖の登場率! 個人的には結構好きなのです。

多くの人がこれらに惹かれるのは2つの理由があると思ってます。

1:「1つのコンテンツの量」と「満足度」の関係性です。 コンテンツ量がある程度多いほうが満足度は高くなります。 しかし、一定の量を超えると、だんだんと満足度は上がりにくくなります。 パスタを100食べるより、パスタ50とスープ50のほうが満足度が高くなります。 ミクロ経済学で「限界効用逓減の法則」と呼ばれます。 ゆえにエンターテイメントの勝ち筋は「つまみ食いできること」だと考えました。

2:分散投資と同じ理屈です。 1人の著者が書いた本に比べると、13人の原稿のほうがバリエーションがあるので、好みの内容が見つかりやすいはずです。 その1つが心に突き刺さるものであれば、買ってよかったと思ってもらえます。 また、フェーズや考え方が変わったときに「前はこっちが好きだったけど今はこっちがいいな」という体験も生まれます。 1つの株が落ちても他の株が上がれば儲かる。 長期投資の工夫と同じです。 寿命が長い1冊を作るために必要な考え方です。

世界一周旅行で様々な景色を楽しむように、多様な「個人開発」の面白さに触れる、心の旅。 読書とは著者との対話、著者の思索に触れる時間、著者の心の中に飛び込む体験です。 この "Dive to Hearts" を楽しめるような1冊にしたいと考えました。

2-3. 獲得観点「さっと手に取ってもらえる1冊」

無印良品のような「シンプルな本」「ベーシックな本」にしました。 このコンセプトは特に表紙とタイトルに影響を与えています。

表紙とタイトルを決めるだけでも1ヶ月くらいディスカッションしました。 かなり白熱して、後半はもはや喧嘩でした。 結果として、意思決定に繋がったクリティカル・クエスチョンは

多くの本と一緒に置かれたとき、その中から「さっと手に取ってもらえる1冊」と言えるか?

です。 Impressionを最優先に、だけど不快感を与えずに。 多数の本のなかで表紙を見てもらえるのは一瞬です。 そこでどう手に取ってもらえるか。

  • 本の表紙は鮮やかな黄色を押し出しています。 人の注意を引きつける警戒色で、かといって、鮮やかな赤ほど強すぎない程度の色です。
  • タイトルはシンプルにしました。 判断に時間が掛かると売れないだろうと考えました。 伝えるべき要素は最小文字数で詰め込めたと思っています。

他の個人開発者が本を出したときに備えて、最初は「合同誌ですよ」感のあるタイトルや表紙案でした。 もし隣で良さげな個人開発の本を売っていても「こっちは10人ですよ!」と言えば、まぁ見てはくれるんじゃないかなと。 特に類似本が出る気配はなかったので、メンバーに意見を募って、今の表紙・タイトルにしました。 複数人の事例集であることはサブタイトルで明記しています。

なお、最初はイラストを発注しようと思っていたのですが、結局止めました。 中途半端なイラストがあるとそっちに意識を向けてしまってメッセージが伝わりにくいからです。 コンセプトを踏まえた上で目的を満たすイラストをご提案いただけると理想なのですが そこまで優秀なイラストレーターは簡単には見つからないだろうと判断しました。

他にも、大量のレッドブルを積んだ表紙にして 「何が何でも個人開発リリースするんじゃい!」みたいな エッジの効いたメッセージを叩きつける案とか、色々ありました。

もし当選していたら、表紙の工夫がサークルチェック数に反映されて、もっと反響を得られたかもしれません。 どのくらいの数字になったか分からず終いなことが少し残念です。

2-4. 継続観点「クリエイターの手元に残してもらえる1冊」

本が簡単に消費されてしまう時代であることを念頭に置きました。 「本」という媒体について考えました。

というのも、ホテル暮らしに関心があって、身軽になろうと思い、 手持ちの本を全てPDFに自炊した直後だったからです。 そんな自分が「手元に置いておきたい」「何度も読み返したい」 「ページを捲りたい」と思える本とは何か?を考えました。 でなければ私自身が胸を張って紙媒体をセールスできません。

そして、手元に残すことの意味・必然性を以下のように定めました。

  • When:この本は「創作活動の合間の休憩時間で」読む本。
  • Where:この本は「部屋のベッドに寝転がって」読む本。
  • How:この本は「ペラペラとめくって好きなところを眺める」本。
  • Who:この本は「読者と同じ目線に立つ挑戦者たち」の本。
  • What:この本は「解像度の高い具体例が豊富に記されている」本。
  • Why:この本は「自分も負けないように頑張ろう!作業を再開しよう!と勇気をもらえる」本。

これが読者がこの本を手元に置く理由です。 紙の本を想定しましたが、タブレット電子書籍でも同じです。 もちろん強制するものではないので、読者が自然とそういう体験・思考になるように、 製品をデザインしていこうという決意のようなものです。

2-5. 市場観点(売上編)「プログラミング初心者の話題にしてもらえる1冊」

長期売上は「単価」x「購買人数」x「今後の伸び」に要素分解できます。

1: 単価設定(1,500円)はギリギリのラインだったと思います。 内容面を考慮すると「やや安い」〜「妥当」の値段設定ですが、 技術書典の同人誌やBOOTHの電子書籍は1,000円での販売が多いため、相対的にやや高い印象を与えます。 また、マーケットの大多数であるライト層の購買傾向として、 3,000円の飲み会は気軽に参加する一方で、 2,000円の専門書は割高だと捉えられがちのように思います。

なお、単価を伸ばすために「本や紹介サイトに企業広告を載せる」収益モデルも検討しました。 「個人開発の自費出版に広告を載せた企業」「クリエイターを応援する企業」として プレスリリースの題材になれば、単体での広告効果を超えた副次的なリターンを スポンサー企業に提供できるのではないかと考えました。 何社か打診してミーティングを行いましたが、結果としては上手くいきませんでした。

2: プログラミング初心者の層が厚いと考えました。 英語学習に近いものがあると思っています。 実際「個人でWEBサービスをリリースしました」系の記事は、よくバズっています。

『リーダブルコード』は5万部超えだそうですが、間違いなく5万人以上のプログラミング初心者が、 全然リーダブルじゃないコードを書きなぐって、WEBサービスやアプリを作ろうとしています。 だからこそ先輩方が『リーダブルコード』を読んでくれと言いたくなるのでしょうけど。

具体的には「Maxで10万人の規模感」で読みました。 複数のWEBサイト・botを運営する中で「リーチできる上限はそのくらいかな」という肌感覚での数値です。 1,000部の販売だと、マーケットポテンシャルの1%にリーチできた、ということになります。

3: 今後もプログラミング学習者は増加するはずです。 そして、特定の技術要素をテーマにした書籍に比べると「個人開発」は寿命が長いテーマ設定と言えます。 「WEBサービスをリリースしました」系の記事は、10年以上に渡って定期的にバズっています。 大事なことなので2回目です。需要のあるジャンルで媒体だけを変えたのがポイントです。

未来の読者からすると、多少古臭く感じる内容があるかもしれませんが、 むしろ「当時のアイデアを」「今の(デバイス|ツール|テクノロジー)にしたら」「xxxできるじゃん!」と 創作活動のヒントにしてもらえるかもしれません。だからこそのエッセイ集・事例集です。

2-6. 市場観点(費用編)「既存のコンテンツを爆速でキュレーションした1冊」

製造コストは「人件費単価」x「執筆・編集の投下時間」に要素分解できます。 ブログやQiitaの既存記事をベースにすれば、大幅にコストを削減して、高いROIを実現できます。 同じような内容であっても、本にまとまっていることで、独自の顧客価値が生まれると考えました。 そこで浮いたコスト・時間をセールスやマーケティングの施策に投下することで、 増収・増益のサイクルを回せるはずだと期待しました。

2-7. 市場観点(10x編)「プログラミング教室の副読本に選んでもらえる1冊」

マーケットポテンシャルの1%にリーチできた

本当は!こいつを!10%にしたかった!

技術書籍はToBで売れる(=研修教材に認定される)と生き残るのが定説だそうです。 ToBへのセールス施策が10x実現のキードライバーだと考えています。 色々なパターンを検討しましたが、マーケットサイズが最も大きいのは「プログラミング教室の副読本」でした。 「プログラミング初心者に売る」x「ToBで売る」を両方満たすならこれかなと。

私個人の体験を踏まえても「副読本」=「個人開発の事例集」は腹落ちしています。 新入社員の研修講師やメンターを担当するとき、個々の技術は既存の教材や本で教えることができますが、 「とりあえず試しに何か作ってみたら?」と言いたくて仕方がないのです。 ずっとチュートリアルをやっても、予定調和のサンプルが完成するだけで、 スキルの伸びも実感しにくく、面白くないのではないかと思ってしまいます。

仮に自分が初心者向けにプログラミング教室を開くなら「サービス開発・運営」をカリキュラムの軸にします。 目的の曖昧な勉強を続けるより、実践ありきのほうが楽しいです。 全体感を学べるので学習効率が良いです。 目に見えるアウトプットがあったほうがその後の就職も斡旋しやすいです。

と思ってはいたのですが「試しに何か作ってみたら?」と提案するときに 「この本を読むと良いよ」と言える1冊はこれまで存在しませんでした。 人によって好みやスタイルが違うので「この個人開発者がすごいよ」というメッセージは言いにくいです。 「この中から合う人が見つかるといいね」と言って手渡せる「複数人の合同誌」であってほしいのです。

ということで、実は「初期バージョンの表紙」では 「プログラミング教室やプログラミング学習サービスへの営業施策」(=ToBへの布石)として 「その会社のCEOにインタビューしてコンテンツに含めること」を提示していました。

2-8. オチ

高ROIの目論見は外れました。 めっちゃ頑張って書いて(高コスト)、マーケやセールス施策は打てず(低リターン)、真逆の結果になりましたとさ!

「せっかくなら書き下ろしを!」というメンバーの熱意はすごかったです。 まぁ、そりゃそう思いますよね。 「作ること」と「広めること」と「稼ぐこと」は、必ずしも一致しません。 今回集まったクリエイターは(他ならぬ私自身を含めて)特に「作る」ことが好きな人たちだったと解釈しています。 「より良いものを作りたい」と思っている人たちです。 そりゃコピペじゃ満足するわけがないですよね。

それはつまり、必ずしも高いROIの達成にこだわってきた人たちではない、ということでもあります。 しかし、だからこそ、私は「このメンバーが作るサービスは、ユーザーや仲間たちに愛されるんだな」と思いました。

そんなメンバーと一緒に作ったからこそ「自分も頑張ろう」と思える1冊にできたと思います。 同じようなクリエイター(を目指す人)の心に届く1冊になったのではないかと思っています。 少なくとも私は、この本を世界で一番多く読んでいる読者として、そう思っています。

それこそがこの本の提供価値です。 彼らのクリエイター精神だけは絶対に否定したくなかった。 そこを外したら、出来上がるのは、ただの紙クズでしかなかったでしょう。

これはマーケットの発想としても妥当だったと思っています。 メインで伸びているのは、あくまでプログラミング教室です。 デザイン教室やマーケティング教室やマネタイズ教室ではありません。 「作る」ことにこだわるクリエイターの本で、「作る」モチベーションに訴求したのは、間違っていないはずです。

なので、まぁ、なるべくしてこの結果になったのかなと思います。

でも、きっと何か工夫できる余地はあったはず、もっと高いROIを実現できたはず、とも思っています。 私が描く理想の私だったらもっと上手くやれたはずなんだぁぁぁぁああああ。うわあああああああああ。 人件費を考慮したら余裕で赤字なんですよ。私の完全敗北なんですよ。うううううううう。精進します。

3. 製品を作る

3-1. ジェットコースター構成 - 『君の名は。

近年におけるエンターテイメントの金字塔『君の名は。』の構成を参考にしています。 迷ったときには『君の名は。』の構成が持つ意味(=なぜこの順番で情報を提示したのか?)を考えました。 2つの例を紹介します。

1:導入部分。 本書の第1部では「個人開発」の代表的な流れを提示しています。 第1章は、初心者がサービスをリリースした振り返り。 ライトで読みやすいコンテンツです。 第2章は、解像度の高い開発譚。 具体的なエピソードを、細部まで生々しく描いています。

ここまで読んで「個人開発の一連の流れが分かる」「最低限の期待には応えている本だ」 「自分がサービスを作るときに読み返すと良さそうだ」という(ある種の)安心感を得られます。 その上で、第2部の「バズった話」が待っています。 多くの人がつい気になってしまうトピックです。 ここで一気に引き込みます。

君の名は。』の導入部も同じ仕組みだと私は解釈しています。 CMの雰囲気を追体験しながら、舞台背景を説明するところから始まります。 CMの視聴で観客の脳内に湧いた「こういう話なのだろうな」というイメージ(=期待)を最初に満足させる。 もやもやさせない。まずはすっきりさせる。その上で事件(=展開)へと引き込んでいく。

2:読み手のテンションが上下する構成。 「やる気が出る!」(エピソード)と「これ参考になる!」(ナレッジ)を交互に配置しました。 「面白い!読みやすい!」(ライト・エンジョイ)と 「すげぇな!たしかにな!」(シリアス・ガチ)を交互に配置しました。

同じフォーマットや似た内容が続くのではなく、変化に富むことで飽きさせない構成にしています。 静と動を繰り返すのは2000年代の人気アニメーション邦画『千と千尋の神隠し』も同じ構成だと解釈しています。 いわゆる『ハリウッド脚本術』に比べて、クライマックスの山谷が頻繁に訪れ、 視聴者の心理状態が頻繁に切り替わるデザインです。 IPT(時間あたりの情報凝縮量)が高くなるので、普段から大量の情報を捌いている現代人を飽きさせません。

なお、具体的な構成は全員の原稿を集めた後に決めました。 ある程度は脳内でも絵を描いていましたが、全員から構成案を募った上で、 議論を重ねて、現実的な落とし所を擦り合わせました。

アドリブを重視したのには理由があります。 内容(What)だけを事前に決めても、書き方(How)が分からないと、ジェットコースターにマッピングできません。 仮にテーマが重い章でも、細部の切り口や見せ方、言葉遣いが軽やかだと、読者はライトな印象を受けます。 かといって、書き方(How)を指定したところで、プロのライターでもない人間が、要件を満たすのは難しいでしょう。

構成ありきで執筆を依頼すると、かえってクオリティが下がるのではないか。 我々のような素人がお題やフォーマットに沿って文章を書いても、ただ項目が揃っているだけで、 たいして面白くないものができるのではないか。 もし構成が明確に決まっているなら、むしろ自分1人で書くか、 プロのライターを雇ったほうが、全体の整合性は取りやすいのではないか。 そう懸念しました。

逆に言うと、チームでやることの意味がここにあると思っています。 素材が良いのなら、素材をもとに料理を考えるほうが、美味しいものができます。 素材の味を楽しめます。 ゆえに、出たとこ勝負こそが、総合的にベストなのです。

3-2. 寄せ書き方式 - One for All, All for One

付録コンテンツ「141人の個人開発者へのアンケート結果」を無料公開しています。 このアンケートの最後の質問は「あなたにとって個人開発とは何か?」です。 そして、ネタバレになりますが、本書のラストは以下のように締めています。

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これは強烈な読後感を与えるための仕掛けです。 読み終えたときにSNSでつい一言呟きたくなる。 最後の最後で「あぁ、いい本だったな」と思っていただく。 そのための工夫です。

名作に相応しい結末は何か? 世界一周の旅の果てに見えるのはどんな景色か? ディズニーのような、魔法のような、最高の体験をどう提供するか? これらのクエスチョンに対するアンサーが、この寄せ書き方式です。

これは私が得意とするスタイルで、大規模カンファレンスの登壇スライドでは必ず「スタッフロール」を掲載します。 たとえどんなに僅かな貢献であったとしても、関わってくれた1人1人こそが、物語を織り成す大切な登場人物である。 スタッフロールにそう明記します。 名作には名作に相応しい終わり方があると、多くの観客は無意識のうちに思っています。 だから私は「これは名作ですよ」と伝えて、感動を生み出すのです。 また、名前が載った人を起点としてリファラルが生まれ、さらに周囲を巻き込みます。

一般的な「寄せ書き」も同様です。 「寄せ書き」には独特の魅力があります。 1つ1つは些細な短文であっても、10人分集まることで、確かな感動を生み出します。 繋がる心が力になるわけです。

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この「寄せ書き」もとい「個人開発者141人へのアンケート」ですが、 最高の読後感を演出するだけでなく、以下3つの背景もありました。

1:偏った内容にしないための工夫です。 この本では、著者13人の意見や事例が紹介されていますが、これでもだいぶ偏ったなと思いました。 本当はもっと色々な考え方や選択肢があるということを示したかったです。

私の原稿が最初に完成して、その原稿を他メンバーが執筆前に読んだことで、 他の原稿も影響を受けてしまったのではないか、と悩みました。 「参考原稿がないと書くに書けない」という意見が多かったため、やむを得なかったとは思います。 ただ、多様性というコンセプトからはズレてしまいました。 原稿を読んでいない方々が、先入観なしに、好き勝手に、アンケートに回答することが重要でした。

2:読者参加型コンテンツを1つ設けたいと考えました。 今は共創の時代です。 Webは双方向に影響を与え合うプラットフォームです。 この本はWebで活躍するクリエイターたちの本です。 ゆえにWebの双方向性を活かしたコンテンツを含めたいと考えました。

双方向だからこそマーケティング施策になりうるという側面もあります。 「自分のアンケート回答が掲載されている本」ならば拡散もしてもらいやすいだろうという期待はありました。 この本は、全員で作り上げ、全員で売っているのです。

3:他の個人開発者が書く本と明確に差別化する意図もあります。 実力のある個人開発者が本を書こうとすると 「すごいクリエイターが何かを教える本」になりがちだと感じています。 それはそれで価値のある本です。

ですが、1人の言葉では作り出せない感動もまた、たしかに存在します。 多くの仲間がいると実感できるからこそ、自分も頑張ろうと思えるはずです。 この本はそういった独自のポジションを張っています。 そのことを明確にするための施策です。

※なお、アンケートとは別の付録として 大手プログラミング教室の運営者に「個人開発が未来を作る」と語ってもらおうと思っていました。 10xを狙うには必要なコンテンツでした。 この案を含めて、私自身がもっとセールス・マーケティングにコミットしたかった…… のですが、プロジェクト炎上に伴って断念しました。

結果的には「挑戦している本人たちが書いたもの」だけが載って 「第三者の声」「ありがたい言葉」「偉そうな解説」が載らない本になったとも言えます。 これはこれで同人誌っぽくていいじゃないか。 コンセプトに準拠した本になったじゃないか。 今ではそう思っています。

3-3. 編集・推敲・校正 - この1文字はコンセプトに沿っているか?

一般論ではなく

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自分がどうだったか

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「はじめに」に書いたように「読んだ人がポジティブに頑張りたくなる本」を目指しました。 「一般論を語らない」「偉そうに解説しない」「ネガティブにしない」といった観点で編集しています。 コンセプトや全体の流れを踏まえて、かなり手を加えました。

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いくつか編集で意識したことを紹介します。

1:ポエムや一般論の比率は、多くとも20-30%を目安に抑えました。 「本を書くからには何か良いことを言わなければ」と肩に力が入ると、ポエムや一般論が多くなってしまいます。 私自身も@ITで記事を連載した時に、社内外の編集担当から同じ添削を受けました。 ついやってしまう気持ちは分かります。

赤の他人のポエムや一般論はSNS上に飽和しています。 だからこそリアルな体験談が求められているのではないでしょうか。 エピソードの合間にちょっとしたポエムや一般論が入るからこそ突き刺さるのであって、 主従が逆転するのはナンセンスです。

2:リスクは徹底的に削りました。 例えば、アンケート結果では「性別」(回答欄:男・女)をカットしています。 もしLGBT向けのサービスを作っている個人開発者がそのアンケート結果を見たら良い顔はしないでしょう。

男女比率のバランスがよかったら「がんばろう」と思うか? 男性が多くて女性が少なかったら「がんばろう」と思うか? 女性が多くて男性が少なかったら「がんばろう」と思うか? どんな結果を見たらどう行動が変わるか? その結果を見てモチベーションが下がる人はいないか? その結果を見ることにポジティブな意味があるか? クリエイターの背中を押す本として、最高のコンテンツを提供していると言えるか?

そう考えました。 同様の理由で「年齢」もカットしています。 こういったリスクは片っ端から消して 「誰が読んでもそれなりに心地よい読後感」 となるようにコンテンツを調整しました。

3:語尾(です・だ)や一人称(私・俺・自分)は各章で意図的に変えました。 「それぞれ違う人たちが好きに書いている」 「多様な選択肢から好きなものを選べる」ことを明確に伝えるためです。

  • 私自身の「HileSearch」パート:1人称「私」
  • TanemApps との居酒屋談義を私がテキストにしたパート:1人称「俺」
  • @isbtty7 との居酒屋談義を私がテキストにしたパート:1人称「自分」

ただし、1冊の本として最低限の一貫性は損なわないように、 私が読み直して不自然に感じた部分は手直ししています。

チーム内で原稿をプレビューしたところ、 ある人は「全体的には良い」「でもA章の書き方は気に食わない」 「B章がすごく好きなのでこっちに揃えられないか」と提案してくれました。 一方で、別の人は「全体的には良い」「A章が最高なのでこれに揃えたい」 「B章だけは絶対に違うと思う」という感想を寄せてくれました。 読み手によって刺さる書き方が違うわけです。

(絶妙なクオリティコントロールが必要ではありますが)「このスタイルは行ける」と確信しました。 少なくとも「全体的には良い」かつ「これは好き」と言えるパートがあるくらいには、1冊の本として仕上げたのですから。

その他、一般的な編集作業を行いました。

  • 無関係な内容。「趣味のボルダリングの写真です」 → カット。
  • セルフツッコミ。「だからなんだって話ですけど」 → カット。
  • 言い訳・予防線。「これは人によって好みもありますけど」 → 「自分はこうしました」に修正。
  • 修飾表現。「割とまぁこういうことって少ないとは言えないんじゃないかなぁと思います」 → 「多い」に修正。
  • 後出し。「こういうことが伝わってほしくてこの記事を書いています」(章の途中) → 冒頭に移植。
  • 権威に頼る。「xxxさんもこう言っています」 → カット。 xxxさんを紹介する記事なのか?自分の事例を紹介する記事であってくれ!
  • キャプチャ画像。画像を拡大して細かく確認しました。アカウント名や人物写真にはモザイクを掛けました。
  • 本文中の自己PR。扉ページ(自己紹介)に移しました。読者のメリットを考慮しないと逆効果になりかねない!
  • So What / Why。 「この段落やセンテンスは要するに何が言いたいのでしょう」と思ったところは、自分なりに解釈して文章を補完しました。 最終レビュー時に「俺が書いたときより分かりやすくなっている!笑」とコメントいただきました。
  • 言及しているサイトの規約確認。 特にQiitaの利用規約スクレイピング系に関しては、頭では分かっていても、 文章の書き方として、誤解を招きかねない表現になってしまいがちです。 各々の著者が良かれと思って書いた文章であっても、第三者的にチェックして修正しました。
  • 一時的・内輪向けの表現。「最近よく聞きますよね」 → カット。 未来の読者からすると「最近っていつの話?」となるでしょう。 著者と同じコミュニティに属していない読者からすると「聞かないけど」となるでしょう。 10年以上の経験を持つベテランからすると「それ昔から言われているけど」となるでしょう。 ツッコミどころがあると気になってしまう人もいるので、基本的にはカットです。
  • ネガティブワード。「こうしないとxxxみたいなダサいデザインになってしまいます」 → カット! この文章をxxxの担当者が見たらどう思うでしょうか? というかxxxの担当者は低リテラシーな利用者のためにあえてそうデザインしているのではないでしょうか? 当事者ではない素人からの批判は、当事者の事情・背景を組んでいないため、的外れになりやすいと思っています。 勝手に他人を評価しない!他人の評論ではなく、自分の個人開発について話す本であってほしい!

ということで、最終的には100回以上読み直して、1文字1句まで修正を繰り返しました。 また、印刷費を抑えるために、170ページの原稿を、文言調整だけで140ページに圧縮しました。

プロの編集者が見たら残念な出来栄えかもしれません。 しかし「読者を不快にさせない」「書籍のコンセプトを体現する」という目的はある程度達成したと思います。 文章が正しいだけの本にするつもりはありませんでした。 国語のテストではありませんからね。

にもかかわらず!表紙に!誤植があるというオチ!!

3-4. 印刷所への発注内容

実物のプロダクト(紙の本)を見た知人・友人達からは 「思ったよりしっかりしているやんけ!」「これめっちゃいいな!」と好評いただきました。

印刷・製本は日光企画さんにご対応いただきました。 初めての自費出版でしたので、御茶ノ水の店舗でレクチャーしていただきました。 ヨーロッパ横断旅行と入稿スケジュールがバッティングしたのですが、 その旨を店舗&別途メールでも相談したところ、丁寧にご対応いただき、 無事にオンラインで入稿できました。

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発注内容は以下です。

  • 【ご使用のセットまたは仕様】オンデマンド平トジ基本セット
  • 【ご使用のOSとソフト】MacOSX、その他(備考に記載)
  • 【サイズ】B5
  • 【表紙込みページ数】144(本文140 + 表紙4)
  • 【冊数】200
  • 【本のトジ方向】左
  • 【本のトジ種類】平トジ
  • 【表紙用紙】NPホワイト200kg(PP貼りの基本用紙)
  • 【表紙印刷】RGBオンデマンドフルカラー印刷
  • 【オプション】マットPP(1日本は不可)、4色オプションマットPP貼り変更(@5円)
  • 【本文用紙】上質90kg
  • 【本文印刷】オンデマンドスミ刷り
  • 【本文始まりページ(ノンブル)】1
  • 【遊び紙】無し
  • 【納品日(イベント開催日)】4/14
  • 【納品先】イベント名:技術書典6、開催会場:池袋サンシャインシティ2F 展示ホールD(文化会館ビル2F)
  • 【納品数】200
  • 【スペースNo/サークル名】スペースNo:か65、サークル名:ザ・シメサバズ(委託)
  • 【入金方法】銀行振り込み
  • 【事前予約や見積もりは取っていますか?】取っている(電話)
  • 【当社ご利用は初めてですか?】初めて
  • pixivプレミアム会員割引】プレミアム会員(ノベルティ有り)
  • 【備考】
    • <お願い> 初の利用となりますので、提出したファイルのフォーマットや登録事項など、これであっているのか自信がありません。 お手数ですがご確認いただくことは可能でしょうか。 問題があれば修正・対応いたしますので、お気軽にお申し付けください。
    • <連絡について> 現在xxxに滞在中で、xx/xxに帰国予定です。 誠に申し訳ありませんが、それまではメールでのやりとりをメインとさせていただけますか。
    • <使用ツール> Re:ViewでPDF出力。 一部KeynoteからPDF出力したページに差し替え。 ノンブルは調整済み。 サイズはおそらく一致しているはずですが、 ビューアーによっては表示が1pixel変わってしまうようで、よく分かっていません。 特に1pixelの表現にこだわるつもりはありませんので、印刷上問題がなければこれでお願いしたいです。
    • <事前予約や見積もり> 一度店頭で相談させていただいて見積もりをいただきました。 選択肢がなかったので、便宜上「取っている(電話)」でフォームを登録しています。 そのときの金額が、オンデマンドで基本xxx,xxx円 → 40%オフでxx,xxx円 → pixivの5%割引でxx,xxx円と伺いました。 表紙マット加工を希望するので200冊x5円=1,000円割増となり、 合計xx,xxx円をお支払いすることになる、と解釈しています。
    • <表紙印刷> 「RGBオンデマンドフルカラー印刷」のほうが色が綺麗だというブログ記事を見かけたので入力しました。 特にこだわりや知識があるわけではないので、表紙のデザインに適したオススメが他にあればご指導いただけると幸いです。
    • <マットPP> マットPP(1日本は不可)、4色オプションマットPP貼り変更(@5円) の両方を入力しました。 どちらの項目が該当するのか、これらの2つの項目がどう違うのか分かっていません。 表紙をマット加工すると手触りが良いですよ、というブログ記事を見かけたので、ぜひ希望したいと考えています。 もし他に適切な選択肢があれば、ご案内いただけると助かります。
    • <添付ファイル> PDFはフルカラーを添付しますが、本文は白黒印刷の想定です。
    • <ポストカード> 「ポストカード無料印刷サービス」を希望します。 「希望の用紙」はNPホワイト200でお願いします。 添付ファイル「xxx.eps」が該当のものとなります。

何点か手元のメモを以下に掲載します。

1:部数について。 200部は少なすぎたと思っています。 多めに発注したほうが絶対に良いです。 売り切れたあとの残念な感じは、なんというか、残念でした(語彙力)。 売れ残る分には各所で配布できます。 足りないと確実にチャンスを逃します。 せいぜい10万円前後のコストであれば、払っておいたほうが良かったと思っています。

2:締切スケジュールについて。 128ページ以上だと繰り上がります。 私の場合は3月23日18:00(オンデマンド印刷時)がデッドラインでした。 早い段階で確認して正解でした。

3:マットPP加工について。 「創作活動の合間の休憩時間にベッドで寝っ転がりながらペラペラとめくる本」なので 1冊5円なら頼むほうが良さそうだということで意思決定しました。

4:遠隔地にいる共著者への郵送について。 印刷所から直接送っていただけないか相談したところ、 かなり割高の郵送費を支払う必要があるとのことでした。 一度自分で受け取ってから別の業者に依頼しました。 ただ、手間を考えるとどっちもどっちだったかなと思います。

5:PDFデータの受け渡しについて。 頻出トラブルを伺ったところPDFファイルにフォントが含まれていないケースを挙げていただきました。 想定外の印刷結果になるそうです。 PDFで保存するときに、埋め込みサブセット(フォント)を確認しました。 また、 $ pdffonts {pdfファイル} で、emb結果が全てyesであることをテストしました。 pdffontコマンドについては この記事を参考にしました。

6:ダウンロードカードについて。 このカードをどうデザインすると顧客価値を最大化できるのか、もっとマジメに考えても良かったと思っています。 イベント会場では「せっかくの参加記念だから」「撮影してSNSに上げるから」 「本に比べると持ち帰りがラクだから」というモチベーションが買い手にありました。 問題は売れ残ったときで、紙媒体(物がある)や電子版(気軽に買える)と同じ値段で今後売るには、 「カードを持っていること自体に意味がある」デザインのほうが何かと好ましいなぁと思います。

以前「本の栞にしたくなる名刺」のプロトタイプをデザインしたことがあります。 スキャンして終わりではなく「手元に残して使いたくなる名刺とは何か?」と考えた結果です。 ただ、今回は「栞」作戦は使えません。 紙の本ではなくDLカードを買っているわけですから! 本を挟むための栞!栞を挟むための本!あべこべです。 IT系のクリエイターにとって「つい手元に残したくなる」カード・名刺サイズのものとは、何でしょうか。 私はまだ答えを得ていません。

7:印刷費について。以下は店頭でベース金額を比較したときのメモです。 合っているかは自信がありません。直接問い合わせたほうが確実です。

  • オフセット 9.9万円
    • 本文のみ40%割引
    • 上質90kg、すばる(白で優しめ)ニュークリーム(目に優しそう)で値段は同じ
    • 表紙・本文の20%割引が別にあってそちらのほうが締切が後なのに安い(=オンデマンドより僅かに高価)
  • オンデマンド 8.6万円
    • 表紙・本文の両方とも40%割引
    • 上質90kg、ニュークリーム
    • pixivプレミアムの5%割引で7.9万まで減らせる → これが最安値【採用】

ということで、10万円以下で本を出せてしまうわけです。 すごいですよね。

4. 顧客に売る

4-1. 販路確保

技術書典:抽選落ちでした! とはいえ、捨てる神あれば拾う神あり。 共著者の @nabettu さんが救いの手を差し伸べてくれました。

Booth:登録 → PDFアップロード → 販売! お手軽でした。これは最高ですね。革命ですね。 DLカード版はローカルでzipコマンドを打ってパスワード付きフォルダを生成しました。 なお、1つ致命的なミスがありまして、テスト用ドメインのまま出版してしまいました。 いつかBoothの機能追加でドメインを変更できるようになったら修正します。

Kindle Direct Publishing:登録 → PDFアップロード → 販売! 米国の納税関係(ですかね?)で登録項目が多かったです。 また、1,500円の本だと「手数料で7割を取られる」方式しか選択できません。 Apple税やGoogle税(3割)が可愛いくらいです。 流通面のメリット(Kindleで手軽に買える・読める)と天秤に掛けて 「Boothより高い値段で売る」方式で意思決定しました。

また、暗黒通信団に紹介いただく話も挙がりましたが、委託先サークルが見つかったこともあり 「とりあえずはイベントを楽しみましょう」ということで流れました。

4-2. メンバーによる宣伝・販売促進

正直なところ、私はプロダクト開発に手一杯で、マーケティング施策まで見ることができませんでした。 他メンバーの主体的な発信によるところが大きかったと思っています。

プロジェクト前半では @rubys8arks さんの尽力が大きかったと思っています。 技術書典の関連イベントへの参加や、ご自身のブログや各種Slackでの発信など、積極的に行動してくださいました。 特に141人のアンケート結果を得ることができたのは、間違いなく彼女のお陰でした。

プロジェクト後半では @mogya さん & @dala00 さん & @hrz31 さんの尽力が大きかったと思っています。 本書について言及しているツイートに片っ端からRT・Favを押していました。

身内の数人が反応するだけでも「なんか盛り上がっているっぽいぞ」感が溢れ出るわけです。 盛り上がっているので、Twitterで上位表示されやすくなります。ちょっとずるいでけどね。 特にオペレーション設計をしていたわけではなく、自発的にこうなりました。

@mogya さん & @dala00 さん & @hrz31 さんが愛情を持ってプロダクトと向き合ってくれたことが一番良かったと思っています。 そのポジティブな姿勢は、周りの人たちに伝わっているはずです。 そして少しでも「面白そうだ」と言及すると、3人のFavが確実に付きます。 「この本を応援するとポジティブな反応がもらえる」という報酬フィードバックをマーケットに叩き込みました。

余談:私はメルカリという会社がすごいと思っていて、あの会社の社員はSNSでこれを常日頃やっています。 そこに発信力がついてくるのだと思っています。

結論をまとめると、メンバーが積極的に楽しんでくれた → 「個人開発が好きな人たち」がSlackやTwitterで盛り上げてくれた。 これに尽きると思います。 つまるところ、一番楽しんでいる人が、一番強いのではないかと。

4-3. 最小限の集客施策(作業)

私がプロダクト開発の合間に、できる範囲で打った施策(作業)は以下です。

  • 13人のメンバーを集めたこと自体がマーケ施策の1つです。拡散力の確保のため、起案・推進しました。
  • 141人のアンケートを集めたこと自体がマーケ施策の1つです。拡散力の確保のため、起案・支援しました。
  • 案内ページや無料コンテンツを公開しました。
  • Togetterでの読者感想まとめを作成しました。Togetter公式に取り上げていただきました。
  • 過去に1度でも本書についてTwitterで言及した人に片っ端から「販売開始しました」リプを送りました。手動CRMです。
  • Twitterで「購入を迷っている」「どうなんだろう」と言及した人に片っ端から案内を送りました。手動CRMです。
  • 人気のハッシュタグや時節ネタ(新元号など)を交えたツイートで、繋がりのない人へのImpressionを発生させました。
  • 寝技:DMやSlackやオフラインで個別に話して回り、SNSやブログで感想を書いてもらいました。

余談:私が使っているエゴサの検索ワードは #個人開発がやりたくなる本 OR 個人開発がやりたくなる本 OR #IndieCoderJP OR https://booth.pm/ja/items/1313332 です。 ネガティブコメントでなければFav、なおかつ3以上のFavがついている場合はRTします。 反響の多いであろう時間帯にRTするとか、対象投稿が複数ある場合はフォロワーのツイートを優先するとか、 細かい運用ルールは多々ありますが、ぜひハックしてくださいませ。

4-4. 読者還元キャンペーン

ささやかではありますがキャンペーンを行いました。 本書の感想をブログに書くと1,000円分のAmazonギフト券を読者に還元する企画です。

この施策の意図は3つあります。 1つは後述するので、ここでは2つを説明します。

1:ハッシュタグを追ってくれたり、著者をフォローしてくれるような、 ロイヤリティの高いユーザーに対する感謝を示したかったからです。 私は私自身や私の企画を応援してくれる人に対して、 そうでない人よりお得な体験を提供したいと思っています。 ファン(あえてこの言い方をします)を尊重することは、 後のリファラルを生む、費用対効果の高い施策だと認識しています。

2:ブログ記事(ストック)は、有料広告(フロー)に比べて、確度の高い集客装置だからです。 1,500円の書籍は、LTVが最大で1,500円で、さらに手数料が差し引かれます。 打てる集客施策は限られます。 購入CPAが1,500円を超えたらアウトです。 逆に言うと、1,000円を払って、誰か1人でもコンバージョンしてくれるなら、施策としては投資分を回収できます。 また、良質なリンクが増えることで、SEO観点でも望ましいだろうと思いました。 いちおう最低限「1人の購入にも繋がらないような悪質な記事」は弾きたいので、そのための規約を設けました。

なお、応募フォームの認知率が低く「ブログを書いたのに応募していない」問題が起きました。 こちら今からでも対応しますので、心当たりのある方はぜひご連絡ください。

4-5. イベント会場での販売 - 「2秒・30秒」の法則

店頭セールスにおけるファネル&オペレーションは以下の通りです。 委託にも関わらずポスター(上記ツイート画像)のトップに本書を掲載いただけた前提があります。

1:ブースの前を人が流れます。 歩きながら、ちらっと、こちらの看板を見ます。 「看板を見てちょうど2秒の人」に声を掛けます。 その人物は顧客の候補です。 1秒だと早すぎます。 まだ看板を読み終わっていません。 「えっ」「突然話しかけられた」となります。 3秒だと遅すぎます。 もう看板は見終わって通り過ぎようとしています。 「あー」「すいません」となります。 2秒がベストです。

2:こちらに関心を持って、一瞬足が止まったら、 すかさず「よかったら見本の試し読みどうですか?」と声を掛けます。 2秒ルールだと中途半端な逡巡は発生しません。 断る人は即座に断ります。来る人は来ます。 ブースで試し読みをしていただきます。 WEBサービスだとLP流入に相当するフェーズです。 @nabettu さんの接客を隣で観察して模倣したのが、ここまでのオペレーションです。

3:試し読みから30秒で「いかがですか?」(=買いませんか?)と声を掛けます。 買うなら買う。買わないなら買わない。意思決定をしていただきます。 悩んでいたら「どういった点を気にされていますか?」と質問します。 明確なブロッカーがある場合はそこでQ&A対応をします。 それなりにこだわったプロダクトなので、自分でQ&Aをすると高確率で購入してもらえました。 明らかに想定読者でない場合は「いらないや」とすぐに決めてもらえます。

なお「明確なブロッカーはないけど購入を悩んでいる」場合は、いわゆる長考タイプだと思います。 長い時間を掛けて読んだ上で「ちょっと考えます」と結局離れてしまうことが多かったです。 その後しばらくしてから戻ってきて、買ってくださる方もいました。 本の内容や読む時間の量とは関係なく、本人が納得するために時間を必要としているようです。 接客空間と見本が占領されてしまうので、売り手には毀損が生じます。 早めにブースから離れていただき、また興味があったら戻ってきてもらうほうが、お互いに良いかなと思います。

売上 = ブースでの対応者数 x 購入率 x 単価 です。 今回の場合だと単価は固定で、ありがたいことに購入率は高い(=上げにくい)ため、 唯一伸ばせる変数は「ブースでの対応者数」でした。 つまり「いかに回転率を上げるか」のゲームです。 色々試した肌感覚だと30秒がベストかなと思います。

余談1:この経営指標は、SONYの「マネジメントゲーム研修」 (Softbankの孫さんが携帯ショップの立ち上げ・経営で愛用したツール)を体験したときに腹落ちしました。

余談2:他サークルのブースをお借りする立場だったので 「買います」と言ってくださった方には「良かったらこちらの本もどうですか?」 「Webサービスを開発するならVue.jsとFirebaseがオススメですよ!」と クロスセルで書籍をレコメンドして、 何件か受注に繋げました。

余談3:子供の頃に夏祭りで毎年かき氷を売っていたので、その時の感覚を思い出しながら接客しました。 人生は何事も経験ですね。

4-6. 実行できなかったマーケティング施策を供養します

ここに供養します。 未来の私が何らかの形でリベンジしてくれることを祈っています。

  • 既に品質が担保されたコンテンツの大量アグリゲーション。 ブログを拝見する → 「この記事は最高では!」 → URLを張って「これ寄稿していただけませんか」DM。 その延長で著名人のコンテンツを大量に突っ込む。

  • オウンドメディア。 「個人開発のやばいやつ10選」など切り口を変えた記事を毎週打ち出す。 「個人開発サイトがきっかけで就職できた」など切り口を変えたインタビューを毎週打ち出す。 メディア自体が単体でアクセスを稼ぐ(=プログラミング教室のオススメURLに認定される)状態にしてから 書籍にコンバージョンしてもらう。

  • プロモーションサイトに情報を小出しにする。 人気ゲームのサイトが「東京ゲームショウ2019で流したPV」を載せるようなイメージ。 勉強会や再販イベントなどでLTをして、書籍の情報を小出しにする。 「この手のイベントに行くと話が聞けるぞ」という状態にして、イベントに集客する。 イベント運営者の集客を手伝う。 何回も繰り返すうちに「このサークルはこういう感じだよね」という雰囲気を定着させる。 その上で満を持して売り出す。 事前にロイヤリティを高めてファンを囲った上で初速を出す。

  • プログラミング教室の講師や、プログラミング学習サービスの運営者にフィードバックを貰いながら、 ToBで大量発注できる製品へと磨き込む。ド本命の施策というかプロセス。

まぁこうして見ると筋の良い打ち手ばかりではありませんね。 アイデアから始めるのではなく、KPI構造から分解して施策に落とし込まないと、 担当者が疲れるだけで効果が出なさそうです。

ぶっちゃけると、信頼できるプロのマーケターにお金を払って助けてもらう。 これが最善手だと思っています。 私のような素人がいくら妄想だけで施策を打っても、ある程度以上を目指すのはちょっと無理があります。 余計なプライドは捨て、プロに弟子入りして、色々と盗ませてもらうのが、一番手っ取り早いだろうなと。

そりゃ私だって「マーケティング得意ですけど?」(キリッ)とか言いたいですけど、今回このザマだったからなぁ。 できなかったってことは、つまり、できなかったってことだからなぁ。ああああああああ。悲しみなのだが!

5. 収益を稼ぐ

5-1. 利益について / 自費出版(合同誌)の後始末

4月末時点の売上を希望者で山分けしました。 作業貢献度合いが大きい人・自腹での出費がある人には、多めに支払っています。

その後、当初想定よりロングテールで4月以降に儲けが出ました。 全員で山分けするには少なく、 次の共同プロジェクトの資本にするには少なく、 かといって私1人が取ると周囲に良い顔をされないであろう程度には多い。 絶妙な金額です。

そこで積極的に還元したいと考えています。 1つ目の施策は前述の読者還元キャンペーンです。 2つ目の施策は「寄付」です。

もともと「金で揉めるくらいなら全額寄付に回そう」と話していました。 リリース実績のある個人開発者の集まりです。 揉める暇があるなら、その時間で開発案件を1つ受注したほうが、 取り合う金額よりも明らかに多く稼げます。 案件を通して実績・信用・スキルも得られます。 次の案件を引き寄せる資産になります。 金で揉めるような相手・案件と関わり続けるより、遥かにお得です。 速やかに損切りしたほうがROIは高いでしょう。 何よりも、時間は不可逆なので、不毛な時間を費やすことは、お互いの人生に対して失礼だと思うわけです。 要するに揉めた時点で負けです。 だったら全額寄付したほうがまだマシです。

ところが問題がありまして、以下の条件を満たす寄付先が未だに見つかっていません。 心当たりのある方がいましたら、ぜひご紹介いただきたいです。

  • 社会性・コンセプトマッチ: この寄付を通して「日本のクリエイターの育成・活躍」に貢献したいです。 すぐに見つかるのは「女性向け」「学生向け」などのセグメントで区切られた団体・イベントですが、 本書のコンセプトから乖離するので対象外です。
  • 宣伝・コラボレーション: 一方的な振込で完結するのではなくコラボに繋げたいです。 結果として広告宣伝費に経費計上できる形が望ましいです。私の寄付控除が既に上限のため……。 『個人開発がやりたくなる本』執筆者一同、といった名前を掲載していただける寄付先を探しています。
  • 時期・タイミング: 継続的な枠であってほしいです。 "ハッカー協会 > Coinhive事件" は候補先でしたが、一瞬で埋まってしまいました。 悲しいことに13人と合意形成するには時間が掛かるのです。
  • 金額・プラン: 利益の範囲内であってほしいです。 "Let's Encrypt" は候補先でしたが、名前が掲載されるプランは、少々お値段が張りまして……。
  • 信頼性・リファラル: パブリックなプランが用意されていない場合、私が信頼している知人・友人の推薦があると、 お互いに安心できるのではないかと考えています。

うーむ。我ながら面倒臭い条件だなぁと思います。 だけど!!!!必要な条件を書き出したら!!!!こうなってしまうのだが!?!?

逆に言うと、将来もし自分が寄付を募る側になったときは、せめて寄付者の名前を掲載しようと思いました。

5-2. 経理について / 自費出版(合同誌)の仕訳処理

おそらくこれで問題ないとは思いますが、 もしお気付きの点があればご指摘いただけると幸いです。

  • 委託販売での売上(委託先サークル主である @nabettu さんと連携)
    • 現金払いの分 > イベント終了後に現金で受け取る
      • 借方:現金
      • 貸方:売上高
    • 現金払いの分 > 翌日に事業用口座へ入金
    • 後払い決済の分 > 金額確定後に請求書を出す
    • 後払い決済の分 > 請求書を元に振り込んでもらう
      • 借方:普通預金、振込手数料(お願いする立場なので手数料はこちらが負担)
      • 貸方:売掛金
  • Boothでの売上
    • 月末に販売数と金額が確定する
      • 借方:売掛金、販売手数料(BOOTHの取り分)
      • 貸方:売上高
    • 販売手数料はWEBコンソール「売上管理」>「アイテム別」で確認できるので証跡としてキャプチャを取る
    • 翌月下旬に口座に振り込まれる
    • 振込手数料は毎月のメールで確認できるので証跡として保存する
  • Kindleでの売上
    • 月末に販売数と金額が確定する
    • 翌々月末に口座に振り込まれる
    • 振込時期にコンソールの支払い情報が埋まるので証跡としてキャプチャを取る
  • 執筆者への山分け(源泉徴収対象外事業者)
    • Amazonギフト券での支払い(人数分処理する)
      • 「印刷前の原稿凍結時=最終納品」と判断(書籍奥付に記載)
        • 借方:支払報酬料
        • 貸方:買掛金
      • 事業用クレジットカードでAmazonギフト券を購入(謝礼である旨をメッセージに記載)
        • 借方:買掛金
        • 貸方:未払金
      • 翌月に事業用クレジットカードの銀行引き落とし
    • 口座への振り込み(人数分処理する)
      • 「印刷前の原稿凍結時=最終納品」と判断(書籍奥付に記載)
        • 借方:支払報酬料
        • 貸方:買掛金
      • Misocaで請求書を発行してもらう(証跡記録用)
      • 事業用口座から執筆者の指定口座に振り込む
        • 借方:買掛金、支払手数料
        • 貸方:普通預金
  • 執筆者同士で打ち上げ&今後の相談
    • 事業用クレジットカードで居酒屋の支払い
      • 借方:接待交際費
      • 貸方:未払金
    • 翌月に事業用クレジットカードの銀行引き落とし
  • 書籍の印刷・郵送
    • ローソンのプリンター for MVP
      • 借方:消耗品費
      • 貸方:事業主借(事業用の財布を持っていないため)
    • 割引用にPixivの有料登録(印刷終了後に解約)
      • 事業用クレジットカードで支払い
        • 借方:支払手数料
        • 貸方:未払金
      • 翌月に事業用クレジットカードの銀行引き落とし
    • 日光企画への銀行振込
      • 借方:印刷製本費、前払金(支払い後に「この割引も適用されるのでは?」→「ほんまや!」→「余剰金は次回繰越で!」)
      • 貸方:事業主借(諸事情で事業用口座のWEB振込機能が一時的に使えなかったので私用口座から振込)
    • 書籍の郵送
      • 借方:通信費
      • 貸方:事業主借(事業用の財布を持っていないため)
  • 読者還元キャンペーン(ブログで本書を紹介するとAmazonギフト券をプレゼント)
    • 事業用クレジットカードでAmazonギフト券を購入
      • 借方:広告宣伝費
      • 貸方:未払金
    • 翌月に事業用クレジットカードの銀行引き落とし
  • 在庫の管理(三分法を採用)
    • 製本時の原価を計上する
      • 借方:仕入
      • 貸方:支払報酬料、印刷製本費
    • 関係者への献本
      • 借方:広告宣伝費(=配布した本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)
      • 貸方:仕入高(=配布した本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)
    • 在庫と販売数記録が合わない
      • 借方:棚卸減耗費(=紛失した本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)
      • 貸方:商品(=紛失した本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)
    • 決算整理
      • 借方:期首商品棚卸高(=0)、商品(=残っている本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)
      • 貸方:商品(=0)、期末商品棚卸高(=残っている本の冊数 * 印刷した冊数 / 製本時の仕入高)

こうやって振り返って思うのですが、複式簿記は便利な道具ですよね。 正確に帳簿を付けさえすれば、正確に事業活動を可視化できる。 こういう仕訳の実例がもっと世に出ると良いなぁと思いました。

6. 仲間と歩む

6-1. チーム:採用(知見)

最初はSlackやTwitterで呼び掛けました。 「いまサービスを作っています」「これからサービスを作ろうとしています」という方はお断りしました。 リリース経験のない人は、本を書くよりも、まずリリースに専念してもらうのが一番だと考えたからです。

また、イベントでLTをしたり、交流会で声を掛けたりもしたのですが、 そういった場所ではポジティブな反応は得られませんでした。 「そんなの売れるんですか?」「そういう合同誌は失敗しやすいですよ」とか言われました。 ベテランの皆様は手厳しいですね。

各種SNSのDMで以前から知っている人に相談するのが、最もコンバージョンしました。 知人スカウトが効いた理由は2つあると思っています。

1:お互いを知っているのでワークしやすい。 既に信頼貯金があるので、関係構築の工程をスキップできました。 相手がどういうタイプか把握しているので、最短のコミュニケーションを取ることができました。 めちゃくちゃやりやすかったです。

2:相手に対する期待を明確にしやすい。 理由なしに声を掛けたのではなく 「自分は今こういうことに困っている」「あなたのこういう点をすごいと思っている」 「だからこういう点で力を貸してほしい」のフォーマットで相談しました。 この期待に答えてくださったと思っています。 この期待に答えてくださるような方々だと知っていたからこそ、相談したのです。

なお、人数面では、当初「10人の合同誌」を想定しました。 日常生活で10進数を扱うことが多い私たちにとっては、違和感なく受け入れられる数字です。 2桁なので「合同誌」であることを強調できます。

ただ、人数はコンセプトを投影できるポイントなので、最終的には「13人」という数字にしました。 不吉な数字。「1」と「自分」を除けば、何者にも割り切れない数字。 反骨心溢れるクリエイターたちに相応しい数字。 世に抗いながら生きる、闇の探求者たちの数字。 だけど、あくまでも「1」ではない。 このプロダクトのコンセプトにこれ以上なく適した数字だと思いませんか。

6-2. チーム:活躍(感謝)

各メンバーが、それぞれの得意なフェーズに、それぞれの得意な形で活躍していたなぁと思います。 私はひたすら「どうしよう」「つらい」「こうしたい」「うううう」しか言っていなかった気がします。

1 - 立ち上げ期:過去に一緒に仕事をしたことのあるメンバーに助けられました。 特に @macinjoke は迅速に原稿を書き上げてくれました。 その原稿がなければ、あっという間に私の心が折れていたでしょう。 自分以外の誰か1人でも共感してコントリビュートしてくれたというだけで心強いものです。

また、 @isbtty7Tanem Apps が 快く協力してくれました。 カルチャーが同じでお互いを良く知ってる人。スピード感がある人。 早い段階でコンテンツが集まったからこそ、スムーズに走り出せたと思います。 新しいことを始めるときは、アウトプットこそが正義です。 アウトプットが遅いと、アウトプットしないから経験値が少なく、 経験値が少ないから知見を持たず、知見を持たないから議論が的外れになる。 行動に繋がらない議論が続いてばかりだと、私にできるのは 「とりあえず原稿を書いてみましょうか^^」botになることだけです。

2 - 混乱期:「いやいやここは決めないとダメでしょ」で大議論になりました。 主に @tRaieZ1 さんがメインになって声を上げてくれました。 言いにくい中ではっきり言ってくれたのはありがたかったです。 タックマン・モデルにおける「混乱期」を突破しないと、チームは機能しません。 13人もいるのに混乱が起きなかったらそれこそ不自然です。 水面下で不満を言うか、テーブルの上でぶつかるか、2つに1つです。 ここで遠慮なく意見を言ってくださる人がいたことは、 チームの進化において意味があったと思います。

3 - 広報発信期:対外的な動きを活性化させたいが、手が回らないという状況でした。 @rubys8arks さんの推進力に助けられました。 私がプロダクト(書籍内容)のブラッシュアップ作業を人に振ることができず、 マーケティング・セールス・対外広報が何もできていないという危機感がありました。 当時の私の焦りっぷりは自分でもひどかったなぁと思っています。 そんな状況の中で、一歩踏み出して、ボールを拾ってもらえました。 本当にありがたかったです。 一方、ここで私が根本原因を解消できなかったことが、今回最大のミスでした。

4 - エンハンス期:着々とプロダクト改善を進めていただきました。 安定感のある方々、@ShiraAndroid さん、 @hrz31 さん、 @morizyun さんが、 コツコツと担当原稿をアップデートしてくれました。 毎週リリースの度に、3人のうち誰かしらが原稿を更新していました。 差分があるというのは大事なことで「あの人が頑張っているなら自分も頑張ろう」と勇気をもらえます。 そうした勇気を与え合えるからこそ、最後までやり抜けるのだと思っています。

5 - 炎上&追い上げ:経験豊富な10年選手たちが粘り強く付き合ってくれました。 @mogya さん、 @dala00 さん、 @nabettu さんがサポートに入ってくれました。 それぞれ広報・印刷・会場のタスクを進める傍らで、 私が呪いの言葉をSlackに吐きながら作業しているのを見ては 「うんうん」「わかるわかる」「そうだね」「がんばれ」「あとちょっと」とひたすら励ましてくれました。 ここは幼稚園かな?恩は忘れません。

上の原因ですが、マーケティング(広報)とプロダクト(本)にギャップが生じました。 対外的には「こうします!」と言っているけど「本の内容は全然違うじゃん!」という状態です。 いわゆる営業とエンジニアの対立みたいな感じですね。 それはそれで健全ではあります。 異なる視点がぶつかり合うからこそより良いものができるはずです。 が、最終意思決定者が存在しない合議制だったので、全てが泥沼になりました。

時間が経過して「もう猶予はありませんよ」という状態になったことを全体に伝えたあと、 本当は打ちたかったプロダクト施策&マーケティング施策の多くを諦めて、さまざまな調整を掛けました。 意識が朦朧としながらひたすら怒涛の50時間編集。 Crieitに軸足を置いて対外広報メッセージを軌道修正。 同時並行で印刷やイベント参加の手続きを進めました。

6 - 販売・打ち上げ:終わりよければ全て良し! @Meijin_garden さんが大活躍でした。 実は最初のキックオフでも盛り上げてくれていて、完全にイベント大臣のブランドを築き上げています。 当日は委託先サークルの @_hyme_ さんにもお世話になりました。

6-3. 利用したシステム・ツール

GitHub + md2review + ReVIEW: TechBoosterのリポジトリをCloneして、md2reviewで変換するスクリプトを追加しました。 マークダウンで原稿を書いて、GitHubで管理して、md2review → ReVIEW → PDFファイルを出力します。 ビルドについては私が突貫で作った仕組みがずっと動き続けることになりました。 @mogya さんがGitHubとSlackを連携してくださって、一気に盛り上がりました。 もっと色々とハックしたら楽しい執筆体験を実現できたのではないかとは思います。 TechLeadというかシステム整備担当を1人設けたほうが良かったかもしれません。

Keynote: 表紙・目次・各部の扉ページ・アンケートの見開きなど、 ReVIEWで表現できないレイアウトはKeynoteで作りました。

Adobe Photoshop: 印刷所への入稿に当たって利用しました。 @mogya さんが最後の仕上げで一役買ってくださいました。

Slack: フロー情報のやり取りに使いました。 課題ごとにチャンネルを作り、完了したらクローズしました。 @rubys8arks さんがスタンプを一括インポート → コミュニケーションを盛り上げてくれました。

Facebookメッセンジャー: Slackでの議論がカオスになりました。私の責任でもあります。 「今その議論をしても生産性ないからアウトプットを早く出そうよ」と思いながらも、上手く促せなかった。 で、後半に誘ったメンバーは議論に巻き込まないように、メッセンジャーで私が個別にやり取りしました。 改めて言語化すると、かなり evil だ。 正論で解決するならそりゃそれがベストだけれども!

Scrapbox: ストック情報の管理に使おうとしたのですが、残念ながらすぐに使わなくなりました。 私自身をはじめとして、メンバーは誰も使いこなせていませんでした。 「有名な人が良いって言ってたから」という理由で慣れないツールを使うのは本当に良くないですね。 ツール導入の基本です。 まずは自分が試しに小さく使う。 ワークする確信が持てたらチームに導入する。 このステップを踏んだかどうか確認してから承認する。 会社で当たり前にやっていたことを、なぜ私は自主活動だとできなかったのだろうか。 余計な問題が起きるくらいなら G Suite だけで良いのではないかと最近は思っています。

6-4. プロセス:アウトプット(初稿提出)を重視

執筆初心者向けに以下のように伝えています。 Slackからコピペします。

特に「ポエムやノウハウを書こうとして筆が進まず悩んでいる」という方がいたら、ぜひ参考にしてください。

・やったことを淡々と書くだけでもそれなりの内容になる
・感動する文章や役に立つ文章をがんばって書こうとしなくていい
・むしろケーススタディとして貴重な内容になる
・同じことを言っていても運営するサービスが違うとニュアンスも違ってくる
・だから具体的なサービスやエピソードがあると分かりやすいし、その人ならではの個性や魅力が出てくる
・こういうのがいっぱい集まるだけで本の価値になる
・だからブログやQiitaのコピペで何も問題ない
・「がんばって書くこと」(手段)じゃなくて「良い本を作ること」(目的)にフォーカスしたら、ラクな方法はいくらでもある

こういったことに気付けると、筆が進みやすくなるのかなと思います。

書籍の奥付に記載した「Joined」は(一部の例外を除き)参加表明日ではなく初稿納品日にしています。 この手の自主活動ではフェードアウトする人がいるので、宣言ではなく成果物だけを「正」としました。 途中からは「初稿提出済みメンバー」で相談事項を会話して 「未提出者」には「まずは初稿執筆に専念してください」と案内しました。

というのも、最初に議論するだけ議論して、ルールを決めた張本人が真っ先に消えて、 どうでもいいルールだけが残る、といった悲劇を懸念したからです。 関係者全員が疲弊するだけで、アウトプットがゼロだと最悪です。 「成長だけが痛みを癒やす」とはグロースハックの根本原則です。 グロースハックに携わる個人開発者なら、グロースにコミットする存在であってほしいと願っています。

アウトプットに貢献するのは、予防線を張ることにエネルギーを費やす人間ではなく、 アウトプットの創出にエネルギーを費やす人間だと思っています。 ゆえにアウトプットを重視しました。

「議論はもういいから早くアウトプットを出そうぜ!」と、 あの手この手で伝えようとし続けた、私のSlack発言集をご覧ください。

いただいたアドバイス: 製本とか販売はどうとでもなるから、執筆に意識を傾けよう。 とにかく書き出そう。まずはアウトラインを書いてみたらどうか。書き出してみると発見がある。 他にも細かい話は色々とありましたが、ざっくりこんな感じでした。

書きづらい人は、ブログやQiitaの内容をベースにしたら良いのでは?

xxxやxxxの編集者の方と話すと 「多めに書く分には後からカットや編集しやすいけど、 少ないものを付け足すのは大変なので、 執筆者は変に体裁や文字数を意識せずどんどん書いてくれるのが一番助かる」 というのは皆さん口を揃えて仰っていました! 執筆の王道パターンだそうです! 個人開発で言うところの「環境構築に時間を掛けてリリースできない」 みたいな状態になるのがモチベーション的にも一番辛いので、まずは中身を埋めたいっす!

20分の突貫工事ですがPDFを出力してみました!ドヤ!

書き出しやネタが思いつかない人:ターゲットやメッセージを考えてみる。ブレスト的にここで会話する。 既に思いついている人:書き出してみる。他の人の意見は参考にしつつも、無理に引きずられなくても良い。 という形で、まずは走り出してはいかがでしょうか?

『はじめての技術書ライティング』という本だと「です・ます」を推奨していますね。 ですが、まずは書きやすい形で20点版を書き出す → 本に反映してみる → 推敲を重ねていく (そこで文体や記号の使い方などチェックする / 他の原稿と合わせたときの違和感などを確認する) で良いかと思います!

とりあえずコンビニで印刷してみました!本だー!

みなさま、形だけでも埋めたいのですが(目次欄の雰囲気を出すためにも)、 Qiitaやブログのコピペをマークダウン形式でいただくことって可能でしょうか??? 「本を書くぞ!」「執筆するぞ!」って考えると、作業着手のハードルが上がって辛いだけなので、 むしろぜひ「作業時間5分のコピペ集」をバージョン1にしたいです!

ブログやQiitaのコピペを中心に、低コストで作成したかったですね。 仮にWordPressmarkdownに変えるのに手間取ったとしても、 1週間あれば全員の原稿が集まるだろうと思っていました。 後工程でやりたいセールス・マーケティング施策が山程あったので、初稿をいかに早く集めるかが鍵でしたね。 中途半端に遠慮して遠回しな伝え方をしたのはミスでしたね。 うぐぐぐぐぐぐぐ。

6-5. プロセス:ブラッシュアップ(改善)を重視

CanaryReleaseで!かなりリリース!(ドッ

『文章を整える技術』『超スピード文章術』を読んで思いました。 文章は「書き上げて終わり」ではなく推敲あってこそです。 プロダクト開発と同じです。 リリース後が本番です。 磨き込みにこそ価値があります。 せめてサイトを運営する個人開発者には分かってもらいたかった!!!

毎週PDFをアップデートしてメンバーに配りました。 いわゆるCanaly Release(カナリアリリース)です。 身内やチームメイトにPDFを読んでもらって、著者本人が何度もPDFを読み直して、 気になったところを手直しする、という座組みです。 書籍を販売して、あとで読み直してから「あそこを直せば良かった」みたいなことを言いたくなかったです。 私は100回以上読みました。 にもかかわらずTypoがあった!!!

少なくとも納期ギリギリに提出するような進め方だけは回避したかったです。 回避したかったです……。 百害あって一利なし。 お手本として自分の原稿は初日に仕上げました。 これで勢いをつけたかった。 そこから全員の原稿が出揃うまで4ヶ月。 初稿から全面的に書き直された第二稿が、最後の最後で突然提出される。 Canary Release の意味とは。 「素早く出そう」って個人開発では散々言うとるやないですか……。

くぅ〜〜〜。難しい。一筋縄じゃいかないものですね。 逆に言うと、ここを上手く仕組み化できれば、今後の複数人プロジェクトでは、 可能性が一気に広がるということ!!!

(と言いつつ、私も人のことを言えませんけどね。 商業版の編集が!遅延しまくりんこ! 頭ではね!分かっているんですけどね!)

6-6. チーム:運営(反省)

チーム運営はお世辞にも上手くいったとは言えません。 お恥ずかしい話ではありますが、少々強引な手を使って、無理やり話を前に進める場面もありました。 私の至らなさだと反省しています。

1:そもそも13人もいると合意形成が極めて困難でした。

「こういうポリシーで進めます」「こういう哲学を大切にします」というマニフェストを最初に作るべきでした。 ただ、「そのポリシーや哲学やロードマップを13人で合意する」(=大変)という循環参照が生じないように、 最初は私の仕事の進め方を知っている人と一緒に草案を作って、共感してくれる人だけを歓迎する。 その方が余計な擦り合わせをしなくて済むのではないかと思います。

また、最終的な意思決定者については握るべきでした。 ハード(決まり)がなくても、自分のソフトパワー(影響力の行使)だけで、上手くやれる自信がありました。 一応無事に終わりましたが、かなり無駄な時間とエネルギーの使い方をしたと思っています。 意思決定者が明確なだけで多くの問題を回避できたはずでした。

2:メンバー1人に1ロール以上をお願いするのは無理がありました。

「原稿を書く人」「編集する人」「対外広報する人」「進行管理する人」など、 明確にロールを分けたほうが良かったと思っています。

でなければ、1冊の本を仕上げるだけでも、難易度はそこそこ高くなります。 ただでさえ仕事の合間に貴重な時間を確保してもらっているのに、 あれもこれもと全員を議論に巻き込んで、1ロール以上を押し付けてしまいました。 いつまでたっても各自の担当原稿が進まないのは当然のことでした。

「むしろこの状況で投げ出さずに良く書き上げてくれたよなぁ」と、 今になって、改めて、感謝の気持ちが湧いてきました。

ロール分割はマーケティング・セールス施策の改善にも繋がるでしょう。 エグゼキューション面での敗因は「プロダクト側のタスクを自分が抱えてしまった」からだと思っています。 例えば「プロダクトのリード1人」「マーケティングのリード1人」を立て、私が全体を見たら、 もう少し上手く動けたのではないかなとか妄想しています。

でもなぁ〜〜〜、こういうの、振り返りで「こうすべきだった」と言うのは簡単なんだけど、 じゃあ実際にやるとしたら、誰に何をどうお願いしたらワークするんじゃい!ってのはありますね。

7. 自分を導く

7-1. 最初こそモメンタム(勢い)を重視

本を作ろうと決めて、即座に自分の原稿を書き上げて、ローソンで印刷した「MVP」がこちらです。

見てくださいよ。この手作り感。このスタートアップ感。最高じゃないですか。 このMVPを持ち歩きながら企画について何人か壁打ちをさせてもらいました。

「実際に手に取れるもの」「実際に見えるプロダクト」があると、論点がシャープになります。 空想ベースで筋の悪い議論を進めるよりも生産性が高いと思っています。

7-2. Googleカレンダーで「作業時間」と「場所」を確保

モチベーションに身を委ねていては(私の場合)なかなか進捗が出ません。 未来の自分が「モチベーションが上がらなかったのでxxxできませんでした」と言い訳する姿を想像すると 「気持ちは分かるがお前の人生それで本当に良いのか」と言いたくなります。

なので「いつ」「どこで」「何をするのか」を決めるように心掛けています。 私の場合、作業が前に進まないとしたら、最大の理由は「着手していないから」です。 着手さえすれば何かしら前進するはずです。

『天才たちの日課』『なぜあなたの論文は進まないのか』にも似たことが書かれています。 執筆を生業にする人たちは、一気に書き上げるように思われがちです。 しかし、実際は違っていて、毎日コツコツと書くのが有効だそうです。 特別な理由がないのなら、プロのやり方・デファクトスタンダードを模倣するのが、妥当だと思います。

7-3. 最後は自分で帳尻を合わせる

50時間以上を費やして、怒涛の原稿編集を行いました。 発狂するかと思いました。 というか発狂しました。 最後はだいぶ荒れていた気がします。 反省しています。 まぁ、その甲斐あって、最低限のクオリティは担保できたと思うので、勘弁してください。

合同誌に限らず、最後に帳尻を合わせられる人がいるかどうかで、 共同プロジェクトの完成度は変わるだろうと思います。 辛いのは分かっているけど、そこで文句を言いながらでも、躊躇せずに貧乏くじを引く。 私の思う「強い現場」というのは、そういう人たちのことです。

もともと、これができる自信と実績があったからこそ、合同誌で行こうと決めました。 PyConJP(ベストトークアワード受賞)の資料は一週間前に白紙に戻してそこから150ページを作ったので。 翌年のデブサミ(ベストスピーカー受賞)の資料は前日で一気に白紙から280ページまでまとめ上げたので。

ただ、こういうのは、できることなら、もう二度とやりたくない、とは思います。 プロフェッショナルなチームで安定して高いパフォーマンスを出したいですね。 そういうチームが自然と形成されるような進め方・促し方を、私自身が身に付けていきたいですね。

終わりに

商業版について

ありがたいことに、出版社から刊行の話をいただいています。

  • 商業版のタイトルは変更する予定です。 本の表紙を見た人が思わずニヤッとしてくれると嬉しいなぁと思っています。
  • 同人版そのままではなく別バージョンにする予定です。 レイトマジョリティ向けで、商業版のほうが全体的にリッチな内容になります。
  • 現在発売中の本は、良くも悪くも同人誌です。 筆者と読者が同じ目線に立って、お互いに語り合うための本です。 「クリエイターを鼓舞する本」だと認識しています。 アーリーアダプター向けです。
  • 両者の内容は8割方は同じですが「同人版でしか読めないコンテンツ」と 「商業版でしか読めないコンテンツ」を設けます。 ポケモンの赤と緑のようなものです。 商業版を買った人の一部が「同人版も買おうかな」と思うようなフックは仕掛けたいと思っています。 思ってはいますが、仕掛けられないかもしれません。

何が言いたいかというと、このブログの読者に関しては、商業版を待つくらいなら、ぜひ同人版を買ってください。 そして、できれば商業版も買って、二度楽しんでください!笑

商業版の出版時期は未定です。 Twitterで告知しますので、興味のある方はぜひフォローよろしくお願いします。

もし話が白紙に戻ったとしたら、それは私の作業が遅すぎたせいだと思ってください。 私の負担を軽くしてくれるような素敵なビジネスパートナーたちに出会いたいなぁと願いながら、 私は今日も元気に生きています。

成功だったか?失敗だったか?

成功でした。最高の1冊になったと思っています。 この企画を否定した人たち ―― 分かっていないやつら ―― を、 知恵と工夫で出し抜いたのは、企画屋冥利に尽きるというものです。 世の反逆者というか、闇の探求者というか、こういうのは「個人開発」っぽくて好きです。

そして、失敗でした。私の心の中は敗北感と焦燥感だらけです。 1冊の形にまとめるだけで手一杯でした。 広義の企画力を伸ばしたいと思いました。 この記事を読み返すとプロダクトデザインばかりに目が向いています。 最初の狙いに比べると、数ヶ月掛かって(=高コスト)、10xを逃した(=低リターン)という失態。 もっと上手くやれたはずでした。

正直なところ、マーケティング(特に「勝ち筋を模索する分析業務」と「高速にPDSサイクルを回す業務」)を やらせてもらえる会社があれば、今すぐにでもジョインしたいくらいです。

また、もっとクリエイターとして挑戦したいと思いました。 編集の過程で、この本を100回以上読み返して、他ならぬ私自身が一番背中を押されました。 私のやりたいことリストには1,000個以上のアイデアがあります。 この本の出版でようやく1つを達成しました。 まだまだ実現したい企画だらけです。

Reconnected ...

プロジェクトが炎上して大変でした。 良くも悪くも自分は「1つの会社での働き方」が染み付いていて、 外でやるとこんなにも違うのかと痛感しました。 これはまずいぞ。 個人で活躍していきたいなら、さっさと外に出たほうがいいぞ。 そう思いました。

そして、それ以上に、めちゃくちゃ楽しかったんですね。 他の執筆者と交流したり、彼らの原稿を読んだり、 ディスカッションしたり、自分の企画が人を動かしたり、 描いたアイデアが形になっていったり。 こんな楽しいことを思い出してしまったら、もう止められないですよね。 「もっとチャレンジしたい」「自分の企画を次々と世に出したい」という欲望が溢れてきました。

リクルートを退職しました

今まで長いことお世話になりました! リクルートグループを退職しました! これからもよろしくお願い致します!

はじめに

自己紹介

ITmedia著者紹介欄から引用します。

リクルートテクノロジーズ プロダクトエンジニアリング部所属

途上国から限界集落まで各地放浪、ベンチャーキャピタルから投資を受けての起業や会社経営、リクルートグループ会社における複数の新規事業の立ち上げを経て、現職。

現在は急成長プロダクトを対象に、システムアーキテクチャの再構築やエンジニアチームの立ち上げ、立て直しに従事。

他エントリーTwitterもご覧くださいませ。

誰に何を伝えたいか

  • 私を知っている人たち、これまで私がお世話になった人たちに「懐かしいですね!」「色々やってきましたね!」「新しいことをやるんですね!」と思ってほしいです。
  • これから私を知る人たち、これから私がお世話になる人たちに「こういうことに興味があるのですね!」「新しい企画を実現しようとする人なのですね!」と思ってほしいです。
  • あわよくば「これから応援しますよ!」と思ってほしいです。

注意事項

  • 情報提供や企業解説を目的とするエントリーではありません。ひたすら自分語りが続きます。約27,000文字で、ずっと自分語りです。
  • ヨーロッパを横断しながら雰囲気で書いています。雰囲気で読んでください。旅をしながらブログを書いてるのに、ポエミーにならなかったら、それはそれでイヤじゃないですか。
  • 執筆時点での心境になります。時間が立てば志向・思考・嗜好は変わります。来年には真逆のことを言っているかもしれません。そういうものだと思ってください。
  • 私にとって都合の良い形で記憶が改竄されているかもしれません。無意識でアレオレ詐欺をしているかもしれません。大目に見てください。
  • お世話になった方々のうちTwitterで相互フォローしている公開アカウントについてはリンクを張っています。「追加してくれ!」「消してくれ!」ご要望はDMください。
  • 本エントリーの内容は個人的な見解であり、当時の所属組織を代表するものではありません。もし誤りや考慮不足だと感じる点があれば、それは全て私個人の力不足によるものですので、どうぞ私個人当てにご指摘のコメントをいただけると幸いです。

もくじ

やったこと(概略)

大企業で経験したかったことは一通りやらせてもらえたと思っています。

  • 【所属】持株会社1社、事業会社3社(人材領域2社・販促領域1社)、機能会社1社。
  • 【領域】主要メディア(HR系)、マッチングサービス、クライアント業務支援SaaS、営業支援ツール、社内基盤など。
  • 【業務 /ライン】UIデザイン、開発ディレクション、デジタルマーケティング、プロジェクトマネジメント、ソフトウェアエンジニアリング、カスタマーサポート、データ分析など。
  • 【業務 /スタッフ】ヒト(採用・配員・育成・評価)、モノ(調達/購買・資材管理・導入推進・除却)、カネ(予算調達・費消管理)、情報(社内Wiki運営・会議体設計・勉強会運営・広報)など。
  • 【フェーズ /事業】 0→1の新規事業、1→10の土台整備、10→100のグロース、100+の磨き込み・再成長。
  • 【フェーズ /組織】部署・チームの立ち上げ・立て直し・方向転換・安定化・拡大・縮小・統廃合。特にお世話になった機能会社では、社員が150人→1000人まで急増する場面に立ち会うことができた。
  • 【規模】1人夜なべプロジェクトから、100人体制の大規模案件まで。
  • 【立ち位置】誰にも認められない野良活動から、役員お抱えの最重要案件リードまで。

社外公開している案件については、いくつか後述します。


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入社の経緯

当時のリクルートの「IT化を進めよう」という風潮のもとでジョインしました。 入社を決めたのは(ズルズルと入社してしまったのは)、以下の理由があったからです。

入社理由①: ITの可能性にワクワクした

月並みな言葉ですが「IT」というものに興味がありました。

  • 子供の頃にゲームを作っていた。
    • クソゲー量産屋だった。新しい遊びを考案してクラスに広めるのが好きで、その延長上でゲーム開発にのめり込んだ。
    • 当時はデジモンロックマンエグゼサマーウォーズというコンテンツがあった。あの世界観が好きだった。「子供の頃に熱中したライトなSF」は「IT」と確かに結びついていた。
  • 大学時代にはITが生活の一部になっていた。
    • Financeの研究で統計ソフト(のつもりだったが実際はコードを書かないといけないツール)に慣れ親しんだ。機械が計算を肩代わりしてくれるのは最高だった。
    • 国際環境NGOでデジタルマーケティング施策を何年か担当した。途上国の水問題に関心があったのでやりがいを感じていた。
    • 量産したツールやサイトでお金を稼いでいた。これで生活できていたので、実は就職する必要はなかった。というかあれがなければ生活できていなかった。
    • 勘違い大学生だったのでSNSにクソポエムというか怪文書を垂れ流して炎上しまくっていた。あれはあれで今思うと楽しかった。
  • 心を揺さぶるような体験があった。
    • 東日本大震災(3・11)のときに募金情報まとめサイトを世界最速で公開した。Livedoorブログにテキストで列挙しただけだったが、多くの人から「募金したよ」「自分にできることはないか探していた」「少しでも誰かの役に立てるなら」といった言葉をいただいた。trippiece創業者の石田さんと一緒に国際協力メーリングリストを運営していたご縁で広く認知いただけたと記憶している。
    • Finance(研究)とNGO(仕事)を掛け合わせて、分散ポートフォリオ型の寄付システムを考案した。トレンドマイクロ社主催の国際コンペで世界500チーム中3位相当賞を受賞した。世界に通用する価値を自分の手で生み出せるかもしれない。そう思うと胸が熱くなった。ちなみにセキスペ最年少合格の矢倉さんが同賞受賞。
    • グラミン銀行と連携して、都内の小学校とバングラデュの農村部をSkypeで繋ぐ「国際交流」特別授業を実施した。当時は小学校の英語必修化に伴って「国際教育とは何か」が社会的関心の的になっていた。大人が描いた机上の空論や教育マニュアルで子供を振り回すのではなく、実際に子供が国際交流を体験できる機会を提供したかった。笑顔は世界の共通語と言うけれど、インターネットを通して、画面のこっちと向こうとで、子供達の笑顔が国境を超えた瞬間を目の当たりにした。バングラ側はe-educationの税所さんが取り持ってくださった。
    • 名古屋の友人からSkypeで「東京に遊びに行くから面白い人をアテンドしてくれ」と言われ、即席でイベントを立案した。1週間で関東・東海・関西の学生を50人くらい集めて、フリーペーパー見本市を開催した。とにかくスピード感があって、次々と人を巻き込んでいくのが刺激的だった。当時はmixi全盛期でコミュニティと日記をハックしてこうしたイベントを企画しまくっていた。ちょうどUstreamが話題だった時期で、ABEJAの岡田さんが映像配信を担当してくださった。

特に最後の4つは、いずれも0から自分で企画・提案して、実現まで漕ぎ着けたものでした。 期待してくれる人たち、喜んでくれる人たちの声が嬉しかったのを今でも覚えています。 自分の描く未来を実現できる。 そんなITの可能性にワクワクしました。

そして「リクルートなら何かできるのではないか」と思いました。 転職・旅行・飲食・美容・住居・教育・結婚など、人々の生活に密着するビジネスでITを活用する。 新しい体験。新しい価値提供。新しい可能性。 世界中の人々が抱える不を解消して、現実を理想へと近付けていく。 理想郷へと向かう旅。 色々な企画を考えて次々に実現していけると思うと、めちゃくちゃワクワクしました。

入社理由②: 武者修行したかった

もう1つの理由がこれです。武者修行の場を求めていました。

VCから出資を受けて、自分で会社を経営したのですが、アンチパターンをことごとく踏み抜きました。 出資者のアドバイスは的確だったのに、当時の私は意図を理解できず、歩み寄ることもできず、せっかくの機会を活かせませんでした。 後から『スタートアップ・マニュアル』や『リーンスタートアップ』を読んで「このことを言っていたのか」「全然できていなかった」と反省しました。 最終的には、会社を引き継ぎたいと仰ってくださる方に、株式を譲渡することになりました。

自分がイヤになりました。とにかく場数を踏んで修行したいと考えました。 私は器用なタイプではないので、実際に経験しないと何も理解できないし、行動に繋げられない。 小さい子供が公園で遊びながら急成長するように、新規事業を立ち上げまくって、ありとあらゆる業務を試行錯誤しまくる。 そういう時間が自分には必要だと考えました。

そんなときに新聞記事を見かけました。 リクルートは「IT x 新規事業」を次々と打ち出す方針である。 多産多死は覚悟の上だ。 そういったメッセージがなされていました。 「まさに自分が求めている環境だ!」と思いました。

記事に目が行ったのは、もともとリクルートに興味を持っていたからです。 当時知り合いだった経営者の何人かはリクルート出身で、入社を勧められたことがありました。

「反骨心の塊のような人材だからこそ、人一倍活躍できる。リクルートはそういう会社だよ。 僕はリクルートで修行させてもらった。本当に多くのことを学ばせてもらった。 君も似てるタイプだから、きっとリクルートは合うと思うよ。」

みたいなことを言われた記憶があります。

入社理由③: 最高のクリエイターと出会った

そんなこんなで面談を受けました。

社員「何したい?」

私「遊びたいっす!」

社員「いいね!採用!」

こんな感じで決まったのを覚えています。 面談を通して、私にとっての「企画」とは「遊び」の延長にあるものだと気付きました。

とりあえずお試しということで、希望した新規事業部署にアルバイト枠でジョインしました。 プロダクトマネージャー見習いとして、UIデザインやマーケティングの仕事を手伝いました。 ビジネスチャットアプリをようやくリリースした直後に、世間ではSlackがバズってしまって、即クローズとなったのは今でもトラウマです。

多産多死の中、唯一まだURLが生きているのが「postd」というメディアで、私はその前身ブログ(=MVP)の記事作成を中心に手伝いました。 『Pythonにサヨナラを』というエントリーが伸びたことで上手く話が進んだと記憶しています。 ちなみにこの記事がバズったときの施策を提案したのは他ならぬ私ですからね!!!!!

遊び尽くしたら辞める予定だったのですが、嬉しい誤算で、最高のクリエイターとの出会いがありました。 「コトノハ」などを個人開発した@ohidaさんがメンターとして付いてくださったのです。 彼に影響を受けたことで、WEBサービスを個人開発するようになり、その延長で本格的なエンジニアリングを学ぶことを決意しました。 空想のアイデアが現実のサービスになって、顔も名前も知らないユーザーが使ってくれて、ポジティブな感想を寄せてくれるというのは、めちゃくちゃ快感でした。

社員の仕事を次々と巻き取っていたら「アルバイトの安い給料でここまでやってもらって本当に申し訳ない」とよくご飯を奢ってくださったことを覚えています。 その食事会がまた最高でした。 当時はFacebookブームの真っ最中で、新しいサービスやビジネスが次々と台頭しました。 チームランチの度に「このサービスはここが素晴らしい」「このビジネスを自分が伸ばすならこうする」とディスカッションが白熱しました。 この体験が素晴らしすぎて、一緒にいるうちに、そのままズルズルと社員になりました。

入社理由④: 最強のチームと出会った

社員になってすぐ問題が起きました。 新規事業部署のポストが埋まっていたのです。

人事「(こいつの配属どうしよ)何したい?」

私「この新規事業の部署で引き続きお願いします!」

人事「(アルバイトならともかく社員の枠は今ないんだよなぁ)」
人事「えーと、重点的に伸ばしたいスキルとかある?」

私「自分でビジネスを企画・運営していきたいです!」
私「ゼネラリストとして幅広く伸ばしていくつもりです」

人事「何か1つ切り口がないと配属を決められないのだが」

私「えっ」

人事「えっ」

→ 色々と話を聞く

私「(配属枠がないなら新規事業をやるとか新聞で言うなよ……)」
私「(企画職募集とか求人に書くなよ……)」
私「えーと、あ、じゃあ、辞めます」

人事「えっ」

私「えっ」

人事・私「えっ……」

役員「だったら俺のところに来い。全部やらせてやるよ」

ということで拾っていただき、役員直下の、まだ部署にさえなっていないところに、自分の名前がポツーンと載りました。 リクルートのIT内製化を推進する部隊(になる予定の何か)です。

「圧倒的な成果を早急に出して部署として認められなければ半年後に俺たちの席はない」という修羅の環境で、私としては居心地が良かったです。 いわゆる課(グループ)への配属が正常ルートなのですが、多分それだと退屈すぎて1週間で辞めていただろうなと思います。 私のような問題児であっても、しっかりと拾い上げてくれる器の大きい会社だからこそ、50年以上も進化し続けてきたのだなぁと感動しました。

半年後には無事に部署になり、最強格の人材が続々と集まりました。 IPA未踏出身者、元ベンチャーCTO、有名ライブラリ開発者、後のGooglerといった強いメンバーです。 「このメンバーで会社を作ったらあっという間に数億は調達できるだろ……」と思えるような面々でした。 ここでエンジニアリングの師匠となるような方々と出会えたからこそ、後にPyConやデブサミで評価いただくような成果を出せたのだと思います。

また、後輩の@toiroakrがジョインしたことで、私の価値観は大きく変わりました。 彼はめちゃくちゃ優秀で、さらに「先輩を応援したいので手伝いますよ」「やりたいこと言ってくれたら僕がやっておきますよ」というイケメンでした。 当時の私は「1人で戦い抜く力がいる……!」とクラピカみたいなことを言っていたのですが、「こんなにすげぇやつがいるんだ」「人に頼っていいんだ」と感動したのを覚えています。

同様に(別の部署での話ですが)@mactkg@shota_koharaがジョインしたときは「自分は老害になりかけている」と気付かされました。 影響力のある後輩たちが次々と入社して、彼らに教えてもらうことが増えると「代わりに彼らのために何か自分にできることをしてあげたい」「若手メンバーが活躍できるような環境を作っていきたい」と思うようになりました。

そんなこんなで会社に居着いてしまいました。 ここまでが入社の経緯です。長い。

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やったこと

社外公開済みの案件をいくつか貼ります。 ディレクション・エンジニアリング業務を中心に発信してきました。 ありがたいことにどの仕事も充実していたので、スライドはいずれも100枚以上のボリュームになります。

やったこと①: 大規模メディア・グロースハック・WebAPI開発

XP祭りのセッション内容より引用

10年物のレガシーシステムにおいて、120の開発案件を捌き、4ヶ月でユーザーアクション数を2.8倍にしました。 1つ1つボトルネックを愚直に解消していくことで、気付いたらアジャイルのプラクティスが適用されている状態になりました。


最初のボトルネックはプロセス面でした。 どの施策が当たるか分からない。しかし優先順位は決めなくてはいけない。 担当箇所は各サブシステムから依存され、15チームから改修依頼が寄せられた。 継続的にステークホルダーとの調整・軌道修正をしなくてはいけない。 短期間で大量案件に対応するためには、手戻りや障害対応などのムダ・ムラ・ムリは許されない。


次のボトルネックは発表者自身の個人スキルです。 開発経験がほとんどない状態で参画したため、プロセスが回り始めるとチームのボトルネックとなりました。 短間で戦力にならなくてはいけません。


最後のボトルネックアーキテクチャです。 大量のサブシステム同士の依存、3000テーブル・10万カラムを超えるDB、 Excel設計書のフローチャートそのままに深いネストで書かれた処理、 全ての責務が詰め込まれたCommonクラス。 多少のスキルを習得したところで、高速開発に耐えられる内部品質ではありません。


こういった課題に1つ1つ対応していきました。

師匠である@umemofumofuさんにエンジニアリングのイロハ(初級編)を叩き込まれました。 4ヶ月で3年分の経験ができました。

かなりレガシーな環境でしたが、だからこそ良くも悪くも「旧来のリクルート」のメディアに触れることができました。 短期間で120案件を担うと、どんな施策が短期間で実現可能なのか、どんな施策が効くのか、さすがに見積もれるようになりました。 特に「一覧→詳細→アクション」構造のカスタマー向けメディアについては、やれることは試せたのかなと思っています。 営業向け研修に忍び込んだり、ミーティングに勝手に参加したりと、片っ端から知識を吸収してビジネス理解に務めました。

技術的負債の蓄積したシステム構成と大規模体制で、良い設計とは何か?良いコードとは何か?を模索しながら開発しました。 特にNetflixの"Web API's Orchestration Layer"(今で言うBFF:Backend for Frontend)と、Martin Fowlerの"Microservices"に影響を受けています。 振り返るとプログラミングにのめり込んでいた貴重な時期でした。

ちなみに、このプロジェクトのあと、ストレスで胃腸炎になって3日ほどダウンしました。

やったこと②: モバイルアプリ・スクラム・チーム立ち上げ

開発チームのアンチパターンは大体踏みました。 当時は@kantarockさんや@kadoppeさんや@takefujisanさんに迷惑を掛けました。 この頃はストレスが溜まって、よく暴れていました。 偉い人たちにはめっちゃ怒られました。

やったこと③: システム再構築・プロセス整備・チーム立て直し

SPI Japanのエントリーシートより抜粋

問題: 急成長フェーズのプロダクトにて、開発・運用チームが疲弊し「不透明性→局所最適な行動→品質劣化→相次ぐトラブル→さらなる疲弊」の悪循環に陥った。


打ち手: 検査と適応を繰り返した。 サービスレベル定義→品質・障害対応の目線合わせ。 スプリントセレモニー開催→会話の活性化。 バリューストリームマップ作成→業務の可視化。 ドキュメントのデザインパターン化→知識共有の促進。


結果: 「可視化→全体最適志向→品質予防+SLA・OLAに基づく対応→安定化」の好循環が回り始めた。

めちゃくちゃ大変でした。

  • 「売上3倍/年」というプロダクトの急成長。
  • 「メンバー数2倍/Q」というチームの急拡大。
  • 「障害2件/営業日」という危機的状況。

ここから立て直しを図りました。

他の企業だとこの状況に陥ることはありえないでしょう。マネジメントの崩壊です。 ただ、リクルートでは次世代を担う事業を育てるときに、このような「垂直立ち上げ」をあえて行うそうです。 そして 無茶振り 期待に応えたメンバーが、事業のグロースと共に、次世代を担う人材として育つのだそうです。

ちょうどリクルート生活の折り返し地点に当たり、私が最もレベルアップを実感できた仕事です。 この修羅場を乗り越えたことで「急成長フェーズはどうにかハンドリングできる」という自信を得ました。

一流のソフトウェアエンジニアに囲まれながらのシステム再構築や障害対応で経験値を荒稼ぎしました。 @shoitoさんにエンジニアリングのあれこれ(応用編)を叩き込まれました。 正攻法のチューニングを積み重ねてレスポンスタイム300倍改善を実現しました。

@i2keyさんには毎日の1on1を通して「上手くやっていく」ためのイロハを叩き込まれました。 帰る前に次の方針を決めて、翌日試してみて、ダメで、また帰宅前に相談して。 原理・原則はこうで。現場の課題はこうで。プロセスをどう設計するか。チームをどう促すか。 トップクラスのビジネススクールに通ってリアルなケース課題に朝から夜まで打ち込むようなものです。 しかも給料も毎月振り込まれる。最高の時間でした。

また、チームを立て直しながら、片手間で「アプリ内ポイント購入機能」や「クレジットカード決済機能」を開発しました。 お金周りが絡む案件は、ビジネス観点・システム観点ともに難易度が高いものです。 ビジネス面では@hisonlと二人三脚で、資金決済法を通すところから始め、特商法プラットフォーマー規約を踏まえて、各種要件を定義しました。 システム面では@taisho6339の助力を受けて、Android Studioを開くところから始め、1ヶ月の隙間時間で決済機能を実装しました。 かつての自分では全力を出しても(支援を受けても)達成できなかったであろう案件です。 そんな高難易度の案件を、片手間で速やかに捌けたことで「大抵の案件はどうにかできる」という自信を得ました。

間違いなくターニングポイントとなった仕事でした。 ちなみに、立て直しのあとは、ストレスで1週間ほど寝込みました。

やったこと④: 使われるデータ基盤の構築

PyCon JPのプロポーザルより抜粋

Python(JupyterNotebook)とBigQueryを用いたモニタリング基盤・データ分析基盤の開発・運用について話します。 多様な部署・職種が関わる大企業において、どのような目的・用途・制約が与えられ、そのためにどのようなシステム・プロセスを採用したのか共有します。


現場ならではの泥臭い話をたっぷりお届けします。


モニタリング編: 非技術者が作った重厚長大Excelシートをいかに置き換えるか。 「時間を掛けて作ったが誰にも使われない」悲劇をいかに回避するか。 モニタリング内容の正しさをいかにテストするか。


アドホック編: 分析経験のないエンジニアチームでいかにデータスキルを装着させるか。 システム開発の現場で仮説検証プロセスをいかに組み込むか。

@sone_zoneさん、@oosugi_naoyaさん、@tky_bpp氏、@isbtty7くん、@lapis_zero09さんなど、多くの方々に助けてもらいながら取り組みました。 これまでの仕事で学んだことを「データ活用」というトピックに応用することで価値創出へと繋げました。

グループ会社の壁を感じることもなくスムーズに業務を遂行できたのはプロ開メンバーのお陰でもあります。 @beniyamaさん、@_mponさん、@reizistさん、@nobuokaさん、@reoy_くんたちがWelcomeな雰囲気で盛り上げてくれて、ツール周りでも色々と支援いただきました。

社内向けではありますが、私はデータ基盤を1つのプロダクトだと位置付けています。 社外向けにWEBサービスを運営するのと同じです。 やることは「自分が構想したプロダクト」の構築・運営です。 オーナーシップを持ちたい私としては念願の案件でした。

Jupyter Notebook や BigQuery は触っているだけでも楽しかったです。 目先の仕事に限らず、様々な企画・研究・開発の役に立つ。 このテクノロジーはきっと可能性を広げてくれる。 そう感じました。

ちなみに、カンファレンスに登壇するようになって、ようやく社内外で評価をいただき始めたのがこの時期です。 @poohsunnyさんが背中を押してくれました。

やったこと⑤: DataOps / データ活用の推進

Developers Summitのセッション紹介より抜粋

データの民主化、データ基盤の構築、分析チームの立ち上げ、機械学習プロジェクト。世を見渡せばキラキラした事例に溢れています。 しかし、いざ自分たちでやろうとしてもなかなか上手くいきません。理想に辿り着くためには、泥臭い過程が存在します。


本セッションでは「登り方や道のりを知りたいんだ!」という方に向けて、DataOpsの観点から案件・システム・プロセス・文化・組織をエンジニアリングしてきた現場のリアルをご紹介します。 データ活用に携わる全てのエンジニアが今すぐ行動するためのヒントを持ち帰っていただければ幸いです。

「データ活用」に関して、現時点で世に出ている日本語の資料の中で、最も内容が充実したものの1つだと自負しています。 それも当たり前で、大企業のリソースをフル活用して、投資と学びのサイクルをぶん回したからです。 (50年以上の歴史があるレガシー企業でDataとOpsを繋げるという意味では)世界の最先端を走っていました。 アクセル全開で片っ端から施策を試して、本来であれば3年を費やして少しずつ咀嚼・浸透するような知見・経験を短期間で引っ張り出し、役員・部長・マネージャー陣にフィードバックすることで、組織の時計の針を前進させたと(私は勝手に)思っています。

これもひとえにお力添えいただいた100人以上の方々がいたからこそです。 私が担当していない事業領域については@yusaku_tokunagaくんや@masuo_kettleさんたちに相談させていただきました。 というか私はコンセプトを描いただけで、実際には「周りのすごい人たち」が良い感じにやってくれた、というのが実態です。 アルバイトの@sukukyon@macinjokeに助けられることも多く、人伝てで「随分と懐かれていますね!楽しそうに話していましたよ!」と聞いたときには、あぁ自分のアルバイト時代もこんなだったかなと感慨深いものがありました。

個々の案件を取っても、◯◯億のマーケティング施策に影響を与える分析だったり、社会的意義のあるプレスリリースを打ったりと、ビジネスとシステムの境界に立つからこそ担えた案件ばかりでした。 色々な意味でリクルート生活の集大成と言える仕事だったと思います。

ちなみに、この頃にはストレス管理も小慣れており、事前調整した上で1ヶ月のバカンスを楽しみました。 試行錯誤して「Workは朝に専念する」「2時間のシエスタを取る」「18:00には会社を出る」といったルーティーンを固めました。

やったこと⑥: 新規事業の立ち上げ

最後の仕事として、エースプレイヤーである@RyoMa_0923さん、@int_ttプロ、@orisanoプロ、@mic_psmくん、@yuriettysたちと一緒に新サービスを立ち上げました。 コードネームは「Heisei Final Project」(平成最後のプロジェクト)です。ヤバいよね。 社内的にはデータ組織とエンジニア組織が密に連携してプロダクトにコミットするという象徴的なプロジェクトでもありました。 このプロジェクトを担当したことが退職理由の1つとなります。後述します。

やったこと⑦: その他いろいろ

まぁとにかく(良い意味で)騒がしい出来事だらけでした。 もはや自分でも何をやっていた人なのか分かりません。

強いていうなら「リーン」(トヨタウェイ)の原理・原則を業務に適用する人だったのかなと思います。 事業・組織・システムにおける、立ち上げ・立て直しフェーズが得意でした。 変革の経験者は少ないため、変化が求められるタイミングであっても、無意識のうちに旧来的なパラダイム・手法を採用しがちです。 しかしフェーズと打ち手がマッチせず、アンチパターンに陥ってしまいます。 そういった状況に対してリーンの原則(=反直感的な成功法則)を適用することで、上手く軌道に乗せるのが私の勝ちパターンです。

もうちょっと分かりやすい話を取り上げると、社内勉強会の運営が挙げられます。 社内勉強会を運営するときには、スクラム開発と同じ要領で、バックログを設けて継続的な改善を行いました。

勉強会の運営は@hotchemiさんや@saori_murookaさんと一緒に始めました。 そのあと部署の統廃合を経て@cauchy_6くん、@chiiia12さん、@susunshunとの運営体制に変わりました。 退職時点では@maxmellon_9039くんが運営を引き継いでくれています。 社内勉強会の運営をきっかけにして話をした@_tanayukさんとは、その後も社内外でお世話になる機会があり、今でも仕事を紹介してもらったりしています。

繋がりが続いていくのは本当にありがたいことです。

振り返ってみてどうだった?

色々ありましたけど、それなりに楽しかったです。

類は友を呼ぶと言いますか、私がお世話になったところは、トップから現場まで動物園みたいでした。 すごい治安が悪くて、みんな田舎のヤンキーっぽくて、私は完璧にカルチャーフィットしていました。

正論が1ミリも通らないところがいいですね。 「そんなに正しいと思うならお前が自分でやれば?」みたいな。 んで、1人で勝手に突っ走っていたら、周囲は面白がって支援し始める。 「そんなにやりたいと思うなら俺も全力で手伝うぜ!」みたいな。

魂ドリブンで前に進むところは最高にエモーショナルでロックだと思います。 これは皮肉ではなく本気で褒めています。 「正しいだけで面白くない」みたいなことって世の中には沢山あって、安易な正しさに逃げてしまうと、長期的には破綻するのだろうなと思います。 そういった意味で、とてもしなやかというか、器の大きい会社だったなと感じています。

そして「どんなことでも変えられる」と教わりました。 最初は「イケてねぇなぁ!」と思っていた環境が、今では「悪くないじゃん!」と思えるまでに変わりました。

基幹システムはCobolと汎用機。 WEBサイトの開発環境は32bitのwindowsマシン。 「Git導入のメリット・デメリットを説明しろ」と言われて前に進めない。 少しずつ時間を掛けて、愚直に1つずつ課題を乗り越える。 ときには圧倒的な成果で周りを黙らせてから進める。 そんなこんなで、できるところから、モダンな環境に徐々に移行しています。

対外的な話では、昔は時給900円のアルバイト枠しか許されなかったのが、 今では月60万円のアルバイトを募集できるようになったり、 昔は社名・プロダクト名・個人名を出して外部発表できなかったのが、 今では個人ブログで会社のアドベントカレンダーに参加できるようになったり。

ここで挙げた事例はあくまで表面的な話で、根本にあるのはカルチャーの変化です。 IT部門がビジネスのドライバーとなるべく急変革してきた結果です。

文句を言うヒマがあったら、どんどん変えていけていけばいいじゃないか。 そういう人達が集まって、少しずつ変わっていきました。 時間は掛かるかもしれませんが、きっとこれからも色々なことが変わっていくはずです。 「どんなことでも変えられる」と思えると、ずいぶんと生きやすくなります。

何ができるようになった?何を得た?

1つ目は広義のエンジニアリングスキルです。 リーンとかITILとかDevOpsといった「仕事の考え方やノウハウ」に少しだけ触れることができました。 ソフトウェアエンジニアリングの特徴として「知見を展開しあうオープンな文化である」「フィードバックサイクルが早い」ことが挙げられます。 そのため他の分野・業種に比べて業界全体の進化が早いように思います。 パラダイムが次々と変わる真っ只中に身を置き、世界最先端の知見に触れることができる。 エキサイティングで最高の分野だと感じています。

2つ目はInvestmentのControllです。 足を使い、目を使い、耳を使い、頭を使い、口を使い、手を使い、現場の最前線で各論1つ1つにぶつかったことで、微に入り細を穿つような意思決定力が身に付いたと思います。 徹底的な現場主義・経験主義の風土で働けたからこそです。 リクルートが培ってきた泥臭い文化と、リーン(トヨタウェイ)に精通した上司たちの影響を強く受けています。 プロダクトオーナーの役割は「InvestmentのControll」と「ReturnのManagement」と言われていますが、前者についてはそれなりの水準で習得できたのではないかと思っています。 後者を習得するのが次のステップで、退職理由の1つでもあります。

3つ目はちょっと曖昧ですが「何とかするパワー」です。 振り返ってみて思うのですが、自分自身の能力で問題解決したことは一度もなくて、各案件に1人以上は「この人に助けてもらった」という名前を挙げることができます。 結局のところ「優秀な人と巡り合い、彼らに助けてもらうことで、結果的に上手く行った」という状況を何度も繰り返してきただけでした。 そういう経験を繰り返す中で、気付いたら人並みに何とか物事をやり遂げるスキルというか、運というか、習慣のようなものが少しは身に付いたかな、と思います。 いや、でもやっぱり運ですかね。1人だと相変わらず何もできないですね。


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椅子が前面に出ている残念な卒業記念写真(左)、悪意のある提案「あえて低い天井で胴上げやろうぜ」(中央)、最後のSlack投稿になるはずだった投稿(右上)、RTC名物#ultra_soulチャンネル(右)、最後のSlack投稿になってしまった投稿(右下)


#「迷い」と「決断」

退職の検討に当たっては特に@takesakoさんにお世話になりました。 無理に留めるでもなく、積極的に押し出すでもなく、フェアな視点で考えるためのヒントをいただけたと思っています。 何か1つ決定的な理由があったのではなく、うだうだと迷って、色々な出来事が重なった上での決断となります。

退職理由①: 人に対する焦りがあった

1つ目。ある人との出会いがありました。 その人は子供の頃から好きだったことに10年以上も打ち込んで仕事にしていました。 先が明るい業界とは言い難く、大変なことも多々あるだろうに、それでも楽しそうにやっているのを見て「あぁ、すげぇな」「負けたくないな」と思いました。 その人に比べて自分はどうだろうか。子供の頃の自分に対して、今の自分の姿を自慢できるだろうか。 入社当時にやりたかったことは、本当にできているのだろうか。これからできるようになるのだろうか。そう思いました。

2つ目。同僚が次々と辞めていきました。さすがに5年も経つと、人は入れ替わります。 特に最近はスペシャリストが働きやすい職場へと急変貌を遂げているので、相対的にゼネラリストが残りにくい時期なのかなと思います。 「特定技術に強い人」が明瞭な成果を出して高く評価される一方で、「特定事業を担う現場リーダー」は次々と退職して、ベンチャーに転職したり、起業するパターンが続きました。 私も根っこではゼネラリスト志向なので、共感できる仲間が減って「人が変わってきたなぁ」「寂しいなぁ」という気持ちになりました。 そして彼らが新天気で活躍するのを遠巻きに見て、置いてけぼりにされているような、追いかけなければいけないような、そんな気持ちになりました。

3つ目。学生時代にバングラデシュ原丈人さんにお会いして影響を受けたのですが、彼が本格的に事業活動を始めた年齢に追いついてしまいました。 まぁ、あまり年齢で物事を考えるのは好きではないというか、子供でも老人でもやろうと思えばいつだって何だってできるだろという思想を大事にしたいのですが。 そもそも日々を楽しく過ごしていたら、年齢は意識しないと思うんですよね。というか他人と自分を比較すること自体がナンセンスですよね。 だけど多少なりとも意識してしまいました。雑念を振り払うことができませんでした。これはもう何かを変えるタイミングなのだろうなと思いました。

退職理由②: 環境に対する焦りがあった

1つ目。担当サービスの勝ち筋を模索するためにアメリカ出張に行きました。 海外の伸びているサービスの強さの秘訣はどこにあるのか、各社の経営者に話を聞いて回りました。 決定的な差は「マーケットサイズが違う」という一言に尽きます。 あまりにも規模が違いすぎて、小手先の試行錯誤では太刀打ちできないと悟りました。 マーケットを読むことが勝ちに繋がる。 マーケット感覚を身に付けてReturnをManagementできる企画屋になりたいと痛感しました。 大企業の内輪で好き勝手やっている場合じゃねぇぞと思いました。

2つ目。少数チームに再現可能な方法論を身に着けたいと思いました。 特に3ヶ月単位でOKRを設定して高い目標にフォーカスするような働き方はぜひ経験したかった。 自分の企画を次々と世に出すためには「フォーカス」(集中)と「モメンタム」(勢い)が必要でした。 リクルートには、200以上のサービスがあって、その1つ1つに歴史があります。 10を超えるグループ会社があって、それぞれに50の組織があって、そこに所属する10,000人の従業員がいて、さらに常駐パートナーがいて、1人1人のメンバーが違うミッションを持っています。 そういう状況で擦り合わせながら仕事を進めるだから、どうしてもリードタイムは掛かります。 まぁ、だからこそ「リソースを動かして面を取る。勝ちを抑える。」といった発想が生まれるのかなとも思います。 この発想があるのとないのとでは話が変わってくるので、大企業ならではの働き方を知る事ができたのは良かったです。 ただ、いつまでも会社の脛をかじっている場合じゃねぇぞと思いました。

3つ目。『個人開発がやりたくなる本 - クリエイター13人の実録エッセイ』自費出版しました。

ということで始めたのですが、プロジェクトが炎上して大変でした。 良くも悪くも自分は「1つの会社での働き方」が染み付いていて、外でやるとこんなにも違うのかと痛感しました。 これはまずいぞ。個人で活躍していきたいなら、さっさと外に出たほうがいいぞ。そう思いました。

そして、それ以上に、めちゃくちゃ楽しかったんですね。 他の執筆者と交流したり、彼らの原稿を読んだり、ディスカッションしたり、自分の企画が人を動かしたり、描いたアイデアが形になっていったり。 こんな楽しいことを思い出してしまったら、もう止められないですよね。 「もっとチャレンジしたい」「自分の企画を次々と世に出したい」という欲望が溢れてきました。 誰かのアイデアにフルタイムで従事している場合じゃねぇぞと思いました。

退職理由③: 節目だった

1つ目。組織のフェーズとして求められる役割が変わってきたと感じました。 リクルートにおける「データ活用」は混乱期を抜けつつあります。 経営層と現場が互いに歩み寄って、ガバナンスが効き始めていました。 このフェーズで必要なのは、私の得意なチェンジマネジメント(立ち上げ・立て直し)ではなく、1人1人の地道な取り組みと擦り合わせです。 私がこれ以上頑張らなくても、組織は良い方向に進むだろうと思えました。

2つ目。デブサミ夏2018のアンケートで満足度No1をいただけました。 入社時に拾ってくれた役員が数年前に同じ枠で登壇していたので、少しだけ近付けたのかなと嬉しく思いました。 一緒に飲みに行って、その旨を伝えて、きちんとお礼を言うことができました。 「俺はアンケート2位だったよ。この野郎。」と言われて、なぜか2人とも笑ってしまいました。 入社直後はイラっとすることも多く、いつか何か1つ見返してやろうと思っていたのですが、ようやく5年越しに目標を達成できたのかなと思います。 帰宅して一息ついてから「やってやったぜ。ざまぁみろ。」と思いました。

3つ目。さすがに5年もいると組織に対して執着心が湧きました。 長いこと時間を費やしたからにはもっとリターンを得なければいけない、という焦燥感が年々大きくなりました。 サンクコストに振り回されて、過剰な見返りを求め続けても、いずれ破綻するのは明らかです。 残るか辞めるか天秤に掛けたときに「せっかくこれだけ長く在籍しているのだから」「こういう予算や権限を使えるのだから」と頭の片隅で思ってしまいました。 「ワクワクするから」「こういう学びを得られるから」「こういうやりがいがあるから」という理由よりも先に不純な発想が出てきました。 「随分とつまらない人間になったなぁ」「子供の頃の自分がなりたくなかった大人になってるじゃねぇかよ」と思いました。 愛着なら良いのですが、執着はダメですね。邪な執着心が意思決定を歪めて、巡り巡って自分の首を締める。そんな未来が容易に想像できました。 さすがに長く留まりすぎた。潮時だ。これ以上残るべきではない。そう痛感しました。

また、アルバイト時代を入れると6年弱の勤務で「小学校の入学から卒業まで」「中学+高校と同じ年数」だと思うと「そろそろかな」という気持ちになりました。 あと、人生で一度はやりたかったことや心残りだったことを、プライベート面で色々と消化したので「もういいかな」という気持ちになりました。 平成も終わるし!時代は流れる!

退職理由④: 企画屋でありたかった

最後の仕事で新規事業の立ち上げに関わって刺激を受けました。 新しい価値を創出するというか、これまでなかったものを実現するというか、やっぱりこういうのが大好きだと思いました。

私は(名目上)データ活用をデザインする立場としてアサインされました。 一方で、数少ない事業開発の経験者でもあったので、立ち上げ期のPM代理として振る舞うことが実質的な提供バリューだったと思っています。

そこで一緒に働いた若手メンバーたち、特にソフトウェアエンジニアは優秀で、本当に素敵なチームメイトたちでした。 「すげぇな」と思ったし、「彼らの本当の仲間になりたいな」と思いました。 スキルがあることがすごいのではなく、彼らが技術と真っ直ぐに向き合っていて、未知の状況でも前向きに挑戦していることがすごいなと思いました。 エンジニアとかPM代理とか、そういう(今の自分が心の底から楽しいと思えない)立場で、彼らと一緒に仕事をすることに、後ろめたさと物足りなさを感じました。

当時のエモいメモをコピペします。

俺は企画屋でいたいんだ。 俺の企画を彼らと一緒にやりたい。 俺の企画を彼らに認めてもらいたい。 俺の企画を彼らに楽しんでほしい。

他の誰かが考えた企画を彼らと一緒に実現したいわけじゃない。 そうじゃないんだ。俺の企画を彼らと一緒に実現したいんだ。

一流のすごい仲間と、お互いに尊敬しあえる友達と、対等な関係で、一緒に遊びたい。 それだけなんだ。憧れた人と一緒に遊びたいだけなんだ。仲間に入れて欲しいだけなんだ。 子供の頃から何も変わらない。有り余った力で走り回るのと同じ。本気で一緒に遊べる友達が欲しい。それだけなんだ。

どうしたら彼らの仲間になれるだろうか。 今の俺はまだ一流の企画屋ではない。 このまま進んだ先に、一流の企画屋を名乗れる未来があるだろうか。 今のままこの会社で働き続けることが本当にベストなのだろうか。

彼らと一緒にいたいと思うからこそ、ここに残る言い訳を探しているけど、 彼らと一緒にいるために必要なものは、ここに残っていたら手に入らない。

多分、俺がここに残る理由は、もうない。

退職理由⑤: 欲が出た

いやいや、待てや!探せば社内にも何かあるでしょ!ということで、色々な人に相談に乗っていただきました。 グループ会社の事業開発部門と海外投資部門に空きポストを見つけて、異動願いを受理いただきました。 退職しなければそこで働く予定でした。

ただ、色々な人と話をする中で「リクルートは新規事業を立ち上げるのは上手いが、どちらかというと組織的な強さであって、個人の強さを鍛える場ではない」と感じました。 私が業務で接した範囲ではありますが、この会社は「振り返る」「作る」力が強く、一方で「計画する」「売る」力は、私の求めるものとは異なりました。

※あくまでも主観です。私の立場からはそう見えました。

  • 「Plan」「Do」「See」において「Do」「See」が尋常じゃなく強い。
    • メンバー1人1人が自分の正しいと思うシナリオ・やり方で、同時多発的に大量の施策を打って、上手くいったものを勝ちパターンとして採用している。
    • 後から見たら確かに「筋が通っている」ように見えるが、一方で、他の「筋が通っているプラン」は大量の屍として横たわっている。
    • ホットペッパーの立ち上げがまさに好例で、全国で多様な営業施策を打ち、成果が出た北海道のやり方(=駅チカの居酒屋クーポン)だけが生き残って横展開された。
    • あくまでアメーバ経営やセットベース的な発想が元にあって、各論についてのPlanに力点を置く組織文化ではない。
  • 「作る」ためのエンジニア組織が急成長する一方で「売る」側は旧来の特徴が色濃く出ている。
    • 大規模予算投下によるマスプロモーションのインパクトが目立つ。一方で組織文化としてマーケティング思考が徹底されているわけではなく、予算消化目標ありきで振り回されていると感じる場面は少なくなかった。
    • コンサルティング型営業に強みがある。「圧倒的当事者意識で顧客に寄り添う」というスタンスは、高単価・高付加価値の営業モデルと連動している。米国滞在時に話した業務支援SaaSは少数メンバーで多くの顧客を獲得していたが、彼らと比べると売り方のスタイルは明らかに違う。

※あくまでも主観です。私の立場からはそう見えました。

これらは別に悪いことではありません。組織としての特徴です。 確固たる勝ち方を持っていて、その勝ち方を踏まえた経営がなされているからこそ、こういう顕著な組織の特徴が出てくるのだと思います。 しかし、私が良い企画を練られるようになるとか、私がマーケティング上手になるとか、私が独立したときに「自分でヒットさせる」ことができるとか、そういった個人としての強さを身につけやすい環境とは言えないのかなとも思いました。

※あくまでも主観です。私の立場からはそう見えました。

「そういう組織だからこそ学べたことが沢山ある」「次は別のことを学びたいので別の場所のほうが効率が良いのではないか」と私個人が思ったというだけです。 まだ見ぬ世界に憧れたというだけです。 要するに、欲が出たのです。

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渾身のポエムだ!聴いてくれ!

ということで、私が辞めるのは、会社の抱える不によるものではなく、私自身のフェーズの変化によるものです。 お世話になった方々が山ほどいて、色々なことを経験させていただいて、時には不満をぶつけて、腹を割って話し合って、そうやって何年も掛けて、リクルートという会社を咀嚼してきたつもりです。 いまさらこんなところに載せるような悪口は思いつきません。 そんなことより俺のポエムを聴いてくれ!

全ては表裏一体だと思っています。 「こういう特徴があるから、こういう人には合うし、こうなると合わない」というだけです。 泳ぎたいなら海に行くし、ハイキングなら山に行く。 海と山を比較して良いとか悪いとか正しいとか間違っているとか言うつもりはありません。 行きたいと思ったところに行くだけです。

人生を旅路で例えるなら、就職とか退職というのは、列車の乗り降りのようなもので 「車内にうんこ落ちてるやんけ!最悪!二度と来ねぇ!」とブチ切れて降りることもあれば、 「座りすぎて腰を痛めたのでちょっと外に出ますね」と一時的に降りてリフレッシュしてまた乗ることもあれば、 「あっちすげぇ!蒸気機関車やんけ!」とハイテンションで駆け降りることもあるわけです。 だから面白いんですよね。 自分の心が一番ワクワクする選択肢を選ぶ。 そういう旅をしていきたい。

そして、そういう旅をお手伝いするのが、リクルートの事業だと思っています。 特にHR領域はまさにそうで、旅人であるカスタマー(求職者)と、列車であるクライアント(企業)をマッチングするビジネス。 誰もが心のままに人生を旅するような、そういう世界を実現しようという会社。 果てしなく広がる陸路を示すのが、リクルートなわけです。 陸路。陸・路。リク・ルート。リクルート。はい上手。

リクルートの言葉の中で「Follow Your Heart」が一番好きです。 「心のままに」と勝手に訳しています。 風のように、心のままに、旅をしていきたいです。 リクルートという列車での旅はそれなりに楽しくて、次々と愉快な乗客たちが乗り込んでくるのですが、ちょっと窓を開けてみたら、爽やかな春の風に吹かれたものですから、心のままに外へと出てみようかな、と思った次第です。

またこの旅路のどこかで、愉快な乗客たち ―― リクルート時代の仲間たちと、巡り会える日が来ることを楽しみにしています。


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次は何をするの?最近どうよ?

しばらくは充電期間です。いまの自分には心を休める時間が必要だと思っています。

新しい旅①: 立ち上げ

最近は充実していて、夜は「明日もやるぞ〜」と思いながら眠りに付き、朝は「今日もやるぞ〜」と思いながら目覚めています。 子供の頃は毎日がこうだったのに、大人になってからは、この当たり前のワクワク感を失っていました。 いま自分の心に蓋をしたら、年老いてから後悔するだろうなという予感があるので、当面はイヤなことから全力で逃げて、楽しくやっていこうと思います。

具体的には、数社のお手伝いをして日銭を稼ぎながら、お試しで1つメディア事業を立ち上げているところです。 リクルートで学んだことをフル活用して事業を立ち上げるのは最高に楽しいです。

本当はさ〜、ここはさ〜、私の立ち上げた事業がバーンって明らかになって、 読んでいる人はズガガーンって衝撃を受けるとこなんですけど、 ちょっと急激にカオスになってきたので、落ち着いたらまたご紹介させてください!

まぁ、そういうところが楽しいんですけどね。

新しい旅②: お手伝い

数社のお手伝いをして日銭を稼ぎながら

こちらは主にITコンサルティングとして「データ活用に関連したシステムの要件定義・設計」を承っております。 特に業務委託の距離感は私にとっては快適で、執着心に囚われることなく、お客様が期待する価値の提供に専念できています。 ひとえに窓口の方々が便宜を図ってくださっているお陰だと感謝しています。

フルタイムの労働力提供は当面差し控えますが、知見のアウトプットや企業支援は引き続き積極的に行いたいと思っています。 「お世話になった業界に対して恩返しをしたい」「頼りにしてくれる人たちの役に立ちたい」という強い気持ちがあるからです。 少しでも関心を持ってくださる方がいましたら、お気軽にお申し付けください。

ちなみに手伝っているところの1つがメルカリ社のBIチームです。 「Plan・Do・See」の「Plan」と「作る・売る」の「売る」が強いチームだと解釈しています。 私は日本におけるDataOpsの第一人者として知見やノウハウを提供し、代わりに一流のアナリストたちから分析スキルを盗ませてもらっています。

特に@mattsun10919298さん、@hik0107さん、@shinya_131さん、@nakatomo____さんたちにお世話になっています。 また、チームは違いますがML界隈の@hurutoriyaさん、@dama_yuさん、@cocodripsさんたちにも影で助けてもらっています。 あと、たまに@tantantantan23さんや@tottie_designerさんにSlackを荒らされています。

基盤エンジニアを絶賛募集中ですので、興味のある方がいましたら、ぜひカジュアル面談にお越しくださいませ。

はい、そんな感じで相変わらずワイワイやっています。 せっかく大人になるなら、ジャック・スパロウやジン=フリークスみたいな、爽やかなクソ野郎になりたいです。

おわり。

おまけ

よもやま話をしようぜフォーム

1つ目。よもやま話をしようぜフォームです。カフェで30分ほどお話でもしましょう。お気軽に申請ください。 作成の経緯:退職直前にとあるミスが発覚して、後片付けを押し付けて去る形になってしまい「お詫びにランチを奢ります」「面白そうだからGoogleフォームを作って退職エントリーに貼っておきます」と宣言した。

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ex-Recruit Slack(非公式)

2つ目。ex-Recruit Slack(非公式)を作ってしまったので、ぜひジョインしてください。既に荒廃しています。

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ウィッシュリスト

3つ目。ウィッシュリストです。 ほとんどKindleなのでちょっとアレですが、ご祝儀ということで、どんどん送ってくれると嬉しいです。 あの日の#ultra_soulの残り香を少しだけ感じられるかも。

そんな感じです。やっていきましょう!

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#「迷い」と「決断」

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