概要
平成27年度【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本 (情報処理技術者試験)
- 作者: 大滝みや子,岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どのような資格か
- IPAのサイトでは、対象像を「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」としています。
- 難易度としては、「ITパスポート」<「基本情報技術者」<「応用情報技術者」<「高度区分」(システムアーキテクトや情報セキュリティスペシャリストなど)という位置付けです。
- 要するに情報技術に関する幅広い知識を持っていることを証明するための資格試験ということです。
- 年2回行われており、午前150分で80問の選択試験+午後150分で11問中6問の記述試験を解きます。
- 資格解説サイトでは「数ヶ月の学習を要する」と書いているところも多いです。
なぜ受験したか
- 個人学習や業務だけだと明らかに接する分野が偏るので、きちんとベースラインの知識を抑えたかったからです。
- というのは半分言い訳で、実際には会社の要請というか大人の事情です。
どれくらいの勉強でどれくらいの成果だったか
- 得点は各分野8〜9割くらいで、合格基準スコアの6割に比べると安定合格でした。
- 学習期間は3週間で、平均すると1日60分〜120分ほど勉強の時間を設けたことになります。
- なお、進捗管理には自作Webサービスを使いました。公開したのでよかったらぜひ皆様もご活用ください。
どういう勉強をしたか
1.アプリ活用
- 分厚い参考書は着手する気にならなかったのでアプリから始めました。
- iPhoneアプリ「応用情報一問一答(午前)」の無料体験版です。
- 探すとKindle版もありますね。
- 電車での移動時間に、いきなり問題演習から入りました。
- 最初はワケが分からないのですが、何周かすると解けるようになります。
- そのまま有料版を購入して20周くらい問題を解きました。
- 1問10秒で解けなかったら解説を読むというスピード作戦で叩き込みです。
2.参考書
- 演習をしていくうちに、しっかりと理解したい気持ちが湧いたので、そのタイミングで参考書を読み始めました。
- ネットで評判が高い「合格教本」を選び、体系的な理解を目指しました。
- アプリの叩き込みの「点」が繋がって「線」になっていく感じです。
- 理解できるまで丁寧に参考書を読んで、説明を読んでも分からない点はぐぐって調べました。
- また、アプリ学習は継続して、アプリでの演習中に体系的な理解が怪しいと思った点は、参考書に戻って何回でも復習しました。
- 通読1回、章末の演習問題は3回ほど繰り返しました。
3.午後対策
- アプリで午前問題は対策できていたので午後特化の学習に進みました。
- これまたネットで評判の高い「午後問題・重点対策」という問題集です。
- 問題を解きながら、分からない点は調べ、最後に解説を読んで正否を確認しました。
- 長文問題だと理解の浅い点が浮き彫りになるので、何回でも参考書の該当箇所を読み返しました。
- 実践的な視点での問題が多いので1問1答より勉強になった気がします。
- 最後まで終わらないうちに試験日が来てしまったので、分野によっては午前演習+参考書しか勉強していません。
4.過去問
- いちおう「過去問題集」を買ったものの、結局1度も手を付けず。
- 本番で150分も集中力が続かず10分くらい意識が飛んだので、事前に試すべきだったかもです。
どんな点に注意すべきか
- 証明写真、時計、シャーペン、消しゴムなど、事前準備を怠ると受験できません。私は前日に気付いて一式購入しましたが、試験場では用意を忘れて追い出されている人がいました。意外とアナログです。
- いわゆる昔ながらのITベンダーを想定しているらしく、少数ベンチャーとか内製メインのソフトウェア企業の人は違和感を覚えそうな問題があります。また、文章題のなかには、情報技術の知識というよりも、単に文章を論理的に読むことができれば解けるものもあったりするので、「これって大学受験だっけ」と言いたくなるときがあります。
- 参考書や問題集の解説は分かりにくいものが多いです。分野が広すぎて紙媒体に収まりきらないのでしょう。個々の単語で検索すると、インターネット上に図やグラフで分かりやすく用語・概念を解説しているページが見つかるので、活用すると良いかと思います。
- 反対に、分かりにくい部分を何となくの理解のままで放っておくと、おそらく何ヶ月かけて勉強しても身に付かないように思います。そういう意味では、アプリでもなんでもいいので1番やりやすい方法でコツコツと学び続け、分からないことは徹底的に調べるのがエッセンスかもしれません。
受けてみた感想
- 視野が広がりました。小学生並みの感想ですが。
- 例えば、むかしPCを分解しながら仕組みを講義してもらったことがあったのですが、そのときは話の10%程度しか理解できず、それ以降は(CPUやメモリの使用状況くらいしか)物理レイヤを意識することもなかったので、改めてしっかりと全体像を学ぶことで、作業1つ1つが物理面に及ぼす影響を意識できるようになりました。
- ただ、実際には各分野はもっと奥深く、1ヶ月弱のざっくり勉強で正確に理解できたとは言えません。資格勉強は自力で各論を調べられるようにするためのインデックス張りのようなもので、今後インデックスを活用することで初めて役に立つのだと思います。
- 良い感じのことばかり述べましたが、出題分野が広いこともあり、働きながらがっつり勉強するのは、結構な負担でした。そこまでして資格試験を受ける必要があるのかは疑問です。参考書の斜め読みで概要だけ抑えて、後は必要なときに各分野の良書で知識を吸収するほうが効率的かもしれません。
追記
- 2015年5月12日に午後試験の選択自由化が発表されました。
- 得意な問題を多めに解ける試験形式とのことです。
- 私の受験時に比べて、さらに合格しやすくなっているかもしれません。