下町柚子黄昏記 by @yuzutas0

したまち発・ゆずたそ作・試行錯誤の瓦礫の記録

2018年に読んだ111冊の本を全力で振り返る(45,000字オーバー)

この記事は今年読んだ本AdventCalendar2018-24日目の記事です。 間に合わなかった。

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https://www.pexels.com/photo/beverage-book-caffeine-coffee-261820/

はじめに

2018年1は111冊を読みました。 これらの本を振り返ります。 コミック2作品・計33巻を含めて111冊なので、作品数だけをカウントすると80作品となります。

過去に読んだことのある本の読み直しはカウントしていません。 仕事で1つの資料を作るために10冊を読み返すこともあります。 また、コミックはすぐ読める割に冊数・作品数が半端ないですからね。 とてもじゃないけど収拾がつかなくなるので除外とします。

今年は12作品を【My殿堂入り】として勝手に認定します。 読み終わったときに「これは殿堂入りだ」と思わず呟いた本が対象です。 「これは良い本だ」「なるほど〜」「面白かった」といった反応はノーカウントです。 後からじわじわと来るような書籍は選ばれにくい傾向にあります。

あと、基本的に技術書は読まない派です。 公式ドキュメントとGithubとStackOverflowを見れば十分かなと思っています。 アジャイル・リーン・DevOps系はもうお腹いっぱいというか、そこらへんの人よりは詳しいつもりなので、新規では読まないと心に決めています。 これ以上新しい本を読んでも手段先行のモチベーションが湧くだけで原理原則を疎かにするのがオチかなと。

フォーマット

- 【概要】
- 【この本の魅力】
- 【読んだきっかけ】

もくじ

文芸小説

01. 羊と鋼の森

羊と鋼の森 (文春文庫)

羊と鋼の森 (文春文庫)

俺たちが探すのは四百四十ヘルツかもしれないけど、お客さんが求めてるのは四百四十ヘルツじゃない。美しいラなんだよ

長く部屋の隅に忘れられたピアノがあり、ひどい環境下に打ち捨てられたピアノがあり、それでもこの仕事に希望があるのは、これからのための仕事だからだ。僕たち調律師が依頼されるときはいつも、ピアノはこれから弾かれようとしている。どんなにひどい状況でも、これからまた弾かれようとしているのだ。

天文学と音楽が世界の基礎だという説にうなずこうとしている。無数の星々の間からいくつかを抽出して星座とする。調律も似ている。世界に溶けている美しいものを掬い取る。その美しさをできるだけ損なわないようそっと取り出して、よく見えるようにする。

  • 【概要】ピアノ調律師という仕事を通して主人公が成長する話。
  • 【この本の魅力】職場の先輩には1人1人のやり方がある。お客さんにも1人1人の依頼がある。それぞれの事情や背景がある。考え方やこだわりがある。大切にしたいものがある。フィクションが魅力的なのはこれだ。主人公のレンズを通して、ピアノの調律という仕事を通して、音楽という世界最古の文化を通して、「自分が気付いていなかった物事の見方」「自分が大切にしたいことは何か」に気付かせてくれる。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。駅前のストリートピアノ演奏を聴いて「いいなぁ」と思った。

02. コンビニ人間

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

完璧なマニュアルがあって、「店員」になることはできても、マニュアルの外ではどうすれば普通の人間になれるのか、やはりさっぱりわからないままなのだった。

「……なんか、宗教みたいっすね」そうですよ、と反射的に心の中で答える。これから、私たちは「店員」という、コンビニのための存在になるのだ。

皆の中にある『普通の人間』という架空の生き物を演じるんです。あのコンビニエンスストアで、全員が『店員』という架空の生き物を演じているのと同じですよ。

  • 【概要】「正解」を分からずに過ごしてきた主人公。コンビニ店員という「正解」の決められた役割を得て、平穏な暮らしを送るようになる。しかし「まだ結婚していないのか」「18年間もアルバイトを続けてきたのか」と指摘されたことで、また「正解」が分からなくなってしまう。
  • 【この本の魅力】印象的なのが幼少期のエピソード。死んだ小鳥のために花を添える。そのために花の命を奪う。おかしくないかと問いかける。アイデアを出した子は泣いてしまう。どうしてそんなひどいことを言うのと怒られる。間違ってはいない。ただ素直で不器用なだけ。そういう人の生きにくさを描いている。他の人が気付けないことに気付ける。これは1つの能力だ。だけど、その観察力や思考力を使いこなして、人生を豊かにできないなら、むしろ枷でしかない。才能とコンプレックスは紙一重だ。誰だって何かしら心の枷を持っている。枷を才能に昇華するという発想がなく、ただ息苦しさを感じていただけの、未熟だった自分を思い出しながら読んだ。そして、まだ枷に囚われている人は山ほどいて、コミュニケーションに注意を払わなければいけないとも思った。人間は繊細だ。1人1人違う。価値観の擦れ違いは起きる。そこに傷つく人もいる。お互いにほんの少し言い方や考え方を変えるだけで、変わった未来もあったんじゃないかな。そう考えずにはいられなかった。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。タイトルがいかにも大学生が好きそうな拗らせた感じで、たまにはそういうのも悪くないかなと思って買った。

03. 葉桜の季節に君を想うということ

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

ある時は六本木でガードマン、またある時はパソコン教室の講師、たまにはテレビドラマのエキストラ。自称、「何でも屋」ならぬ「何でもやってやろう屋」である。人の一生なんて短い。やれる時にやりたいことをやってしまわなかったら、かならずあとで後悔する。

「五十五の時の子供。いい歳して恥ずかしい」「そんなことないですよ。男はいくつになっても女を愛しく思うものです」 俺は穏やかに笑った。「結婚したのが五十四の時でね、これまた恥ずかしい話、相手は日暮里のスナックのおねえちゃん」「恥じることはないですよ。接客は特殊技能です。人をもてなし、いい気分にさせるなんて、誰でもできることではありません」

どうして俺が特別であってはいけないんだ。誰が決めた。特別か特別でないかは生きてみないとわからないじゃないか。優秀な人間を見て、自分は敵わないと思ったら、その時点でもう負けだ。自分の可能性を信じる人間だけが、その可能性を現実化できる資格を持つ。俺は生きているかぎり『何でもやってやろう屋』を続けるよ。明日死ぬと決まっていても、今日のうちは、やることはやる。だから君も、そう簡単に人生を放棄するな。あきらめるのは俺が死んでからでも遅くないだろう。それまでは俺と楽しくやっていこうぜ」

  • 【概要】一時期は探偵見習いをやっていた主人公のもとに次々とトラブル・依頼が舞い込む。駅のホームで自殺を図る女性。離婚した妻と娘が元気にやっているか知りたがる男性。紛失した麻薬を探し出そうとするヤクザ。ある会社が祖父の事故死に関与していると疑う一家。異なる時間軸・異なる登場人物の出来事が繋がっていく。
  • 【この本の魅力】最後に「なるほど」「だからこのタイトルなのか」となる叙述トリック。キャラクターや出来事やエピソードはバリエーションがあるので飽きない。が、何よりも魅力なのは、やはり最後のオチというか「葉桜を楽しもう」という強烈なメッセージだと思う。読み終えたときに勇気をもらえる。前向きに生きていこうと思える。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。タイトルがエモすぎて買った。最高にエモい一冊だった。

児童書・絵本

04. チョコレート戦争

チョコレート戦争 (新・名作の愛蔵版)

チョコレート戦争 (新・名作の愛蔵版)

  • 【概要】洋菓子屋の窓ガラスが突然割れた。店の前にいたのは子供達。彼らを犯人だと決めつける大人達。分からず屋の大人達に一泡吹かせようと子供達は作戦を立てる。
  • 【この本の魅力】児童書といえど、全員のキャラが立っていて読み応えがある。洋菓子屋のオーナーがどのような生い立ちで、どのような辛酸を舐めてきて、どのような思いでお店を立ち上げたのか。そんなエピソードまで描かれている。家庭電話や学校新聞が鍵になるのだが「たしかに小学生らしいな」と思った。
  • 【読んだきっかけ】絵本に関するWEBサービスを作ろうと思って、名作と呼ばれる児童書を探していたら見つけた。

05. 優しい人には優しい出来事がありますように

優しい人には優しい出来事がありますように。

優しい人には優しい出来事がありますように。

  • 【概要】Twitterで人気のイラストを書籍化。ほわほわしたキャラクターが、誰かのために何かをしている姿を描いている。
  • 【この本の魅力】真人間矯正器。激務でオラオラした後にそのままのノリが続くと人間関係を崩壊しかねない。この本を流し読みして「健全な人間が優しさを感じるというのはこういうことなんだぞ」「もっとほんわかしましょうね」と自分に言い聞かせるための一冊。サイコパスが婚活するときはこれ読んでから行けばいいと思う。
  • 【読んだきっかけ】イライラしたときに読む一冊として同僚におすすめされた。

ノベライズ

06. 小説 君の名は。

  • 【概要】田舎の女子高生と都会の男子高生が入れ替わってしまう話。
  • 【この本の魅力】好きなシーンを気軽にKindleで読める。男性・女性・田舎・都会と全属性を網羅していること、和風ファンタジー中二病的な要素が散りばめられていること、起承転結を何度か繰り返すジェットコースター型の展開であること、暴力・勝利ではなく危機回避型のシナリオということで、万人が受け入れやすく、しかも人によって「ここがいいよね」というポイントが違うのではないかと思う。映像・音響・声の魅力は損なわれてしまうが、それらを脳内補完できるならコストパフォーマンスは悪くないと思う。
  • 【読んだきっかけ】『秒速センチメートル』は書籍で補完される情報が多かったので、今作も同様の楽しみ方があるかなと思って読んだ。特になかった。

07. Just Because!

  • 【概要】高校3年の冬。男女5人の話。受験や卒業を目前に控えて、気持ちを伝えられずにいた。このまま時間が過ぎて、いずれ思い出になっていくのだろうか。それでいいのだろうか。地元に戻ってきた主人公とかつての親友は、そんなモヤモヤを振り払うために、ある勝負をする。
  • 【この本の魅力】青春。良い。高校3年の冬ね。分かる。分かるぞ。進路がバラバラになる。10代の終わりに差し掛かる。受験生なら緊張もある。冬の寒さもある。部活を引退して体を動かさなくなる。なんというか、こうモヤモヤする時期だよね。青春の1ページだよね。あの時のあの感じを味わいたい人はぜひ読んでみてください。真冬の校庭でバッティング勝負したり、初詣で受験合格を祈願したり、好きな人に会うために自転車をかっ飛ばしたり。恒例のイベントは一通り抑えているから。
  • 【読んだきっかけ】いわゆる深夜アニメのノベライズ。音響と台詞とカメラワークが良い。オタクアニメというよりジブリ新海誠氏に近いと思う。登場人物があえて気持ちを言葉にしない、という場面が多々ある。そのときの心情は映像作品では語られないまま。実際の人生みたいだ。その時々に思っていたことを全て伝えるわけじゃない。やがてその感情や記憶も薄れていく。なんだか切ないので「こいつはこの時に何を考えていたのだろう」と気になって小説版を買ってしまった。主役2人の心情は補完されていた。

コミック

08. ポプテピピック

  • 【概要】そんなものないです。
  • 【この本の魅力】勢い。
  • 【読んだきっかけ】インターン生からの献本です。メンターからインターン生への推薦書籍を指定してくれと言われたのですが、技術書を指定するのは面白くねぇよなということで本書を選んだ。推薦コメント欄に「勢いのある仕事をしてほしいと思っています」「遠慮せずに自ら周囲に働きかけることでチャンスを引き寄せましょう」と添えて申請。まさかの購入予算が降りてしまった。「ポプテピピックが予算で降りたらしいぞ」「メンターや管理職のノリが良いらしいぞ」と一部の優秀な学生エンジニアの間でひそかに話題になったとか。尖った若者はそういうの好きですからね。完全に作戦通りだ(ということにしておこう)!

当時の様子は以下の記事を参照。

yuzutas0.hatenablog.com

09. ハカイジュウ(全21巻)

  • 【概要】立川に閉じ込められた!恐ろしい生き物が人間を襲う!
  • 【この本の魅力】B級パニック作品。最初のほうは由緒正しい王道シナリオが続く。最後のほうは「どういう打ち合わせを経てこうなったんだ」という超展開が続く。酒を飲みながら読むとめっちゃ面白い。アルコールなしで楽しいかは分からない。
  • 【読んだきっかけ】定期的にB級パニック作品を摂取しないといけない体になってしまったため。

10. BMネクタール(全12巻)

BMネクタール 1 (少年チャンピオン・コミックス)

BMネクタール 1 (少年チャンピオン・コミックス)

  • 【概要】人々が当たり前のように食べている「肉」。ゴミ処理場で飼育されている「ある生き物」の肉。あらゆる有機物を栄養にして増殖するその生き物。もし何らかのトラブルで、その生き物が外に出てしまったら、人間でさえ……。
  • 【この本の魅力】由緒正しいB級パニック作品。ところどころで場面がガラッと変わる。B級映画だと続編が出る度にスケールが一気に大きくなるのと同じ。あの要領で読める。
  • 【読んだきっかけ】定期的にB級パニック作品を摂取しないといけない体になってしまったため。

WEB漫画

11. ふぞろいユモレスク(連載中)

https://ganma.jp/humoresque

  • 【概要】コミュ障女子とコミュ障男子の恋愛譚。最近はイケメン(地味)とイケメン(派手)がイチャイチャする場面が多い。趣があってよろしい。
  • 【この本の魅力】シュールなギャグが淡々と挟まれる。ツボな人はツボ。合わない人はおそらく合わない。
  • 【読んだきっかけ】エセ少女漫画マイスターとして密かに注目している作品。

12. おとぎのファルス

http://ganma.jp/otogi

  • 【概要】貴族と使用人の身分違いの恋から生まれた主人公。身寄りを失った彼女は、偶然知り合った肉屋(爽やかパパ)の世話になることに。しかし彼女を狙う暗殺者(イケメン)が送り込まれて……。
  • 【この本の魅力】悪役や脇役も含めて、登場人物全員をつい好きになってしまうような作品。
  • 【読んだきっかけ】上記作品と同じ作者の過去作品。

13. リアル胸キュン彼氏

http://seiga.nicovideo.jp/comic/21254

  • 【概要】乙女ゲームよろしく、イケメンたち(設定上)が何人か出てきて、ヒロインを取り合う。
  • 【この本の魅力】クソコラ好きには堪らない名作。ヒロインやモブは絵。だがイケメンたち(設定上)が、作者本人の写真になっている。自分で自分の写真を使ってイケメン漫画を展開しているのだ。天才か。バーチャルYoutubeが一時期流行したけど、そういう時代背景において、大きなポテンシャルを感じさせる。2次元と3次元の境界が曖昧になる異色の作品。
  • 【読んだきっかけ】何かでレコメンドされた。サムネイルを見て「これは読まなければいけない」と使命感を覚えた。

キャリア・人生

14. 人生の100のリスト

人生の100のリスト (講談社+α文庫)

人生の100のリスト (講談社+α文庫)

  • 【概要】著者が人生でやりたいことを100のリストに挙げて解説している。
  • 【この本の魅力】著者はいわゆるドロップアウト組だ。勝ち組ではない。だからこそドロップアウトした甲斐のある人生を送ってやろうという心意気でいる。風が吹くままに旅をするような人生。魅力的だ。本書をマネして自分なりにリストを書き出してみると面白い。欲望を書き記すことで、本当はどんな人生を歩きたいのか、自分で自分の心に気付けるようになる。
  • 【読んだきっかけ】キャリアに悩んだので、やりたいことの積み上げ式で人生を考えようと思いまして。

15. 死ぬ瞬間 - 死とその過程について【My殿堂入り】

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

  • 【概要】200人の末期患者へのインタビューをもとに「死の五段階仮説」をまとめている。
  • 【この本の魅力】死に近づいた人間が何を思うのか。何を心残りにするのか。同じ過ちをしないように何を心掛ければ良いのか。最高の死を迎えるために今日から何をすれば良いのか。死を知ることは、残りの人生をどう生きるかを考えることだと思う。
  • 【読んだきっかけ】キャリアに悩んだので、死ぬ瞬間から残りの人生を引き算で考えようと思いまして。

以下の記事でも言及した。

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16. SOFT SKILLS - ソフトウェア開発者の人生マニュアル【My殿堂入り】

SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル

SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル

あなたは好かれているか。友好的だろうか。親切で温かいか。前向きで協力的な態度の持ち主だと考えられているか、それとも容赦のない能力の持ち主だと考えられているか。背中、尻、脳、そして自分自身の手入れをしているか。25年以上コーディングをしている私に言わせれば、手入れしていないものは壊れるものである。

テレビゲームのコントローラを握ったら、落とし穴に落ちたり火の玉に飲み込まれたりせずにゲームに完勝できるなどとは思わないだろう。それならなぜ、失敗を経験せずに人生を生き抜けると思うのだろうか。

  • 【概要】アーリーリタイアしたソフトウェアエンジニアが、自身のキャリア戦略について解説している。
  • 【この本の魅力】給与交渉テクニックから恋愛指南に到るまで、ありとあらゆるライフハックを実践しようという本。全て含めてキャリアだ。全て含めて人生だ。だから全てをハックするということだろう。私たちはどうだろう。なんとなくアーリーリタイアしたいと思っているだけで、戦略・実践に繋がっていないことがほとんどだ。それでは目標を達成できない。そもそも目標設定が曖昧でマイルストーンさえ置いていない。なんとなくサービスを作っていたら、ある日突然成功することを夢見ている。そんなやつのサービスが成功する確率はゼロに近い。単価の高い案件を請けていれば安心だと思い込んでいる。景気が一度悪化したら節約生活に逆戻りだ。だから作戦を立てなければいけない。実現可能な作戦を。本書を読むとそう思える。
  • 【読んだきっかけ】キャリアに悩んだので、どうしたらアーリーリタイアできるかなと思いまして。

17. 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

下記エントリーを参照。著者からコメントをいただいた。

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伝記・人物エッセイ

18. 創造の狂気 ウォルト・ディズニー【My殿堂入り】

創造の狂気 ウォルト・ディズニー

創造の狂気 ウォルト・ディズニー

  • 【概要】7年間の取材をもとに、ウォルト・ディズニー氏の生涯を読み解こうとしている。
  • 【この本の魅力】まさに創造の狂気を追体験できる。勉強が嫌になったからこそ演劇やイラストを極める。都会が嫌になったからこそ田舎の古き良きアメリカを描画する。しまいにはアニメーションが嫌になってレジャー施設(ディズニーランド)を作ってしまう。現実が嫌だからこそ空想を追い求める。それゆえに不況や戦争で閉塞感に包まれていた人々の心を掴み、次々とヒット作を世に生み出していった。
  • 【読んだきっかけ】ウォルト・ディズニーみたいな奴に出会った。自分もこうなりたいと思ったので読んだ。

以下の記事でも言及した。

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19. ニコニコ哲学

ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち

ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち

一般的に、頭がいい人というのは、とても孤独なものです。だって、誰にも自分の本当のところをわかってもらえないんだから、そのことで傷ついたりしても、その気持ちを共有してもらえません。みんながバカに見えてしまうけど、そのことで相手を見下していると、さらに孤立してしまいます。

で、そういう頭がいい人の生き方は2つあるのではないかと思います。ひとつ目は、みんなを憎んで生きていく。もうひとつは、それでもみんなにやさしくする。川上さんは、後者を選んだ人だと思います。ニコニコという事業は、ドワンゴという会社は、そういう川上さんの「やさしさ」を体現したものではないかと思うのです。

  • 【概要】ドワンゴ創業者である川上量生さんが好き勝手に話すだけの本。
  • 【この本の魅力】好き勝手という言葉がしっくり来る。あとがきでは読者にさえ噛み付いている。「アイデアを出すことが企画ではない」「コミュニティ型のサービスにはライフサイクルがある」といった鋭いコメントもある。また「色々試したら結果的に繋がる」「やりたいという感情が先にあって理由は後でこじつける」といったスタンスにも言及しており、楽しそうで何よりですねという気持ちになる。
  • 【読んだきっかけ】「はじめに」の文章(上記引用)で「人生を楽しむために必要な考え方」を持ち続けているのだなと感じた。

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20. バッタを倒しにアフリカへ

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

彼女を浜辺で追いかけるように、群生相を執拗に追いかけ回し、逃げ惑うバッタたちと戯れる。なんと贅沢なひとときだろうか。怯えるバッタも愛おしい。しかしながら、この幸せな時間を私だけの思い出にしておいては、人類から妬まれる恐れがある。少しでも幸せをおすそ分けしなければ。そう、論文という形で。

毎月たくさんのバッタの論文が発表されてそのリストが送られてくるが、タイトルを見ただけで私はうんざりしてしまう。バッタの筋肉を動かす神経がどうのこうのとか、そんな研究を続けてバッタ問題を解決できるわけがない。誰もバッタ問題を解決しようなんて初めから思ってなんかいやしない。現場と実験室との間には大きな溝があり、求められていることと実際にやられていることには大きな食い違いがある」

被害は聖書やコーランにも記され、ひとたび大発生すると、数百億匹が群れ、天地を覆いつくし、東京都くらいの広さの土地がすっぽりとバッタに覆い尽くされる。農作物のみならず緑という緑を食い尽くし、成虫は風に乗ると一日に100km以上移動するため、被害は一気に拡大する。地球上の陸地面積の20%がこのバッタの被害に遭い、年間の被害総額は西アフリカだけで400億円以上にも及び、アフリカの貧困に拍車をかける一因となっている。

  • 【概要】バッタ好きな著者がアフリカに乗り込んでバッタの群れを研究する。
  • 【この本の魅力】日本よりも農作物被害が深刻なアフリカで研究したほうが予算が取りやすいとか、野生のバッタを観察すると研究室では得られない情報を山ほど得て論文を書きやすいとか、肝心のバッタが全く出てこないので代わりに別の昆虫を研究して当面の実績を出したりとか、その別の昆虫の研究が巡り巡ってバッタの調査に役に立ったりとか。リアルな課題に直面して、作戦を立てて乗り越えていく。そんな様子が描かれている。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。知人が学会発表をしているのを見て、自分も何かしたいなと思いながら読んだ。世界を旅して研究するのは憧れますね。鋼の錬金術師っぽさ。

以下の記事でも言及した。

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21. 人生エロエロ

調べてみるとパンティの歴史は古く、紀元前3000年頃が起源とされる。

そもそも男というものは太古の昔から女に褒めてもらうためだけに実力を発揮してきたんでしょ。本当は怖くて仕方ないくせにマンモスを獲りに行ったのも、「あなたならきっと獲れるはずよ」とか、「帰って来たらギュッとしようね♥」とか、おだてられたからこそ旅に出たに決ってる。

「なあ、今から見に行かへんけ? カーセックス」 いきなりの誘いに躊躇したが、興味は十分にあった。「でも、どこにいるねん? そんな車」「樹液がな、いっぱい出てるところに集まっとるもんや」

  • 【概要】「マイブーム」「ゆるキャラ」などの言葉を作った、みうらじゅん氏のエッセイ。
  • 【この本の魅力】「人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた」から始まるアホエピソードの数々。ひたすら話が斜め上に飛んでいく。読んでいると肩の力が抜ける。まるで中高生が夏合宿の夜にバカ騒ぎするような内容が延々と続く。いいっすね〜。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。会社の先輩が絶賛していたのを思い出して読んだ。

22. 天才たちの日課

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

  • 【概要】クリエイティブな実績を残した161人の生活を調べてまとめている。
  • 【この本の魅力】1日にどのくらい作業をするのか。運動や食事や睡眠にどのようなこだわりがあるのか。生活のあり方は十人十色で面白い。参考にしたくなるエピソードも多々ある。例えば、不規則な生活をしていた作家や芸術家の中には「結婚・出産を機に生活態度を改めたところ生産性が上がった」と述べている者が多い。読んでいて思ったのは、どんな天才と呼ばれる偉人であっても、24時間365日は平等に与えられているということだ。彼ら・彼女らは偶然や運で成功したわけではない。超人的な集中力や事務処理力があったわけでもない。当たり前だ。同じ人間だ。だから私たち凡人でも、きちんと作戦を立てて、週5日・毎日7時間・1つのことに打ち込むならば、きっと成功できるはずだと思えた。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。

23. デベロッパーのキャリアと働き方を語ろうvol.1

創業してから五十六年目になる日本の会社なんですけども、その中で新しくネット系のエンジニアの組織をつくっていくというのは、すごくチャレンジングなことかなと思って。それがもしもできるのであれば、いろんなほかの日本の大企業でもできる可能性があるかなと思って、それを成功事例として横展開していきたいなという思いがありますね。

力がある人はすごくいるのに。一部のネットベンチャーとか、ネット系の大きな企業は、ちゃんと働きやすい環境や制度を用意しているけれども、ほかの日本に昔からある会社はそこまで変わり切れていないところがあって、そういったところで何か、学校で育成したはいいけども、その人が活躍できる社会の場所を用意してあげるのは、大人の役目かなというのをすごく感じて。

  • 【概要】キャリアや働き方についてデブサミ関係者3名にインタビュー!
  • 【この本の魅力】前を歩く先輩たちの人生にほんの少しだけど触れられる。インタビュー形式なので、本人が都合の良いように脚色するのではなく「自分で気付いていないかもしれませんけど、こういうところ昔と変わりましたよ!」といったツッコミも入る。本音とかごまかせない部分も含めて、リアルな言葉を聞いているのだなと思った。業界を代表する人たちが何を考えてどういうキャリアを歩んできたのか。彼らの言葉を読むことで「自分は何を大切にしていきたいのか」と考えさせられる。
  • 【読んだきっかけ】著者の1人にキャリア相談したらオススメされたので読んだ。

旅行・カメラ

24. まりこふんの古墳ブック【My殿堂入り】

まりこふんの古墳ブック

まりこふんの古墳ブック

  • 【概要】古墳や埴輪を解説している。写真やイラストが豊富で文章も読みやすい。
  • 【この本の魅力】古墳ビギナーが最初に読むべき1冊。著者なりの味わい方が伝わってくる。空中撮影でなければ地表からはよく分からない古墳も多い。初心者が味わうのは正直難しい。一方で、埼玉古墳群や吉見百穴石舞台古墳キトラ古墳など、初心者が訪れてすぐに楽しめる古墳もある。「こんなところがあったんだ!」と気付ける。ちなみに、埴輪や装飾品はあの世に持っていくためのものだ。当時の人間が思い描く「あの世」は、当時の「この世」の影響を少なからず受ける。つまり埴輪や装飾品を見ると、当時の価値観や生活感を読み取ることができるのだ。古墳や埴輪を知ることで、1000年以上前の人たちの暮らしを想像できるようになる。なかなかロマンチックだ。
  • 【読んだきっかけ】私の中で空前絶後の古墳ブームが到来したので読んだ。

以下の記事でも言及した。

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25. 歴史読本「古代最強の豪族 蘇我氏

  • 【概要】蘇我氏(稲目・馬子・蝦夷・入鹿)4代の台頭から滅亡を読み解く。
  • 【この本の魅力】歴史の教科書において蘇我氏は「大化の改新」で討たれる存在でしかない。しかし実際には飛鳥文化を担う主要な一族だった。渡来人を束ね、大陸技術や仏教を積極的に導入。天皇家との婚姻関係を次々と結び、皇族の一員に成り上がる。聖徳太子を支える大臣として、古代日本の政治制度の基礎を築く。権力を握るにつれて分家が反発心を抱くようになる。中大兄皇子中臣鎌足蘇我家の内乱を煽ることで、要人を次々と始末していく。まるで映画のようにスリリングな展開だ。和風ファンタジー妄想勢としてはよだれが出る。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。石舞台古墳キトラ古墳をはじめとして、飛鳥の遺跡群を見学するに当たって読んだ。

26. 温泉の科学 - 温泉を10倍楽しむための基礎知識

  • 【概要】温泉の分類・分布・効能・利用法(例:飲泉や蒸気浴)・起源・文化などを一通り知ることができる。
  • 【この本の魅力】温泉ソムリエを取りたいな〜と一瞬でも思ったら読んでおいて損はないはず。Kindleなら安価でお手軽に読むことができる。ちょっと書き方がお堅い気もするが、真剣さや丁寧さは伝わってくる。まるで田舎の温泉で年配の方に教えてもらっているような気持ちで読むことができる。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。和歌山は熊野古道、山奥にある日本最古の温泉に行った。私はそのくらい温泉が好きだ。ということで、嗜む程度に読みましたとさ。

27. あの雲なに?がひと目でわかる!散歩の雲・空図鑑

  • 【概要】写真を見ながら雲の分類(十種雲形)を知ることができる。
  • 【この本の魅力】空を見上げるじゃないですか。雲を見つけるじゃないですか。どんよりしているとか、綺麗だなとか、可愛らしいとか、そういう感想くらいは抱くかもしれない。何も知らないとそこで終わり。だけど、雲について少し知るだけで「これはこういう雲なんだな」とか「これくらいの高度に浮いているのだろうな」とか「こういう気象条件だから発生しているのかな」とか、一歩踏み込んで想像することができる。ちょっとだけ世界が広がる。ちょっとだけ世界の秘密に触れられる。日常の小さな冒険ができる。そういうのどうですか。たまには悪くないと思いませんか。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。風景写真の一環として、空や雲をたまに撮影する。せっかくなら基礎知識くらいは知りたいなと思って読んだ。

28. 世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書

世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書(改訂版)

世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書(改訂版)

  • 【概要】テーマ(主題・副題・構図)→カメラ設定(絞り:速度・露出:明度)→光線(順光・逆光・半逆光)→色彩(ホワイトバランス・仕上がり加工)の一連の流れをご紹介。
  • 【この本の魅力】本書の冒頭はリンゴの写真から始まる。ただのリンゴ。にも関わらず、撮り方を変えることで、写真の雰囲気は全く違うものになる。何ページにも渡って、これでもかとリンゴ写真のバリエーションを叩きつけられる。今の自分が、同じようにリンゴを買ってきて、同じようにバリエーション豊かな写真を撮れるだろうか。自分が好きなテイストを表現できるだろうか。カメラの性能や被写体の良さではない。ましてやセンスや才能でもない。本書の魅力は「プロが使う高度な技法」ではなく「ちょっとの工夫でこんなに変わりますよ」を紹介している点だ。ミーハーな趣味フォトグラファー(自称)には最高だと思う。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。型落ちのカメラを安価で買って、とりあえず楽しみながら2万枚以上撮った。そろそろ基礎知識を仕入れようと思って読んだ。

スポーツ・運動

29. コーチは教えてくれない水泳のコツ

コーチは教えてくれない水泳のコツ (ぷち文庫)

コーチは教えてくれない水泳のコツ (ぷち文庫)

  • 【概要】平泳ぎは足で前に進むとか、クロールは腕で前に進むとか、初心者が意識すべきポイントを説明している。
  • 【この本の魅力】泳ぎの方程式を知ることができる。泳ぎとは水中において「前に進むこと」だ。「距離」=「推進力」ー「抵抗」だ。「体力」を消費して、手や足を動かすことで「推進力」を得たり、姿勢を維持することで「抵抗」を抑える。「体力」を配分して「距離」「速度」「時間」の目標達成を目指す。健康維持のために25mプールを10往復するなら、それはまさに「距離」の目標設定だ。これらの方程式を抑え、自分の泳ぎのどこに課題があるのかを把握した上で「これは推進力を得るための動きだ」とか「これは抵抗を抑えるための動きだ」と考えながら、本書の泳ぎのテクニックを読んでみてはいかがだろうか。泳ぎ方の試行錯誤を楽しめるようになるだろう。
  • 【読んだきっかけ】安価だった。健康維持のために時折泳ぐのだけど、他の泳法に比べてクロールがやたら疲れるので、フォームを直すべしということで読んだ。

30. 筋トレが最強のソリューションである

筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法

筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法

  • 【概要】筋トレが最強のソリューションであるという話が延々と続く。
  • 【この本の魅力】筋トレには2つのメリットがある。1つ目は身体的なメリットだ。エネルギーを消耗すると、お腹が空くし、眠くなる。必然的に健康的な生活を取り戻せる。2つ目は精神的なメリットだ。筋肉への負荷を徐々に増やして小さな成功体験を積み上げる。意志力で気分に打ち勝つのだ。これらを習慣化すると、成功体質を身に着けることができるので、社会生活にとって有益だ。ということを、熱い言葉で打ち込んでくれる。
  • 【読んだきっかけ】ジムに通い始めたという話をしたら、同僚にオススメされたので読んだ。

技術書典

31. はじめての技術書ライティング

はじめての技術書ライティング―IT系技術書を書く前に読む本 (NextPublishing)

はじめての技術書ライティング―IT系技術書を書く前に読む本 (NextPublishing)

  • 【概要】由緒正しい技術書を執筆するための全てが詰まっている。きちんとした出版向け。
  • 【この本の魅力】推敲で注意するポイントなどが細かく書かれている。ソフトウェアのインストール手順はWindows環境を前提としてキャプチャを撮ったほうがいいよ!といった具合だ。たしかに初心者向けに丁寧に執筆するというのはそういうことだよなぁと思った。知っておくべき情報だ。タイトルから想像するよりも粒度が細かいので、本を書き始める前に読むのではなく、ドラフトを書いた後のチェックリストとして使うのが良さそうだ。
  • 【読んだきっかけ】技術書典に出したいと思ったので、何人かヒアリングして自分なりに考えをまとめてから読んだ。

32. 技術同人誌を書こう

技術同人誌を書こう!  アウトプットのススメ (技術書典シリーズ(NextPublishing))

技術同人誌を書こう! アウトプットのススメ (技術書典シリーズ(NextPublishing))

  • 【概要】由緒正しい技術同人誌を執筆するための全てが詰まっている。同人誌ならではの作法を学べる。
  • 【この本の魅力】ネタ出し・表紙・執筆環境・印刷・イベント設営・販売・収益&税金などなど。出典者が公開しているブログ記事を漁ると、どうすればいいのか何となくはイメージできるが、まとまった情報という意味では本書が頭一つ抜けている。技術同人誌を書くなら一度は目を通すのが良いと思う。
  • 【読んだきっかけ】技術書典に出したいと思ったので、何人かヒアリングして自分なりに考えをまとめてから読んだ。

33. 電子書籍を無名でも100万部売る方法

電子書籍にとって必要なのは「上手さ」よりも「インパクト」だ。 そもそも、素晴らしい書籍とは一体何か? それは各個人の主観に依存する。あなたの書籍は、世界中の誰もに認めてもらう必要はない。特定の読者に届き、満足してもらえれば良いのだ。

「特定の読者に向けて執筆」し、「彼らを集客する方法」が分かれば、自ずと成功できるのだ。

本書の手法は一過性のテクニックではない。今後、何十年にもわたり活用できる方法である。なぜなら、あくまで読者との信頼関係を構築することを目的としているからだ。これはビジネスの原理原則でもある。人は、信頼している人からモノを買う。紙に書いて机に貼っておいても良いぐらい重要なコンセプトだ。

インディーズ出版とはつまり、あなたに共感する仲間を探す活動のことです。単なる販売活動ではないのです。実践すればするほど仲間は増え、あなたの電子書籍も売れていきます。

  • 【概要】100万部を達成した著者が実際に採用した戦略・戦術。
  • 【この本の魅力】ニッチ&共感を切り口に、コンテンツ(ブログ)とチャネル(SNS)を活用して、読者との信頼を築くマーケティング手法。 ニッチなテーマだからこそ有名サイトや著名人が注目・共感してくれる可能性もある。 彼ら・彼女らが本を紹介してくれたりインタビューに応じてくれるとブログや販売サイトへの流入数は跳ね上がる。 そうしたイベントで流入数を非連続に伸ばしつつ、SNSやメーリスで読者を囲い込んで着実にリテンションしてもらう。 感想・フィードバックに目を通してニーズを分析して、既存書籍を加筆・修正したり次の出版書籍に反映する。 まさにグロースハックだ。
  • 【読んだきっかけ】電子書籍を無名でも100万部売りたいと思ったので読んだ。

WEBメディア運営

33. ブログ飯 - 個性を収入に変える生き方

ブログ飯 個性を収入に変える生き方

ブログ飯 個性を収入に変える生き方

私の最初の成功パターンは「新しい商品/サービスがリリースされたら誰よりも早く、誰よりも詳しく、誰よりも多くの情報を提供する」という単純な原理でした。文字で読むと当たり前のように感じるかもしれませんが、当時のインターネット上では意外とこんな単純なことをやっている人が少なかったのです。だからこそ、単純なことでも徹底的に行動することによって、そのジャンルで頭一つ突き抜けることができたのだと自負しています。

あなたの「仕事や趣味で得た知識や経験」というのは、あなたにとっては当たり前のことでも、知らない人・その情報を調べている人にとってはとても有益な情報になります。自分が経験し理解しているものですから、その内容を分かりやすく、自分の表現方法で、できれば事例を交えて解説してあげれば喜んでくれる人は必ずいます。特にマニアックなテーマや狭い範囲に絞ったテーマを取り扱うことにより、簡単にその分野の第一人者になることができるわけです。

自分の好きなテーマで書けば、自然と記事の本数は増えますし、それに伴って自動的に関連するキーワードは増えていきます。有益な情報が載っているブログであれば、いろいろな場所でその記事はシェアされ、自動的にリンクも増えていきます。

  • 【概要】自分の好きなことを掘り下げて、他の人に役立てるつもりで情報発信していこう!小遣いくらいは稼げるよ!
  • 【この本の魅力】この本を読んで思ったのは「家計簿駆動」執筆というコンセプト。家計簿Webサービスを見ると、何にお金を使っているのかが分かる。旅行とか、カメラとか、書籍とか、食事とか。そこに記されているのは、自分がお金を使ってまで得たかった体験だ。きっと他にも同じような人がいるのではないか。その体験・商品を紹介してはどうだろう。趣味に使うお金。ブログで収益が出るなら事業だ。(妥当な範囲で)取材費用として経費計上すればいい。そのくらいのモチベーションで始めるのはアリじゃないかな。
  • 【読んだきっかけ】放置しているサイトの収益が落ちてきたので、新しいサイトでも作ろうかなと思って読んだ。

34. 沈黙のWEBライティング【My殿堂入り】

  • 【概要】ゴール設定→想定検索キーワードで上位表示されている既存サイトを分析→サイト訪問者に対する提供価値を定義する→コンバージョン向けの記事・知識を啓蒙する記事・リンク獲得しやすい記事を作る→読みやすい文章の法則やシェアされやすい見せ方を意識して記事をブラッシュアップする→アクセス解析ツールを見ながらサイト全体をブラッシュアップする。
  • 【この本の魅力】オウンドメディアやWEBコンテンツの運営に必要な知見が詰まっている。あれこれ読み漁るくらいなら、まずはこの1冊をバイブルにして、愚直に施策に取り組むのが良いと思う。
  • 【読んだきっかけ】放置しているサイトの収益が落ちてきたので、新しいサイトでも作ろうかなと思って読んだ。

金融投資・節税

35. 投資で勝ち続ける賢者の習慣

投資で勝ち続ける賢者の習慣

投資で勝ち続ける賢者の習慣

本書の目的は、「金融資産を市場で増やすこと」ただ一つ。

全体の動きに応じて投資するのだ。全体の動きに逆らってはいけない。また、森の中をかき分けていって、木の中をかき分けてその下の草を見る、その下の苔を見るというような緻密なこともやらない。つまり、細密な分析もしない。大雑把でいいのである。成功している者は、たいていは大雑把である。大局を読むことが肝要なのだ。

賢者にとっては、原理原則を持たない二流、三流投資家の狼狽売りは、好個のバーゲンセールであり、熱狂買いは絶好の利食い好機である。二流、三流が多くいてくれるほど、市場は一流投資家にとってはいともやすい「狩り場」である。暴落局面でパニックに陥った愚者が、先を争って投げ売りすることが、市場にはときどきある。自分の株が買値よりも大幅に下がっているにもかかわらず、さらなる下げの恐怖が正常な判断を失わせる。一刻も早く手放さなければ、不安で仕方がない。このとき、テクニカルなケイ線上から見ても、実体価値の分析から見ても、明らかに不自然な割安現象が生ずる。これこそ、賢者にとっては絶好の安値買いの好機である。

  • 【概要】著者は40年で6回の景気変動を体験し、その度にチャンスを掴み財を築いた。その際の投資ポリシー・手法を述べている。
  • 【この本の魅力】圧倒的な説得力。今すぐ儲けるための本ではない。3年後に大金持ちになるための本でもない。長い人生において、しかるべき時に、しかるべきマーケットで、しかるべき手を売って、しかるべき利益を得るための本だと思う。自分のクセと向き合いながら、無理を捨てて理を取ることができるように、自分自身を習慣付けていく。そういう地道な戦いをするための本。
  • 【読んだきっかけ】自分の投資ポリシーを整理したいと考えて、考え方が近そうな本を探して読んだ。今年の例を1つ挙げると秋にLenovoの株価が急落したが、ファンダメンタルズ影響なしですぐ戻ると読み、ニュースが投資家に広まるのを待ってから底値付近で買ったところ、見事に1ヶ月で15%上がった(下落前の水準に戻った)ので利益確定した。安く買って相場で売るが鉄則だと思う。

36. はじめての確定拠出年金投資

はじめての確定拠出年金投資

はじめての確定拠出年金投資

  • 【概要】老後に備えて非課税枠を上手く利用して超長期投資をしようね!
  • 【この本の魅力】上限が決まっているので目一杯掛けたほうがいい。超長期投資なので年単位で経済状況を読んでアセット・アロケーションを組み替える。リスク許容度と他の資産ポートフォリオを考慮して個人資産運用全体方針を決める。給与所得が日本円なので全体のバランスを考えると外国資産に投下するのもアリ。非課税枠を考慮すると新興国資産や株式といった相対的にリスクの高い資産に投下するのもアリ。などなど、検討すべき事柄を知ることができる。実務観点だと、どの口座が良いのかとか、老後にどう切り崩すのか、といった手順が丁寧に説明されている。
  • 【読んだきっかけ】同僚と資産運用の話をしてDCの存在を思い出した。完全に失念していた。慌てて1冊読むことにした。

37. 個人事業の経理と節税のしかた

  • 【概要】開業、帳簿付け、外注/雇用、決算書、確定申告。一連の流れを解説してもらえる。
  • 【この本の魅力】Amazonで購入可能な類似本の中では最安値。この1冊で十分。イラスト・図解・平易な言葉で分かりやすい。話が複雑になったら税理士さんにお願いせざるを得ないので、個人が読む本としてはこれ以上のクオリティは不要だと思う。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。税理士さんに丸投げスタイルだったけど、週末フリーランスにデビューしたのをキッカケにして読んだ。

不動産投資

38. 不動産投資 最強の教科書【My殿堂入り】

  • 【概要】そもそも不動産とは何か、どう物件を選ぶか、どうローンを組むか、どう賃貸経営するか、どう売り抜くか。一連の流れを教えてもらえる。
  • 【この本の魅力】Q&A形式で気になる論点をピンポイントに突いてくれる。それぞれのフェーズで具体的に何をすれば良いのか。どこに気をつけると良いのか。それはなぜなのか。アンチパターンを回避しながら勝ち筋を模索するために、最低限必要だと思われる情報を提示してくれている。
  • 【読んだきっかけ】SOFT SKILLSを読んで不動産投資に興味を持ったので、何人かヒアリングして自分なりの考えをまとめてから読んだ。

39. 借金ゼロで始める「都市部一戸建て」投資法

借金ゼロで始める「都市部一戸建て」投資法

借金ゼロで始める「都市部一戸建て」投資法

  • 【概要】実体験を踏まえた著者なりの勝ちパターンが書いてある。
  • 【この本の魅力】現実的かつ実践的で良いと思う。郊外で最寄り駅まで自転車で移動できるなら、ペットやガーデニングや子育てで中古一戸建ての需要はある。価格交渉して安く購入して、ポイントを絞って最小コストで見た目をリフォームして、相場通りもしくは少し高めで貸し出そう。購入時の価格交渉の材料としては、物件や土地の抱える問題点(リフォームの必要性)、物件を立て直すときの問題点(面積が小さくなる)、売主のニーズに即した提案(現金一括払い)といった要素を提示しよう。誠意と戦略を持って正しく交渉しよう。といったことが書いてある。
  • 【読んだきっかけ】メルカリのクーポンで購入。どうシミュレーションしても、都内23区のマンション購入だとインカムゲインが赤字になるので、他のパターンを検討するために読んだ。

40. まずはアパート一棟買いなさい

  • 【概要】人が1人でも引っ越してくる地域ならば!努力次第でどうにかなる!どうにかするのだ!その過程で事業経営スキルを磨くのだ!的な本。
  • 【この本の魅力】不動産投資による不労所得を確立するには、銀行融資でレバレッジを掛けて、取り扱うキャッシュフローの規模を2-3年ごとに伸ばす必要がある。逆説的だが、それだけのスケールを狙うには、まず最初のキャッシュフローを獲得するところから始めないといけない。購入費用が低く戸数の多いアパートで高利回りを実現するのは王道手段だ。当然ながら空き室を始めとしたリスクがある。いかにそれらのリスクをコントロールするかが事業経営の肝になる。本書はアパート経営における一連のリスクと向き合うための情報を提供する。
  • 【読んだきっかけ】どうシミュレーションしても、都内23区のマンション購入だとインカムゲインが赤字になるので、他のパターンを検討するために読んだ。

マッチングサービス

41. ビッグデータの残酷な現実

  • 【概要】マッチングサイト「OKQupid」創業者がオンラインのデータを活用して人々の行動を分析する。
  • 【この本の魅力】男女の年齢の好み、長続きするカップルの交友関係(共通の友人は多いか)、人種の好み、自己紹介文・SNS投稿内容・検索キーワードの特徴、行政における地域区分とサイト上でマッチングする(実際にユーザーが行動する)地域区分のズレ。こうしたテーマについて、データの集め方・読み解き方・社会的トピックを交えて述べている。やや冗長な表現も出てくるが、元はブログなので1つ1つのトピックはライトで読みやすいと思う。米国の当時のデータ分析ブームを象徴する1冊でもある。
  • 【読んだきっかけ】出張先(アメリカ)におけるカスタマー行動の特徴を把握しておこうと思って読んだ。

yuzutas0.hatenablog.com

42. 愛を伝える5つの方法【My殿堂入り】

愛を伝える5つの方法

愛を伝える5つの方法

人間の最も基本的な感情的欲求は、恋に落ちることではなく、心から愛されることです。そして本能ではなく、理性と選択から生じる愛を知ることです。私たちが本当に必要としていること、それは、私たちを愛することを選んでくれる人、私たちの内に愛に値するものを見出してくれる人に愛されることなのです。 そのような愛は、努力と献身を必要としています。これは、相手の益になるためにエネルギーを費やすことを選ぶ愛です。あなたの努力によって相手の人生が豊かになり、そうすることであなた自身も満足感を得ることを理解している愛です。

1 配偶者がすること、またはしないことで、あなたが最も深く傷つくことは何ですか。その正反対があなたの愛の言語でしょう。 2 配偶者に最も願ってきたことは何ですか。あなたが相手に一番頻繁に懇願してきたことが、おそらくあなたの愛の一次言語でしょう。 3 いつもどのような形で配偶者への愛を表現していますか。あなたは、自分自身が「こうしてもらうと愛されていると感じる」ことと同じことをして、相手に愛を表現している可能性があります。

  • 【概要】5つの分類にもとづいて、パートナーが「愛されている」と実感できるように、好意の伝え方を模索していきましょう。
  • 【この本の魅力】互いに好意を伝え合うことで、お互いの信頼は積み重なる。しかし、好意の伝え方は人によって違う。言葉で愛を表現されないと不安に思う人。プレゼントを喜ぶ人。そばにいて触れ合うことを重視する人。自分がよかれと思った伝え方がパートナーが望む伝え方と違えば2人の好意はすれ違ってしまう。回避できるはずの不本意な別れを2人の意思で乗り越えていこうというメッセージが込められている。夫婦がやり直していくエピソードの数々は「Give」がいかに美しい行為であるか教えてくれる。熟年離婚しそうな夫婦を想定した本だが、まだ付き合っていない人にも当てはまるし、友情や仕事における人間関係構築にも通用しうる内容だと思う。
  • 【読んだきっかけ】出張先(アメリカ)で結婚相談所の経営者にオススメされたので読んだ。

以下の記事でも言及した。

yuzutas0.hatenablog.com

43. 損する結婚 儲かる離婚

損する結婚 儲かる離婚(新潮新書)

損する結婚 儲かる離婚(新潮新書)

  • 【概要】離婚時に生じる費用を解説して、金銭観点から最適な結婚戦略を検討した本。
  • 【この本の魅力】主な費用は慰謝料(互いに相手の有責を訴訟しあう)、財産分与(結婚した後の貯金を分配する)、婚姻費用(離婚成立までの生活を支える)、養育費(共同で子供のために負担する)の4種類。慰謝料だけではないので、総額としてはフロー所得の多い方が支払い続ける構造。最悪の場合には不倫・托卵された挙句に生活の面倒を見続ける構造。離婚が当たり前の社会において、金銭面だけに注目するなら「自分より給料の高い相手と結婚する」「これから稼ぎそうな人と結婚する」が最適解。防御側は「稼いだあとに結婚する」「愛人関係や婚外子にする」が最適解。といった内容。えぐい。
  • 【読んだきっかけ】同僚が「稼ぐつもりがあるなら結婚しないほうがいい」と強く主張するので、どういうことだろうと思って読んだ。

プログラミング・エンジニアリング

44. 恋するプログラム Rubyでつくる人工無脳

下記エントリーを参照。

yuzutas0.hatenablog.com

45. 宇宙船地球号操縦マニュアル

宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)

宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)

  • 【概要】現代における生態・歴史・経済・科学・デザイン・テクノロジーのあり方を見直そうとする古典的名著。
  • 【この本の魅力】人間は物事を包括的に捉えることができる。実験と発明を繰り返してきた。冒険と思索を繰り返してきた。生き残るためにありとあらゆる知恵を手に入れてきた。経験から帰納的に学び、演繹的に再配置することで「より少ないものでより多くのことをなす」術を身につけてきた。資源→製品→富を作り出す技術だ。しかし科学の進歩が早すぎて、スペシャリストばかりが増え、全体をデザインできる存在がいなくなってしまった。だからこそ人類社会は個別最適に陥り、環境汚染や戦争、エネルギー問題を抱え続けている。こうした世界観と問題意識を掲げるバックミンスター・フラーは、人類のための工業開発として「エネルギー効率が既存に比べて向上する」「全作業工程をパッケージ化した」「地球上どこでも使える」ものとして「ダイマクション展開ユニット」などのプロダクトを提唱。多くの工業デザイナーに影響を与えてきた。そのコンセプトに触れる一冊だと思う。
  • 【読んだきっかけ】部分的には読んだことがあったので改めて通読。

データ組織運営

46. マネジメント [エッセンシャル版] - 基本と原則【My殿堂入り】

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

  • 【概要】現代社会における組織・マネジメントのあり方を述べている。自分なりに1枚の絵にまとめてみたのだけど、密度が濃すぎて未読者には意味不明なので、「ドラッカー図解」というWEB記事を読んでいただくと分かりやすい。
  • 【この本の魅力】文句なしの名著。人・組織・社会・顧客・事業とそれぞれの関係性について網羅的に解説している。私たちは時に労働者として、時に消費者として、何らかの形で経済に影響を与え、何らかの形で経済から影響を受けている。こうしたビジネスを取り巻くありとあらゆる要素がどのような力学で作用しているのか、リアリティのある各論まで事細かに述べている。日々の仕事で試行錯誤している人間ならどの立場であっても何かしら気付きを得られると思う。しかも耳の痛いことが結構書いてある。自分が成長して物事の見方が変わったら、この本から得られる学びもきっと変わるだろうと思う。立場が変わったら読みたい。躓きそうになったら読みたい。失敗したと思ったら読みたい。まさに名著。
  • 【読んだきっかけ】データ組織を立ち上げて、組織運営の難しさを痛感した。前に執行役員直下でエンジニア部署を立ち上げたときのことを思い出した。そのとき彼はこの本を何度も読んでいると言っていた。同じような課題で私も悩んでいる。ついに読むべき時が来たと感じたので読んだ。

47. 最強のデータ分析組織

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

  • 【概要】大阪ガスのデータ組織を紹介している。
  • 【この本の魅力】データ組織運営における代表的な1冊。メンバー全員に読んでほしい。個人的に好きなのは現場密着スタンスであること。良い意味で泥臭い。ついついデータ分析という言葉に踊らされがちだけど「何か特別なインサイトを見つけること」だけが仕事だとは限らない。多くの企業だと、そもそものデータが揃っていなかったり、数字を元に判断するという当たり前ができていなかったりする。組織フェーズや現場課題によって求められるデータ分析組織のあり方は違ってくるはずだ。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

48. 本物のデータ分析力が身に付く本(流し読み)

本物のデータ分析力が身に付く本 (日経BPムック)

本物のデータ分析力が身に付く本 (日経BPムック)

  • 【概要】大阪ガスのデータ組織を紹介している。
  • 【この本の魅力】『最強のデータ分析組織』を読めばいいと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

49. 会社を変える分析の力(流し読み)

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

  • 【概要】大阪ガスのデータ組織を紹介している。
  • 【この本の魅力】『最強のデータ分析組織』を読めばいいと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

50. データ解析の実務プロセス入門(流し読み)

データ解析の実務プロセス入門

データ解析の実務プロセス入門

  • 【概要】タイトル通り。解析(意思決定支援)のプロセス。
  • 【この本の魅力】良い意味で泥臭い部分をきちんと書いている。好き。初心者にも読みやすいと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

51. 仕事で始める機械学習(流し読み)

仕事ではじめる機械学習

仕事ではじめる機械学習

  • 【概要】タイトル通り。ML(ソリューション)のプロセス。
  • 【この本の魅力】機械学習をなるべく使わない方法まで書いてある。好き。初心者にも読みやすいと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

52. データ分析プロジェクトの手引き(流し読み)

データ分析プロジェクトの手引: データの前処理から予測モデルの運用までを俯瞰する20章

データ分析プロジェクトの手引: データの前処理から予測モデルの運用までを俯瞰する20章

  • 【概要】解析・MLを網羅してプロジェクトの進め方が書いてある。
  • 【この本の魅力】網羅性は高いと思う。他の書籍は現実を踏まえた上で「こうなっちゃいますよね」「こうすると良いですよね」「まずはここを抑えましょうね」といったニュアンスが強いのだが、本書はあるべき像を描いているように読み取れた。海外はプロジェクトの進め方がかっちりしているのだろうか。本書をざーっと読むと今のチームやプロセスで何が欠けているのか可視化できる。その上で必要なら補えば良いし、補う必要がないと判断するならそれでも良いだろう。マネジメント担当にとって重要なのは、自分たちに欠けているものまで正確に把握した上で、合理的な意思決定をすることだと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。

53. Head First データ解析(流し読み)

Head Firstデータ解析 ―頭とからだで覚えるデータ解析の基本

Head Firstデータ解析 ―頭とからだで覚えるデータ解析の基本

  • 【概要】ひたすら手と頭を動かすための書籍。
  • 【この本の魅力】超初心者はこの本から始めれば良いと思う。手を動かさずに座学で話を聞いたり本を読んでも、何となく分かった気になるだけで、実際には何も身につかないだろう。かといって、自分が思いつく程度のささやかな集計・分析をブログに上げるだけでは、なかなかストレッチしたスキルアップには繋がらない。解説付きの課題をひたすらこなすところから始めるのが良いだろう。王道ゆえに強力だ。
  • 【読んだきっかけ】新人研修や育成メニューを設計するための参考にした。

yuzutas0.hatenablog.com

54. デザイン組織のつくりかた(流し読み)

デザイン組織のつくりかた デザイン思考を駆動させるインハウスチームの構築&運用ガイド

デザイン組織のつくりかた デザイン思考を駆動させるインハウスチームの構築&運用ガイド

  • 作者: ピーター・メルホルツ,クリスティン・スキナー,長谷川敦士,安藤貴子
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2017/12/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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  • 【概要】デザインチーム運営の本。
  • 【この本の魅力】日本語で「デザイン」x「組織運営」について解説した書籍は、本書が初めてではないだろうか。その意味では1冊読んでおいて損はないと思う。
  • 【読んだきっかけ】データ組織の業務定義の参考にした。データ組織の本ばかり読むと考え方が偏りそうだったので、別領域の本を読んで抽象化して考えようとした。

開発チーム運営

55. エラスティックリーダーシップ

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

  • 【概要】チーム立ち上げや体制変更の直後「サバイバルモード」には、安定化が最優先で「指揮統制型」リーダーが求められる。ゆとり時間を確保した「学習モード」には、メンバーに問題解決を促す「コーチ型」リーダーが求められる。メンバーが自走を始めた「自己組織化モード」には、メンバー全員がリーダー相当まで成長できるように「ファシリテーター型」リーダーが求められる。
  • 【この本の魅力】様々なリーダー論があるが、求められるリーダーシップのあり方は文脈によって変わる。そこまでは同意するだろう。では具体的にどういう状況ならどういうリーダーシップを発揮すれば良いのだろうか。そう問われると言葉に詰まってしまう。本書はその問いに答えを示す。状況と対応をパターン付けするということだ。チーム運営が怖いのは相手が人間だからだ。判断を誤ると予期せぬ悪影響を与えてしまう。だから本書が強力なのだ。原理原則を理解することで、小手先のテクニックや表面的な現象に惑わされなくなり、チーム運営における意思決定の精度と速度が上がるようになる。
  • 【読んだきっかけ】偉い人に相談をしたときにオススメされたので読んだ。

56. 君主論 新版

君主論 - 新版 (中公文庫)

君主論 - 新版 (中公文庫)

君主論』が扱うのは、主に国を興すときの問題である。

㈠ 国の分類と、その征服と維持の手段(第1〜11章)。国の分類は、世襲君主国と新君主国とに分かれ、新君主国には、併合した国と全面的に新しい国との細分がある。著者の関心は、とりわけ「市民型の新君主国」に向けられている。

㈡ 攻撃と防衛に関する軍事的側面(第12〜14章)。永年、軍事担当のテクノクラートだっただけに、武力を自国軍、傭兵軍、支援軍、混成軍と類別し、それぞれの特徴を具体的に論じる。なかでも傭兵や支援軍の欠点を解き明かし、持論の自国軍整備の必要性、日常的訓練の大切さを説く。

㈢ 君主の資質(第15〜23章)。ここでは為政者と民衆の力関係を、とくに人間心理の面から考察して、力量ある君主像について論じる。従来の理想主義的な君主像をくつがえして、チェーザレ・ボルジアなど、同時代の非情なリアリストを賞揚する。

㈣ イタリアの危機的現状の分析、さらに危機をのりきる君主の待望論。運命観をも含む(第24〜26章)。イタリア半島の危機意識という面から、従来の君主たちの失政の原因を論じる。運命観では、悲惨な現状を逆手に取って、逆境こそ試練の場と把える独自の理論を展開する。最終章は「檄文」の趣きがあり、新君主への期待が熱く語られる。

  • 【概要】上記引用の通り。
  • 【この本の魅力】今の時代だと何をやるにしても不確実なことだらけ。課題に立ち向かうために、あるいは新しい企画を実現するために、プロジェクトチームが立ち上がる。そのときチームは『エラスティックリーダーシップ』におけるサバイバルモード(混沌期)に該当する。当時のフィレンツェもそうだった。だからこそチェーザレ・ボルジアが台頭して、マキャベリは強硬的指導者の有効性を説いたのだ。本書には力強さがある。サーバントリーダーのような生温い存在では、国を滅ぼしかねない政治状況なのだ。心を鬼にしてどんな手を使ってでも火の粉を払わなければならない。そういう覚悟を突きつけられる。スキルや経験がまだ一流とは言えない人材でも活躍できる環境を作りたい。しかしそのためには、彼らが「こういうリーダーであってほしい」と願うような、優しくて聞き分けの良いリーダーでいるだけではダメだ。船が沈む。
  • 【読んだきっかけ】仕事やサイドプロジェクトを誰かと一緒に進めようとしても「主体的に行動する人」「先陣を切る人」はごく少数だ。大抵の人は「それ今話すことじゃないよね」という事柄についての合意形成や議論にばかり時間を費やす。非生産的で未熟な感情論ばかりをぶつけ合う。実態は何も進まない。閉塞した状況を打破してチームを動かさなければならない。そのためには何が必要なのかと考えたときに、マキャベリから学べることは多いだろうと思い、読んだ。

57. はじめてのケアマネジメント

はじめてのケアマネジメント―仕事のコツがわかるチェックポイント

はじめてのケアマネジメント―仕事のコツがわかるチェックポイント

  • 【概要】ケアマネジャーの実務(電話を受ける→訪問・ヒアリング→支援計画策定→支援実施→モニタリング)における勘所をチェックリスト形式で説明。
  • 【この本の魅力】人間は1人1人違う。リーダー経験のある人なら分かると思う。コミュニケーションは本当に難しい。相手に寄り添って、何にどう困っているのかを読み解いて、アクションを選ばなければいけない。だからこそケアマネジメントの業務設計は参考になる。要介護者と向き合うケアマネジャーはまさに典型だ。自分と異なる年齢・健康状態・生活習慣・家庭環境・考え方をしている人に対して、どう寄り添って、どう手助けするのか。人間関係は互いのGiveで成り立つ。早合点で正解を押し付ければいいわけじゃない。ケアマネジャーの仕事を知ることは、相手に寄り添うスキルを身に付けるための第一歩になるのではないだろうか。
  • 【読んだきっかけ】メルカリのクーポンで購入。『君主論』で勇気を得たが、今度は優しさが不足しているなと思って読んだ。

58. ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ

  • 【概要】1日3分でいいから時間を確保して部下の話を聞きに行こう、と叱ってくれる。
  • 【この本の魅力】マネジメント系の書籍は色々あるけど、ややこしい考え方や手法を詰め込んでも、すぐに全てを実践できるわけじゃない。本書の言う「1日3分」はクリティカルかつシンプルで実践的だ。10人チームで全員と1日3分だけでも話せているだろうか。打てば響くメンバーばかりと話して、そうでないメンバーとは無意識に距離を置いていないだろうか。彼らこそ上司のサポートを真に必要としているのではないだろうか。3分間だけでいい。勇気を出して声を掛けよう。じゃあ何を聞くか。どういうスタンスで聞くか。キーワードは未来志向だ。詳しくはぜひ読んでみてほしい。
  • 【読んだきっかけ】メンバー育成に悩んだ。昔の上司が当時この本を読んでいたのを思い出した。今の自分に必要かもしれないと思って読んだ。

59. 図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書【My殿堂入り】

図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書

図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書

  • 【概要】全体像(お金の流れは社会→会社→労働者、影響力の流れは労働者→会社→社会)から説明。だから上司のニーズや後工程に注目することに意義があると説明している。その上で、振られた仕事の進め方・コミュニケーションの取り方・モチベーションの保ち方・問題解決のコツを一式説明している。
  • 【この本の魅力】入社1年目向けに書かれているからこそ、自分が既に忘れてしまった当時の不安・不満・心情を想像しながら読むことができた。どういう気持ちに寄り添えば良いのか。どういう伝え方だと伝わるのか。教える立場で読むと気付きが多い。似たタイトルの『入社1年目の教科書』と違って「忘年会では体を張るぞ!」といった記述はない。パワハラ扱いされにくいという意味で「これを読んでおいてください」と渡しやすい1冊だと思う。仕事術の本を10冊読むくらいならこの1冊を極めるのが良いと思う。
  • 【読んだきっかけ】アルバイト・インターン・新入社員向けの教材として読んだ。週末フリーランスを始めたときは自分用に読み直した。

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60. エンジニアリング組織論への招待(流し読み)

  • 【概要】「エンジニア」x「マネジメント」の切り口で、各概念・手法を説明した本。
  • 【この本の魅力】書かれている内容自体は、一昔前の「課長」や「プレイングマネージャー」ブームに出版された書籍と同じため、大企業で課長(あるいは課長補佐)を経験したビジネスパーソンにとって、本書で得られる新しい情報は特にないと言える。ただ、当時の書籍は営業組織を題材にしたものが多く、脳内で自分の立場に置き換えたり「これは1on1と同じだよね」と考えながら読む必要があった。そういう意味では、モダンな概念・手法を体系的にまとめて、エンジニア向けに編成した本書は有意義だ。エンジニアとして腕を磨いてきた人が、チームを率いる立場になったときに、最初に読む1冊として最高だと思う。これまでは後任の開発リーダーを育成する際に「プレイングマネージャー」本を勧めていたが、今後は代わりにこの本をオススメしようと思う。
  • 【読んだきっかけ】出社したらデスクに置いてあった。エンジニアリングマネージャーやテックリード全員に配布されたらしい。せっかくなので読んだ。

61. エンジニアのためのマネジメントキャリアパス(流し読み)

エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド

エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド

  • 【概要】SOFT SKILLS が独立志向キャリアの本であるのと対照的に、本書は企業・開発チーム内で活躍するキャリアの本だと言える。CTOやVPoEを目指すといったトピックが出てくる。
  • 【この本の魅力】開発メンバーとの1on1で役立つと思う。個人的に好きなのは以下の部分。空想のマネージャーと現実のマネージャーの違い。役職がついたところで自由になるわけではない。さらに上の役職の指示を受けながら、部下の面倒も見なければいけない。空想のテックリードと現実のテックリードの違い。好き勝手に1人でコードを書けるわけではない。スキルの足りないメンバーをフォローしなければいけない。リアリティのある描画で思わず「あるある」と頷いてしまった。本書に書かれていることは一度経験したら分かる内容だろうなとは思う。だけど誰もが気軽に役職を経験できるわけではない。単純に「大変そう」「自分には早い」と思い込みだけでシャットダウンしている人も多いのではないだろうか。もったいないなとは思う。現代は自分の意思と行動でキャリアを切り開ける時代だ。「こういう選択肢がある」と知ることから全ては始まる。そういう意味で、リアルな情報が書籍にまとまっているのは非常に価値があると思った。
  • 【読んだきっかけ】出社したらデスクに置いてあった。エンジニアリングマネージャーやテックリード全員に配布されたらしい。せっかくなので読んだ。

62. コンピテンシー面接マニュアル

コンピテンシー面接マニュアル

コンピテンシー面接マニュアル

  • 【概要】知識・技術・動機といった要素ごとに点数をつけて採用しても、入社後に思うような成果が上げてもらえないということは多々ある。個々の要素を繋げて行動に移すコンピテンシースキルが大事だからだ。どのように面接を設定すると、コンピテンシースキルを見極めることができるか。採用活動の全体像を抑えるところから、実践可能な面接の進め方まで、余すところなく抑えている。
  • 【この本の魅力】人事業務に関わるなら読んで損はない。また、本書の内容は採用だけでなく人材育成の参考にもなる。本書では「活躍できる人材」を定義している。外から採用するだけでなく、今いるメンバーを育てることも1セットだと思う。
  • 【読んだきっかけ】採用要件を作るために何人か相談したところ、本書をオススメされたので読んだ。

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コンセプト・思考法

63. アイデアのちから

アイデアのちから

アイデアのちから

彼らが偉業を成し遂げたのは、人々に影響を与えるアイデアを練り上げたからだ。彼らには、権力も名声もPR会社も広告予算も広報官もなかった。アイデアがあっただけだ。 それが、アイデアの世界の素晴らしいところである。しかるべき洞察と適切なメッセージさえあれば、誰でもアイデアを記憶に焼きつけることができる。

この本の要旨は、優れたアイデアとは、発想力があるアイデアマンが天才的な思いつきから生み出すものではなく、一定のフレームワークに従ってもとのアイデアを練り込んでいけば、高い確率で優秀なアイデアが生まれるということである。そして、その鍵は、ほんの少しだけ、私たちの心に、そのアイデアの記憶の粘り・焼き付けを起こすことに成功することであり、そうすれば、誰でも相手に浸透しやすい、わかりやすい、優れたアイデアが出せる、ということを訴えている。

  • 【概要】人が思わず他の人に話してしまうようなアイデア。バイラルするコンセプト。そこには特徴がある。単純明快で(Simple)、意外性があり(Unexpected)、具体的で(Concrete)、信頼性があって(Credentialed)、感情に訴える(Emotional)物語(Story)だ。略すとSUCCESs(成功)だ。
  • 【この本の魅力】コンセプトデザインに使える思考フレームワークを学べる。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。私は企画者でありたいのです。

64. 仮説思考

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考で最初から自分なりにある程度まで踏み込んだストーリーを組み立て、それが正しいかどうか調べ、間違いに気がついたらただちに軌道修正し、あらためて他のストーリーを考える。この方法が最も効率的だ。

「現状分析をしてみると、こんな分析結果が得られるだろう。その中でも問題の真因はこれで、その結果としていくつかの打ち手が考えられる。中でも最も効果的なのはこの戦略だろう」という筋道を、仮説ベースでつくってしまう。

仮説を検証するために分析を行なう場合、必要となる分析もおのずと限られ、最小限の工数ですむからだ。これを忘れて、分析結果から何かを発見しようとすると、あれもこれもと闇雲に分析することになり、結局は情報洪水に溺れてしまう。

ビジネスで大事なことは、どれだけたくさん働いたかではないが、どれだけ正確に調べて分析したかでもない。どれだけよい答えを短期間に出して、それを速やかに実行に移せるかである。

  • 【概要】最初に仮説を立ててストーリーラインを描きましょう。そのあとにリサーチ(インタビュー・ディスカッション)、実験(テストマーケティング)、財務シミュレーション(財務三表とKPIによる定量分析)を通して検証しましょう。
  • 【この本の魅力】読んでいて共感の嵐。そうだよなぁ。仕事というのはそうやって進めるものだよなぁ。論文を書くときだってアタリをつけてから着手するよなぁ。フルコースが全部出る前に食べ始めるよなぁ。ポーカーだって山札を全部引く前にコールするよなぁ。国語事典を全ページ暗記してから受験勉強を始めるわけじゃないよなぁ。レベル100で最強武器コンプリートする前でもラスボスに挑むよなぁ。40億人の異性を全員見比べてから1人に交際を申し込むなんてありえないよなぁ。必要最小限の判断材料で意思決定して、目標以上の効用を得ることが経済合理的だよなぁ。なあハム太郎!!!!お前もそう思うだろ!?!?!?!?
  • 【読んだきっかけ】議論が行ったり来たりして話が進まないときに「暫定で良いのでポジションを取りませんか」と提案した。ステークホルダーパラダイムシフトを促すに当たって、どのような伝え方をすべきか検討するために読んだ。

65. コピーキャット

コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす

コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす

「我流は駄目だ、生きている時間が少ないから。先例から教訓を学ぶ」

戦略上の五つの問いとは、「どこを模倣するか」(どの業界や領域から模倣の対象を選び出すか)、「何を模倣するか」(何を模倣の対象にするか、製品か、プロセスか、ビジネスモデル全体か)、「誰を模倣するか」(モデルの背後にある本質をどう見抜くか)、「いつ模倣するか」(模倣するタイミングをどう決めるか)、「どのように模倣するか」(どのような模倣の形態やプロセスをとるか、たとえば、大まかなロードマップを作るのか、青写真の詳細まで描き出すのか)

  • 【概要】顧客のためにならない独自性よりも、マーケットに影響を与える模倣をしようぜという本。
  • 【この本の魅力】模倣はただのコピペではない。模倣こそがイノベーションのプロセスだと思い知らされる。社内外の事例をリサーチして、状況の違いを踏まえた上で咀嚼する。既存の知見を活用して、目的をより早く安く高品質に達成する。模倣元と自分では置かれた状況が違うのだから、自分なりの要素を掛けあわせざるを得ない。結果的にオリジナリティが滲み出る。
  • 【読んだきっかけ】市場を1から作ろうとすると理解されないし大変だし時間が掛かるよなぁ。差別化をやたら意識する企画はことごとく失敗するよなぁ。成功している起業家は手堅いマーケットに乗るがうまいよなぁ。みたいなことを思って読んだ。私は企画屋でありたいのです。

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意思決定・思考法

66. 「好き嫌い」と経営

「好き嫌い」と経営

「好き嫌い」と経営

経営者は「行動のリーダー」でなければならない。現実に商売を創り、戦略ストーリーを構想し、ストーリーを動かし、稼ぐ。こうした本来の経営という仕事は、いずれも「何をするのか」「何をしたいのか」という経営者の行動を問うものであり、運動エネルギーにかかっている。経営者の運動エネルギーはビジネスの成果を最も大きく左右する要因の1つだ。

好き嫌いの復権を主張したいですね。「良し悪し」「正しい・間違っている」とは別に、経営者は「うちはこういう商売が好きなんだ」という話を大いにすればいい。そこで働く1人ひとりにしても、「自分はこの会社のここが好きだ」っていう、良し悪しと別の動因があるはずです。仕事でも「自分はこういう仕事が好きなんだ、こういうのは嫌いだからやりたくない」というものがありますよね。それなのに「これからはこの仕事が稼げる」とか、客観的な良し悪しばかりを基準にしてしまうと、仕事にしても、経営にしても、戦略にしても、すべて台なしになる気がします。

工夫することが好きです。自分で工夫をすれば、安上がりでよりよいものが手に入る可能性が高くなりますよね。苦労してでも、ちょっとしたこだわりで人生を豊かに、というようなことが好きです。

人をビックリさせたり喜ばせたりするのが好きです。友達の誕生日会ならサプライズをしたいと思うし、チャンスがあれば何かしら企画したい。それと同じことをやっていたら、ビジネスになったのです。サービスだったり、商品だったり、アイディアだったり、自分の好きなことを選んできたら、「それがお金になった」というのが、僕にとってのビジネス。基本はずっと「自分の好きな仲間や友達をビックリさせてやろう、驚かせてやろう」ですね。

若い頃は「今に見てろよ!」というのはありましたね。ライムスターの曲のなかにも、「黙らしてやる いつか全部」という歌詞があったし。今の僕はそれなりの期間、上場企業の経営をやっています。そうでなくても僕くらいの年齢になると、ゆるみそうになる。「まあ、いいです。どうぞ、どうぞ」みたいな部分が出てくるのです。でも、ベンチャー精神を維持しないと会社を拡大できません。そういう意味でヒップホップは大事ですね。

自分だったら何か貢献できるかもしれない」と思うような仕事しか請けないというのがポリシーです。

課題がない人というのは、仕事をしていない人です。しかしチャレンジすれば、副産物として必ず課題を抱えることになります。チャレンジしている途中の一点を捉えて評価したら、何一つ成果は出てこないし、課題しか見えません。しかし、一皮むけたその先には、もっと大きな成果が出るかもしれない。どんなことであれ、時間的な流れのなかで物事がどう推移したかが大切だと思っています。

ビジネスというのは、何でも矛盾するものを追いかけます。わかりやすく言うと、品質を求めれば求めるほどコストが上がる。利益を求めれば求めるほど品質を犠牲にせざるをえない。こういう矛盾は典型的な事例です。これは単純化した話ですが、すべてのビジネスは、矛盾に立ち向かうことですよ。

ビジネスは、どちらも取らなければならないのです。同時に両方取れることはほとんどないから、ナビゲーションしていきます。つまり、ある時点では利益を求め、ある時点ではコストを上げてでも品質向上を求める。そうすることで、時間の流れとともに利益と品質の両方が上向きになっていきます。

  • 【概要】15人の経営者・研究者に「好き嫌い」をテーマにインタビュー。
  • 【この本の魅力】目次だけでも面白すぎる。特に、新浪剛史氏(ローソン取締役会長)の "「嫌いなやつに嫌われる」のが好き" というサブタイトルは一番エッジが効いていた。本書を読むと、意思決定はつまるところ「好き嫌い」だよなぁと思えるようになる。「好き嫌い」を深堀りすると、明文化されていないコンテキストに行き当たる。経営陣の強み・弱み。組織やマーケットの状況。目指したいこと。避けたいこと。そうした情報を無意識に処理した結果が「好き嫌い」なのだと思う。さすがに業界トップクラスの経営者となると、個人的なエピソードだけではなく、社会の公器を担う役割として物事を見ている。彼らの「好き嫌い」は「経営哲学」と置き換えても良さそうだ。意思決定において、最低限のデータやエビデンスは必要だけど、じゃあどういうデータやエビデンスを取るのかというと、仮説にもとづくわけだ。先に答えがあって、経営理論やデータ分析は後からついてくる。一番根っこにあるのは「好き嫌い」なのだろうなと思う。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。スタンスを考える参考として手に取った。自分が戦うマーケットを選び、そこで突き抜ける。そのためには内発的動機付けが必要だ。他の人の事例をたくさん知ることで「これは共感」「これは違うかも」という自分の心の動きを見極めながら読んだ。

67. 傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考

  • 【概要】理不尽なことや悲しいことだらけだけど、良い意味で鈍感にポジティブに生きて行こうぜ!
  • 【この本の魅力】図太いとどうなるか。逆境や失敗に強くなる。人間関係を大切にできる。感情の切り替えが上手くなる。本書はそうした図太さを手に入れるための本。読んでいて安心するというか、丁寧に教えてもらっている感がある。ロールモデルを思い浮かべながら読むのがコツだと思う。私は2人の人物を思い浮かべた。1人は実在の人物。芯が強くていつも笑顔だった。彼女は「ダンスのレッスンで笑顔をキープしないと怒られるんだよね!」と言っていた。生まれ持った才能じゃない。訓練の賜物なのだ。自分もそうなりたいなら、同じくらい頑張らないといけない。同じように頑張りたい。そういう勇気をもらえた。もう1人はフィクションのキャラクター。辛いときには、自分はそのキャラなんだと思い込んで、少々大げさでも明るく振る舞う。ただし変なところを真似してもただの痛い人になってしまうので、具体的にどういうポイントを真似するかと言うと、それは本書が解説している箇所に注目しましょう、ということになるわけです。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。1ヶ月のバカンスで地方滞在した。宿坊に泊まったり、禅の修行を受けたりした(正確には禅ではない)。かなりハードで発狂しそうだったので「心をどう保つべきか」判断の寄る辺として適当に1冊買って何度も読み直した。おかげさまで脳内OSはメジャーアップデートしたと思う。

68. 金持ち父さんと貧乏父さん

  • 【概要】資本家になろうという内容。金を奪っていく負債と支出を抑え、金を生み出す資産に投資する。サラリーで稼ぐのが専門家(労働集約)。投資で稼ぐのが資本家(資本集約)。専門家にお金を払い、専門家に助けてもらい、専門家に教えてもらいながら、浅く広い知識を活かして稼ぐ。
  • 【この本の魅力】胡散臭いという人もいるが、内容自体は良いことを言っていると思う。内容を2点補足する。1点目は具体例。不動産や株式の下落時に安く買って高く売るとか、賃貸収入をローンに当てることで元手を使わずに稼ぐといった例が挙げられている。2点目はスキル。会計力(収入と支出、資本と負債)、投資力(お金がお金を作る科学)、市場理解力(需要と供給の情報)、法律力(ゲームのルール)。キャッシュを生み出す仕組みを作るにはこれらのスキルが必要だと言う。
  • 【読んだきっかけ】SOFT SKILLS で言及されていたので面白そうだと思って読んだ。

69. 富を築く技術

富を築く技術 (フェニックスシリーズ)

富を築く技術 (フェニックスシリーズ)

稼ぐには明晰な頭脳が必要だ。2足す2は4であることが分からなければならないし、これまでの反省と今後の見通しをもとに計画を立案し、事業の収支を細かく検証できないといけない。 ビジネスで成功するためには、事業計画を立てることのできる頭脳と、それを実行するための理性が必要だ。

やるべきことを徹底的に実行して富を築く者もいれば、ものごとを中途半端にしかできず、貧乏にとどまる者もいる。意欲や活力に満ちていること、勤勉であること、粘り強いことは、ビジネスで成功するために不可欠な要素である。

人生はおしなべて、まず「種をまき」、次にそれを「刈り取る」のが鉄則である。農家を見ればそのやり方がよく分かる。まず、育てたジャガイモやトウモロコシから種を取り、それを畑にまいたら、しばらく別の仕事をしている。やがて時が来たら、収穫する。けっして最初に刈り取って、あとから種をまくことはない。

  • 【概要】バーナム効果の語源になったバーナムさんの著書。いわゆる成功法則(誠実さ、信頼構築、職選び、資産運用、宣伝の重要性など)を説いている。
  • 【この本の魅力】バーナムさんはサーカスの原型を作った人だ。興味深い。どういう時代背景でどういうキッカケがあったらサーカスを作ろうという発想になるのだろうか。私の友人は地下アイドルのプロデュースをしているのだが、そういうモチベーションなのかな。それとも、珍しい動物を見せるという意味では、今でいう動物園のようなコンテキストなのかな。文中にバーナムさんの人生が垣間見えるのは面白い。私は大道芸が好きだ。静岡では年に1度、世界的に有名な大道芸イベントが開催される。ぜひ行ってみてほしい。あれは良い。大道芸人は世界を旅しながら出会った人たちを笑顔にする仕事だ。素敵だと思う。サーカスと大道芸は必ずしも一致しないが、大道芸好きの私からすると、バーナムさんはいわばジェダイ・マスターのような存在だ。こんな安価でマスター・バーナムの教えを学べるなんて良い時代だな!
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。富を築きたいと思って読んだ。

事業経営

70. あと3ヶ月でどうにかお金を稼ぎたいと思ったらスモールビジネス戦略【My殿堂入り】

  • 【概要】タネ銭を稼ぎながら、街中でお店やサービスを見かけたら全部メモして、一番やりたいと思ったやつをやってみろ。既に成功しているビジネスモデルなら、模倣でキャッシュを稼ぎやすい。まずは稼ぐスキルを身につけろ。タネ銭の一部でテストして、どういうチラシなら顧客を呼べるのか、どういうセールスなら決済に繋がるのか、どういう商品設計なら利益が出るのか、徹底的に調査しろ。上手くいったやり方があれば、タネ銭を徐々に多めに投下して、着実に売上を伸ばせ。いいから3ヶ月でこれをやれ。そういう本。
  • 【この本の魅力】個人的にはぶっ刺さった。著者が意識しているかは分からないが、本書は『LeanStartup』『RunningLean』『コピーキャット』の実践編と解釈できる。地に足のついたビジネス立ち上げの手引きだ。いま成功している起業家の経歴を見てほしい。大きなビジネスを立ち上げた創業者も、最初の一歩はスモールビジネスから始めて、徐々に手持ちの資本とゲームの舞台を大きくしていったように思える。素直にこの本をマネするのが第一歩なのだろう。中途半端なスタートアッププログラムや起案コンテストに時間を使うくらいなら、この本の通りに3ヶ月を過ごした方が間違いなく伸びる。大手企業はそういう休職制度を設けてもいいんじゃないかとさえ思う。これはバイブルにしたい。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。あと3ヶ月でどうにかお金を稼ぎたいと思ったので読んだ。

71. サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい

優良企業の社員が受ける「高度な教育」、それはOJT(On-the-JobTraining)です。「指導社員について仕事のイロハを教えてもらった」「先輩から引き継いだ仕事を覚えた」「業務改善の中、目の前の仕事をしっかりこなしてきた」、そういう経験を通じて、かなり質の高いOJT教育を受けてきているといえるのです。

大企業にいるあなたは、経営効率や生産性を高めるために営業管理、経理・財務管理、倉庫・物流管理、調達管理など、さまざまな業務管理システムが導入されていて「当たり前」と思うでしょう。 でも、中小企業の多くは、そんな新しいマネジメントモデルがほとんど導入されていません。

経営者育成といっても、団体によっては、ワードやエクセル、パワーポイントの〝使い方〟を勉強したり、アジェンダの作り方や議事運営の仕方、人前でのしゃべり方を勉強したりしています。一般企業の新入社員研修さながらの内容です。しかし、これが中小企業の社長に求められる平均的なレベルだったりするのです。 そこで私が言いたいのは、「それでも中小企業は回っている」ということです。大企業で鍛えられた人にとっては、びっくりするほど前近代的で、まともな管理もされていない。にもかかわらず仕事が回り、経営は黒字で安定している中小企業がたくさんあるのです。

なによりも中小企業を買うことの大きなメリットは、あなたが専門性を生かすことができ、勘所もわかる業界で、今、経営が成り立っている会社を設備も、顧客も、従業員も、仕入れ先も、取引銀行も、そのまま引き継ぐことができる点です。 どんな企業であれ、経営上の一番の課題は「事業が継続できること」です。きちんと利益が出ているのであれば、とりあえずは現状の業績をそのまま保てばOK。そう考えれば、マネージャー経験のある人にとって決して難しい仕事ではありません。

事業そのものは良いが、経営のやり方を間違えているために利益が出ていないような会社を比較的安価で買収する。そして、大企業では当たり前と思われることを実行し、経営のテコ入れをして黒字化させ、次のオーナーを見つけ、売却する。 そのとき会社の価値は、5倍にも10倍にも跳ね上がっている可能性があります。出資した金額は、何倍にもなって返ってくるのです。

  • 【概要】後継者不足の中小企業のオーナーになりましょうという本。
  • 【この本の魅力】そうした中小企業は製品や販路がすでに確立されているからこそ、これまで回ってきた。しかし経理や銀行員以外は(経営者でさえ)自社の財務状況を把握せず、昔ながらの非効率な組織運営を続けていることも多い。大手企業で長年働いて部下を持つサラリーマンなら、社員1人1人の声に耳を傾けて(ここが大事!)、経営状況を読み解けば、適切な課題設定と打ち手の考案・実行推進はそう難しいことではないだろう。中小企業が活力を取り戻せるチャンスだ。オーナーになって世の中にインパクトを与えることはエキサイティングに思える。また、事業家・資本家を志向するのであれば、ゼロからモデルを作るよりも、既に回っているモデルを改善する方が確度高く成功できるだろう。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。①キャリアの1つの選択肢として純粋に面白そうだと思った。チームやプロダクトの立て直しは散々やってきたので知見・経験はあると自負している。②1ヶ月のバカンスで地方を放浪して中小企業経営に興味を持った。③中小企業支援SaaSの立ち上げに関わる機会が何回かあった。ということで読んだ。

72. 地方創生大全

地方創生大全

地方創生大全

本来は「ゆるキャラ」なんかに予算をかけて全国区で戦う前に、地元の経済活動と向き合うべきです。個別の商品力を高め、付加価値を上げていこうとか、地域内の遊休不動産などを活用して新規開業者を増加させるなどの地味な取り組みのほうが、地域内で雇用も生まれ、他の自治体との不毛な競争にも巻き込まれず、適切な設備投資などが促されます。

他の成功事例を見る前に「自分たちの地域の課題は何か」を明確に認識し、さらに自分たちのチームは「週にどの程度労力を割けるのか」「いくらずつこの事業に資金を出せるのか」というリアルな話を詰めなくてはなりません。自分たちにできることをもとにして、取り組む「ネタを選ぶ」ようにしなくてはならないわけです。

地域の新規事業とは、巨額を要する工場を建設するわけではなく、まずは数十万円程度で試しにやってみることができる類のものが多いのです。こうした小規模事業を始める前に、皆で議論するのに数百万円もの予算をかけ、皆の労力を割くこと自体が滑稽です。

「行政」が新たな地域政策に取り組むときは、必ずと言っていいほど「目玉事業」をつくりたがります。なぜなら、全国の見本となり、その政策がいかに地方に必要であるかを具体的に示す材料がなければ、「そもそもそんな政策は必要なのか」という指摘を受けてしまい、予算がつかないからです。 政策の有効性を示すためにも、そうしためぼしい政策の文脈に乗っている自治体の取り組みを選定し、重点的に税金で支援を行い、その政策がさも成功しているように見せるという方法をとる場合があります。このときに生まれるのが「官製成功事例」なのです。

地域活性化においては、責任をとらない100人の意見を集めるより、行動する1人の覚悟のほうが尊いのです。 小さなチームが自ら取り組みを始めるときには、いちいち合意形成などというものは気にせず、「衰退を引き起こしている問題の解決に必要なトライ・アンド・エラーを、どんどんやってみよう」という状況に地域を持って行くことが大切です。

地域活性化に取り組む組織は「アイデアがないから失敗する」と思い込み、現地にも「新規性」のあるアイデアばかりを求めます。奇抜なアイデア頼みになり、むしろ実行プロセスには配慮しないため、結果として「組織」が疲弊し、頓挫してしまうプロジェクトが山のようにあります。 実際に地域において成果を出す上では、アイデアの新規性よりも、プロセスの現実味のほうがよほど重要です。

  • 【概要】地方自治体が補助金や制度を頼みにして事業をはじめると、手段が目的化した状態でスタートするので、最終的には赤字を垂れ流すだけ。民間が主導になって地道に経営課題を解消していくしかないよ!
  • 【この本の魅力】地方の現実が書いてある。失敗事例は分かりやすい。B級グルメゆるキャラ。成功事例は面白い。ど田舎だけど、バレーボール練習に特化した体育館(観客席がない・フォーム確認用カメラ付きetc...)を作って、全国のバレーボール団体が合宿のために押し寄せるとか。そして本書の魅力は事例もさることながら注目すべきは背景解説。年次予算制度に振り回される地域行政と、その地域行政に金銭面で依存する地域企業の構造。大企業と同じだなと思った。全員が良かれと思ってやっている目標設定や予算配分や事業計画が、構造の歪みによって逆効果をもたらすことになる。専門家が必死に考えて、今できるベストを尽くした結果が今の構造なのだから、それ自体に良いも悪いもない。ただしその構造でどういう力学が生じるのかは意識しないといけない。そして地道な取り組みと課題解決の繰り返しでしか、長期的な成功を掴むことはできない。地方の行政や中小企業はもちろんのこと、大企業や週末起業でビジネスを推進する人が読むと、共感と学びの嵐だと思う。
  • 【読んだきっかけ】1ヶ月のバカンスで地方放浪して色々と話を聞いた。学生時代にも地域活性活動に携わったことがあるが、当時は分かったふりをして結局何も分かっていなかった。今の自分は当時に比べて解像度高くビジネスを見ることができるようになったと思う。そんな今の自分が地域活性化というトピックに触れたら、何に気付けるだろうかと思って読んだ。

仕事術・テクニック

73. SPRINT 最速仕事術

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法

  • 【概要】GoogleVenturesと出資先スタートアップが1週間でアイデア(仮説)を検証するときに使うプロセス。
  • 【この本の魅力】1週間の流れを追体験する構成になっている。月曜に目標を決めて、火曜にアイデアを出して、水曜にテスト計画を立て、木曜にプロトタイプを作って、金曜にテスト・分析する。本書が魅力的なのは、ただ単にスコープを小さく抑えるのではないということ。大きなゴールから逆算して、リソースをフル活用して、大胆に素早く動くんだぞ!というのが伝わってくる。徹底的に時間を圧縮するために、意思決定者の時間をどう抑えるか、休憩時間をどう使うと効果的に休憩できるのか、といった点まで細かく述べている。フルコミットで新しいプロジェクトを立ち上げるなら、自分たちが手を抜かないように監視役・進行役のスタッフを雇って、この本の通りに進めれば間違いないと思う。
  • 【読んだきっかけ】短期間で圧倒的な成果を上げたくなったので読みました。

74. たいていのことは20時間で習得できる 忙しい人のための超速スキル獲得術【My殿堂入り】

  • 【概要】著者の6つのエピソードを通して「スキルを効率的に身につけるためのスキル」を身につけよう!
  • 【この本の魅力】いつまでたっても「プログラミング勉強中です」みたいな人におすすめしたい。一時的にモチベーションが上がったときにだけ、中途半端に本を読み散らかして、中途半端に講座を受けて、中途半端にブログに書いて、だけど「これをやりました!」と胸を張って言える「何か」がない。よくある話だと思う。だけど悪いことじゃない。これが失敗パターンなのだから、この逆をやれば成功するということだ。例えば「これをやりました!」と胸を張って言える「何か」を最初に設定して、そこから逆算して学習するとか。本書はそうした成功の手順を示している。
  • 【読んだきっかけ】短期間でスキルを身につけることには自信がある。自分の武器の1つだと思う。武器を磨き込みたいと思って読んだ。

75. 東大首席弁護士が実践!誰でもできる<完全独学>勉強術

  • 【概要】きちんとインプットするための方法論。教科書を7回読もうぜ!という勉強法。
  • 【この本の魅力】この通りにやれば座学はばっちりだと思う。成長曲線に合わせてステップアップしようという考え方。まずは「こういう全体感・流れなのね」と見出しを3回通読→「ふーんそういうものなのね」と内容を知るために2回通読→「どういうことや」と考えながら2回通読。7回も読むと頭に残る。その後で問題集をやると、理解不足の箇所があぶり出される。そこを重点的に読み込む。複数科目がある受験の場合は2つコツがある。1つ目は、得意な教科をまず1つ極めてから、次の教科に着手すること。リズムを作るため。2つ目は、苦手科目はパターンだけ覚えて最低限の得点を確保して、得意な科目で点数を伸ばすこと。読んでいて納得感がある。
  • 【読んだきっかけ】資格試験の勉強前に読んだ。おかげさまで一発合格。やったね。

76. コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ

コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ

コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ

  • 【概要】仕事で成果に繋げるための読書法。簡単に言うと「インターネットで調べ物をするときと同じ要領で本を読もう」という内容。
  • 【この本の魅力】仕事で成果を出すためのシナリオ(仮説)を最初に立てて、必要な情報だけを集める。目的さえ達成できるなら別に書籍ではなくてもいい。書籍を読むにしても必要なところだけ。インターネットのコンテンツなら、わざわざサイトの隅から隅まで読むわけではない。そんなことをしても非効率だからだ。同じように読書すればパフォーマンスが爆上がりしますよ、ということに気付ける。
  • 【読んだきっかけ】本を置くスペースがない→自炊&Kindle活用→電子化すると便利だと気付く(=読書が目的化しない・情報収集の1つの手段として最適化される)→自分にとっての読書のあり方を考え直そう→考え方が近そうだったので本書を読んだ。

77. 10倍速く書ける 超スピード文章術

10倍速く書ける 超スピード文章術

10倍速く書ける 超スピード文章術

  • 【概要】目的と読者を決める(誰に何を伝えたいか)→素材を集める(エピソード・数字・根拠・意見)→構成を決める(どう話したら伝わるか)→一気に書き上げる(20点版)→修正する(論理破綻がないか・嫌味がないか・リズムは良いか・削る形で字数調整)。この5つのステップを効率的に進めよう。
  • 【この本の魅力】本書の良さは4点あると思う。1つ目はインパクト。現代は文章を書く機会が多い。素早く書けると生産性が上がる。2つ目はマインドシフト。情報を伝達できれば良い。詩的な表現である必要はない。この事実に気付ける。3つ目は方法論。具体的にどの手順で何をすべきかが分かる。4つ目は実践機会。毎日のように文章を書く時代。読んですぐに実践できる。これら4つのメリット。効果は複利で効いてくる。今日読めば今日から恩恵を享受することができる。
  • 【読んだきっかけ】今年は@ITで記事連載を受け持った。文章を書くコツを知ろうと思って読んだ。

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78. リサーチの技法

リサーチの技法

リサーチの技法

  • 【概要】リサーチの流れは、テーマ/課題設計→誰に何を伝えたいか→アウトライン→補強する形で調べる(素材集め)→素材をならべかえる(議論)→ドラフトを書く→書き直す。ドラフトの構成は「背景・課題・回答」>「主張・エビデンス(データ/エピソード)・論拠/ロジック」>「引用・参考リスト」>「結論サマリー・残された課題・お礼」という形式。
  • 【この本の魅力】『アカデミックスキルズ』や『理科系の作文技術』の上級編・欧米版のような位置付け。テクニックについてはこれらの書籍と似た内容が続く。文は短くまとめる、既知の情報を文頭に置く、名詞は端的に・具体的に、修飾語ではなく動詞で行動させる、といった具合だ。また、コミュニティごとの関心や書き方を知る(学会に参加する・論文を読む)ことの重要性を述べている点は実践的だ。
  • 【読んだきっかけ】福利厚生で図書券をもらったので購入。社内コンサルと化したので、リサーチスキルを伸ばしたいと思ったので読んだ。

79. 30日できれいな字が書ける ペン字練習帳

30日できれいな字が書けるペン字練習帳 (TJMOOK)

30日できれいな字が書けるペン字練習帳 (TJMOOK)

  • 【概要】30日間ひたすらペン字を練習しまくる本。
  • 【この本の魅力】実践型。お手本を見て、書いて、差分を確認して、直すところを意識して、また書く。その繰り返し。安価だし、30日で終わるらしいし、とりあえずこれでいいかなという1冊。ちなみに私はこの薄い1冊を終えるのに1年を費やした。というのも普段ボールペンで字を書く機会が少なすぎて、丁寧に書こうとするとどうしても時間が掛かってしまうのだ。頑張った甲斐はあった。コツコツと続けるうちにパターンを意識できるようになった。「あ」と「お」とか。習字で賞を取ったことのある同僚からは「パターンが見えてきたら一気に楽しくなるよね」と太鼓判をもらえた。
  • 【読んだきっかけ】①ミーティング議事録代わりにホワイトボードの写真で済ませることが多いのだが、その写真を見返す度に自分の字が汚すぎると感じた。②資料作りにおいては iPad + ApplePencil + Noteshelf2 が最高だと気付き、今後は Keynote や GoogleSlides ではなく手書きで資料を作っていこうと思った。③旧友に手紙を出す機会があった。

以下の記事でも言及した。

yuzutas0.hatenablog.com

80. 外資系金融機関のExcel作成術 - 表の見せ方&財務モデルの組み方【My殿堂入り】

  • 【概要】前半はExcelのショートカットとビジュアライズ。後半は財務三表とKPIを整理して事業計画を立てるワークブック。
  • 【この本の魅力】「ExcelでXXXしよう!」系書籍を見ると、たまに思わぬ良本が見つかる。本書はその1つだ。計数管理業務は暗黙知だらけでコモディティ化されているとは言い難い。経営企画部門やコンサルの出身者なら先輩に叩き込まれてきただろう。しかし本当はビジネスに関わる人間なら、誰もが出来てしかるべき仕事だとも思う。いざやろうとすると綺麗には進まない。見よう見まねでシートを作り、魔改造しながら使い続けることになる。「これでいいんだっけ」「もっと良い方法はないんだっけ」と迷いながら作業することになる。寄る辺がないのは不安だ。そこで本書後半のワークブックが道を示してくれる。
  • 【読んだきっかけ】Kindleセール。財務三表とKPIを整理して事業計画を立てられるようになりたいと思ったので読んだ。

なお、本書は意義深い書籍なのだけど、だからこそ1点だけケチをつけたい。 第3章に「毎月の財務計画を立てる」という練習ページがある。 月単位でキャッシュフローを整理していく課題だ。

このデータを見ると1月末時点の数字はギリギリ黒字になっている。 そのため問題視されていない。 だがよく見ると、収入と支出のタイミングによっては、1月中旬にキャッシュが尽きうる財務状況になっている。 というか月初に収入が振り込まれるケースはそこまで多くないように思う。 経理のオペレーションとしては先月末に締めて、月中〜月末に掛けて振り込むのではないだろうか。

練習問題だから気にするなと言えばその通りだ。 経営企画・金融機関・コンサルは慣習的に月次で見るクセがあるだろう。 2週間程度なら金額によっては短期ローンで乗り切ることもできるはずだ。 しかし実際に自分で事業経営をするときは「1月末なら黒字予定だけど1月中旬にキャッシュが尽きました」はちょっとどうだろう。 そのくらいの解像度で物事を判断できる自分でありたい、とは思った。 私は企画屋でありたいのです。

まとめ

およそ週に1冊+αの頻度です。 読者家を名乗るには程遠いですが、無理のないペースで色々と読みました。

こうして振り返ると無難なビジネス書が多いようにも思います。 その割にはアクションに繋がっていない気がします。 1冊読んだら1つの行動に繋げてナンボなので、自分のアウトプット不足を痛感します。

来年は尖ったコンテンツにもっと触れていきたいです。 人類の歴史、生き物や地球の不思議、クリエイターの体験談。 自分の世界が広がるような本と出会いたいなと思います。

おわりに

  • このエントリーを書くの、めちゃくちゃ大変でした。二度とやらないことをここに誓います。
  • KindleのハイライトがPCに同期されない書籍があるのだけどどうしたらいいんですかねこれ。あと全角・半角横断で検索できないのも辛いですね。

  1. 記事公開(予定(遅延した))が12/24なので、2017年12月24日〜2018年12月23日の間に読んだ書籍を対象とします。

新規事業の担当者に「差別化の罠」を伝えたい

この記事はProduct Manager Advent Calendar 2018 - 25日目の記事です。 PMではなかったはずなのにズルズルとPM代行業をやることになって、新規事業の立ち上げで四苦八苦しながら綴ったポエムになります。

お願い

何歩も前を進んでいる先輩方からすると、この記事の言い分はアンチパターンなのかもしれません。 読んでいて「こいつはまだまだ青いな」と思ったら、ぜひツッコミをください!

背景

2018年には社内外でいくつかの新規事業に関わりました。 そこで多くのエンジニアが「xxxと同じものを作るだけではないか」と不満を持っているのを見ました。 中にはプロダクトマネージャー自身が「差別化の罠」に陥っているところもありました。

差別化の罠

「差別化の罠」と私が呼ぶのは、その名の通り「差別化にこだわったせいでかえって企画が失敗する」というアンチパターンのことです。 「このままじゃ既存のサービスと同じだ」と言って、本当にニーズがあるのかさえ分からない機能を押し込む。 ユーザーに響く保証もないキャッチフレーズ(そもそもどこで使うの?)作りに時間を浪費する。 「特別な何か」を追い求め、いつまで経っても要件がまとまらず、フォーカスとモメンタムが損なわれ、チームが迷走する。 こういう場面は多々ありました。

業務支援系のSaaSだと初期バージョンの機能面ではあまり差が生じないように思います。 ターゲットユーザーや支援対象業務のセグメントを細かく切ればまた違うかもしれませんが。 大抵の場合、機能面だけに注目するならば、最初は既存サービスのクローンを作るような形になるはずです。

稼げるサービスというのは、ある程度似通ってしまうはずです。 市場が大きいというのはそういうことだと思います。 キャッシュポイントが強いというのはそういうことだと思います。 わざわざ差別化を意識するくらいですから、それだけ強固で堅実なビジネスモデルが既にあるはずです。 伸びているドメインなら、最初は先人の知恵を借りて、既存のモデルに乗ってしまえば良いはずです。

Googleでさえ世界的には後発の検索エンジンで、被引用数を軸にしたシンプルなロジックから始まったそうです。 Yahooはリンク集だし、Facebook前略プロフだし、Amazonはマニアックな書籍の通販サイトだったわけですよ。 どれも世界初のサービスではありません。 ヒットするサービスに「特別な何か」なんてないんだということは声を大にして言いたいです。

コピーキャット

もっと身近に92・93年生まれの国内起業家を例にあげましょう。 Progateはプログラミング学習、Kurashiruは料理動画、mikanは英単語Tinder。 これらを聞いて、ドメインやアイデアが斬新ですごい、という感想は抱かないはずです。 むしろ手堅いマーケットとユーザー体験を抑えていますよね。

同じサービスを自分が0から担当するとしたらどうでしょうか。 今から3ヶ月以内に結果を出せなかったらクローズだと言われたらいかがでしょう。 3ヶ月後に50人のユーザー規模を突破できない人もいれば、3ヶ月後に5,000人のユーザー規模を突破させる人もいるはずです。 その差はアイデアじゃないですよね。 彼らがすごいのはそこですよね。

コピーキャット』という書籍を読むと、アイデアや機能だけが勝負を決めるわけではないと思い知らされます。 ビジネスを伸ばすための勝ち筋をどう抑えるか。 整合的でムダ・ムラ・ムリのないオペレーションをいかに構築するか。 地道な営業活動を粘り強く続けられるか。 「こっちのほうがいいかも」という誘惑を断ち切って1つの事業にフォーカスできるか。 極端な言い方をすると、誰がどうやるかの違いでしかないのだと思っています。

コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす

コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす

エグゼキューション

実行の過程で必然的に見えてくるものがあります。 業務支援SaaSであれば、ランディングページ訪問時の検索キーワードが、ユーザーからプロダクトへの期待です。 営業電話で「それなら使うよ」と言ってもらえるポイント(いわば殺し文句)が、ユーザーからプロダクトへの期待です。 その期待を満たすことがプロダクトの価値提供であり、その延長上に差別化があるのではないでしょうか。

もちろん仮説ありきです。 まずはビジネスとして大きい絵を描く。 絵がないとリソースは動かせないからです。 資金やメンバーはもちろん、それ以上に、自分自身をフルコミットさせられないでしょう。

ただし、絵を描くとしても、その絵は実行可能でなければいけません。 大きいけど複雑ではない絵、シンプルに留めた絵。 大きいけどユニークではない絵、パターンを抑えた絵。 肝心なのはエグゼキューションだからです。

プロフェッショナル

その肝心なエグゼキューション。 まず10人のユーザーに使ってもらう。次に100人に。1,000人に。10,000人に。 そうやって非連続に利用者を伸ばしていくわけです。 そのために愚直に施策を打ち続けるわけです。 ダメな施策を打っても無駄なので、マーケットの反応を見て、勝ち筋を探るわけです。

やることは単純ですが、しかしそれが難しい。 マーケがクソだと顧客が来ない。 システムがクソだと使い物にならない。 デザインがクソだと離脱されてしまう。 サポートがクソだと悪評が広まってしまう。 経営がクソだと組織が内側から瓦解してしまう。

だからこそプロフェッショナルがいることに意義があるのです。 そしてプロダクトを伸ばすための企画を考えるのが楽しいんじゃないか!と思うわけです。

で、どうしたらいいの?

関わるメンバーは「せっかくだからこういうのもやろうぜ」と小さな介在価値を入れ込めば良いと思います。 エンジニアなら技術的なチャレンジとしてテストツールを使ったり、デザイナーなら画面設計でモダンな思想を取り入れたり1。 プロフェッショナルが微に入り細を穿つことで、プロダクトの細部に神が宿り、その1%の進化が積み重なることで、競合優位性が構築されるのではないでしょうか。 要するに自分なりに楽しめば良いのだと思います。

そして「差別化の罠」に陥りかけているチームに対して伝えたいことは

  • 思いつきで要件を膨らませるだけのお偉い様方は少し黙ってください。あなたたちにしか出来ないサポートは他にもっと山ほどあるのですから、そっちを全力でお願いしたいです。
  • メンバーはきちんと声を上げていきましょう。あなたたちが動かなければ、プロジェクトが前に進むことはありません。何が決まれば作業に着手できるのかをリストアップして、さっさと全て決めてしまいましょう。

という感じです。

で、お前は何をしたの?

もう少しオブラートに包んだ言い方ですが各現場で実際にこのような話をしました。 私自身の正式なロールは Product Manager ではなかったのですが、いつまでたっても右往左往するだけだったので「いいからやるぞ!」ということで、気持ちとしてはポジションを半分ほど乗っ取らせていただきました。

その後、いくつかの事業は順調に動き始めたので、しかるべきPMにロールを移譲しています。 一方で、いくつかの事業は執行力の低さを理由にして2、オーナー・資金提供者3から撤退を言い渡されています。

両者に差があるとしたら、どのような形であれ具体的なアウトプットを素早く出したかどうかだと思っています。 開発途中の画面のキャプチャだけでもいいからステークホルダーに見せる。

アウトプットが出てしまった以上は、チームも資金提供者も、もうお互いに引っ込みがつかないので、対策前進するしかないわけです。 エグゼキューション力というのはそういうアウトプットを積み重ねて身に付くものだと思います。 アウトプットを積み重ね、ひたすら対策前進を繰り返し、仮説サイクルを回しまくって、そうやって勝ち筋に辿り着くのかなと思います。

もっと端的に言うと「口を動かす人よりも手を動かす人の数が多いチーム」や「メンバー全員の経験値が豊富でアウトプットの質が高いチーム」は確実に生き残っているのかなと思います。

おまけ

ということをSlackに殴り書きしたらコメントが寄せられました。

あわせてよみたい。

上司は思いつきでものを言う

by @takesako

あわせてよみたい。

Friction - Mary Poppendieck - Agile SG 2016

by @poohsunny

答えをもっているのはユーザーなので、簡単に実験できてそれが本当に意味があるのか・無いのかが分かるようにしたい。データ基盤、FeatureToggle、カナリヤリリース、ダークローンチ、etc...。

by @i2key

おわりに

プロダクトをきちんとマネジメントできるようになってからプロダクトマネージャーを名乗ろう!!!!! まともにファーストリリースさえできていないのにプロダクトもクソもあるか!!!!! キラキラしたPM像を描いてそれっぽいことを言ってるだけじゃプロダクトは作れないと思うんですよ!!!!!

半年以上掛けて方針を検討するくらいだったらなぁ、さっさと1週間でリリースしちまえよ!!!!! 会議を重ねたり、曖昧なヒアリングを続けたところで、いつまでたっても同じ話の繰り返しじゃねぇか!!!!! だったらむしろ、ペラ1のチラシを持って見込み客に声を掛けて、まずは1件の受注を目指そうや!!!!! 着手するのが今日だろうが半年後だろうが、どうせ考えていることなんて二転三転するだろうが!!!!!

もうね、一度全員ラーメン屋を経営して黒字にしてからPMを名乗るのがいいんじゃないですかね!!!!! めっちゃ大変だと思いますよ!!!!! 飲食店は全部の要素が詰まっていますからね!!!!! だからこそかなりの勉強になるんじゃないですかね!!!!!


  1. ただし十分な実力がない人材が思いつきで試すとプロジェクト炎上の原因になるのでその点は気を付けたいです。リテラシーが低い人向けのサービスで斬新なUIにしても離脱されるだけだったり。やるならユーザーインタビューやリサーチを踏まえて根拠のあるデザインにする、もしくはABテストで検証する。そういう徹底的な姿勢が前提にあるかと思います。もし私自身がそのレベルに至っていない見習いなら、金を払ってでも外部メンターを捕まえて、指導を受けながら仕事を進めるだろうと思います。

  2. 表立ってそうは言っていないけど原因を深掘ると執行力としか言いようがない感じでした。

  3. 持って回った言い方をしましたが、大企業の場合はプロジェクトをレビューする上位レイヤー(要するに社長や役員)のことです。

平成最後のECサイトを作りました #平成最後

この記事は平成最後の Advent Calendar 2018 - 23日目の記事です。

注意点

  • 閲覧する人によっては不愉快に感じる内容、不健全な表現を多分に含んでいます。気分が悪くなったらすぐにブラウザバックをお願いします。
  • 「クソアプリ Advent Calendar」がどれも結構しっかり作り込んでいて、なんというか「本当のクソサービスをお見せしますよ」「本当のクソエントリーをお見せしますよ」という気持ちになったので、この記事を捧げます。

【概要】平成最後のECサイトを作りました!

エモい気持ちで平成を振り返りながら、当時の懐かしいものを物色したり購入するサイトです。 サイト名が「平成最後のECサイト」です。

f:id:yuzutas0:20181225150952p:plain

平成最後のECサイト

https://heisei-final.yuzutas0.com/

【経緯】隣室の喘ぎ声が止むまでにWebサイトを作れるか

世はクリスマス連休。

とある地方都市。

お腹が空いたら外に出て美味しいものを食べる。

お腹がいっぱいになったら部屋に戻ってディズニー映画を観る。

ラインナップは「アナ雪」「ベイマックス」「ラプンツェル」などなど。

なんて贅沢な休日だ。

しかし、問題が起きた。

不規則で、くぐもった「キュッ、キュッ」という音。

最初は冷蔵庫か何かの音だと思った。

やがてはっきりとしてきた。

これ喘ぎ声やんけ!

ここ!めっちゃ壁が薄いのか!

隣の部屋のカップルは!

まさにいま!

ありのままの姿で!

Let it go してる!

「おいこの空気どうするんだよ……」

常人ならそう言いそうになる!

だがそれじゃダメだ!

人生を豊かにするコツ!

制約を楽しむこと!

そして閃く・・・!

悪魔的発想・・・!

「いまからWEBサイトを作り始めて、隣の部屋の喘ぎ声が止むまでに、リリースしてみよう」

自分の才能が怖くなった。

これまでも、昼ごはんと夕ごはんの間にWEBサービスを1から作ってリリースしたりニコ生放送中にリアルタイムで成人向けサイトを作ったりと、数多くのWEB開発RTAをこなしてきた。

だが今になって思えば、これらは大した話じゃない。

いずれも時間を見積もることができたのだから。

放送時間は決まっていた。

食事に至ってはタイミングを調整できる。

この程度の制約ではダメだ。

むしろ「いつ喘ぎ声が止むのか分からない」という状況!

ここでやってのけてこそ、真のラピッドプロトタイピング

かの偉大なる経営者、松下幸之助はこう言っている。

素直な心というものは、すべてに対して学ぶ心で接し、そこから何らかの教えを得ようとする謙虚さをもった心である

たとえどんな状況であれ、自らが成長する糧とすること。

これが大事なのだと思う。

【発想】Heisei Final プロジェクト

とはいえ超短時間でのリリース。

技術的なチャレンジなんかできるわけがない。

かといってコンテンツなしというのも面白くない。

そういうときはエモさだ。

ありきたりの内容を!

エモいコンテキストでラッピングする!

あとは雰囲気でゴリ押す!

今の自分にはディズニーマジックがついている!

では具体的にどんなエモさを注入するのか。

ふとHeisei-Finalプロジェクトという案件を思い出した。

某社で実際に担当している開発案件だ。

業界の著名人やエース級のエンジニアがやたら集まっている。

Slack上のノリで決まってしまった適当なプロジェクト名。

JIRAのチケットを見ると「平成最後の要件定義」とか「平成最後の受け入れテスト」とか、そういうエモい感じになっている。

「平成最後の」という枕詞をつけることで、いとをかしなコンテンツになるわけだ。

これだ!平成最後のサイトにするんだ!

だが焦るな、落ち着け。

平成最後と言っても色々ある。

平成最後の音楽サイトとか、平成最後の宿泊サイトとか。

そういえば、別件でドロップシッピングのサイトを使っていたなぁ。

そうだ!ECサイトだ!

ポケモンのような平成を代表するコンテンツ。

そうした商品を揃えてECサイトにしよう。

慌ててドロップシッピングのサイトで「ポケモン」と入力して検索してみた。

1つも見つからなかった。

版権モノはそう簡単に流通できないのか。

時間はない。どうする。

ふと、流れているディズニー映画を見やる。

プライムビデオ。

「もう全部Amazonリンクで良くね?」

作るものは決まった。

ここまで約5分。

意思決定のスピードとしては悪くない。

窓を叩く風の音が、新元号の近付く足音が、そして隣の部屋では喘ぎ声が、少しずつ大きくなっていた。

「やれやれ」

私はVimを開いた。

【結果】そんな簡単にできるわけないよね

喘ぎ声はいつの間にか止まっていましたとさ。

めでたしめでたし。

WEBサイトのリリースには1時間以上も費やしてしまいました。

ただのHTMLサイトなので、技術的には工夫もクソもありません。

時間が掛かったのは以下。

  • 平成を代表するコンテンツのリストアップ・選別。
  • UIの違和感を抑えるための微調整。
  • 権利関係。画像利用についての確認。
  • GithubPagesと独自ドメインの紐付け。
    • DNSの設定方法が間違っていて1日以上反映されなかった。IP直接指定に修正したら一瞬で解消した。
    • リリース自体はgithub.ioドメインで完了していたので、1時間で出来たということにしておいてください。

本当はTwitterでリアルタイム実況しようと思ったけど、寝落ちしたら恥ずかしかったので「30分くらいでリリースできた後に呟けばいいかな」とか思っていたら(特にDNSで)グダグダして完全にツイートのタイミングを逃してしまいました。そういうとこやぞ。

【振り返り】人生を全肯定していこう

  • 「アイデアがあるなら手段を問わずに1時間でリリースしよう!」という実績を解禁。1時間で1サイトをリリースできるなら、可能性はいくらでも広がる。もはや時間の有無は言い訳にならない。時間に余裕があるかどうかは、私が人生を楽しむ際の障害ではなくなったということだ。
  • 2018年で初めて「この状況でこれやったら面白くね!」という実績を解禁。「おいこの空気どうするんだよ……」という時に、愚痴を言うのは三流、スルーは二流、爽やかフェイスで笑うのは一流、斜め上の発想で面白いことをするのが超一流。上位のほうが一緒にいる人たちを笑顔にできると思っている。
  • 新たな目標ができた。次に「隣の部屋から喘ぎ声が聞こえてくる」状況になったらリベンジする。アホくさいと思うだろうけど、そういう「一見するとどうでもいい目標」に本気で打ち込むことは、人生を豊かにするためのコツだと思っている。

最後に

宿泊先で隣の部屋から喘ぎ声が聞こえたときに、あなただったらどうしますか。 「この声が止むまでにWEBサイトをリリースしよう」とポジティブに思えますか。

全力で今を楽しもうとする前向きな姿勢。 誰もが子供の頃に持っていた、ひたむきな思い。 ディズニー映画の主人公のように、どんな状況でも諦めずに夢を信じる心の光。

特別な才能が必要なのではありません。 クラスのいたずらっ子と一緒に遊んでいたときのことを思い出してください。 クラスで一番話が面白かった友達のことを思い出してください。 きっと、いくらでもカオスなエピソードが思い浮かぶのではないでしょうか。 あの頃と同じように、今を全力で楽しめば良いのだと思います。

平成<あの頃>に置き忘れてきたものを、もう一度取り戻しに行きませんか。

平成最後のECサイト

https://heisei-final.yuzutas0.com/

BigQueryのコスト可視化ダッシュボードを10分で作る

この記事はGoogle Cloud Platform その1 Advent Calendar 2018 - 18日目の記事です。

以前こういうブコメをしたのですが、言いっ放しだとダサいので、具体的なやり方を書きます。

もくじ

はじめに

この記事のゴール

BigQueryにおいて「どのユーザーが、どのくらいクエリを叩いているか、どのくらいコストを使っているのか」を可視化します。

  • (情シス部門に権限を縛られていなければ)10分で出来ます。
  • (BQのストレージやクエリ料が多少掛かりますが)ほぼ無料です。

解決したい課題

GCPのコンソール画面ではトータルのコストしか閲覧できません。 ドリルダウン分析ができないので、具体的なアクションに繋がりません。

課題の背景

コストは多すぎてもダメ、少なすぎてもダメだと思っています。

コストが多すぎる場合。 ワイルドクエリを投げているユーザーに「こういうSQLを書くと財布に優しいですよ」と案内します。 同じような集計処理が繰り返されている場合、集計済みの中間テーブルを設けるなどの節約施策を打ちます。

コストが少なすぎる場合。 データが活用されていないということになります。 多くの部署に使われることがデータ基盤の意義だと思います。 そのため「データの民主化」を促進する施策を打つ必要があります。

詳しくはBQ Sushiの登壇資料デブサミの登壇資料を参照ください。

実行方針

  • BigQueryのクエリ実行記録を使う
  • Stackdriver Loggingで上記のデータを収集する
  • 収集したデータをBigQueryに保存する
  • BigQueryのデータをDataStudio(名前がDataPortalに変わったらしい)で表示する

完成イメージ

f:id:yuzutas0:20181218160434p:plain

作業手順

1: BQクエリ実行ログを流す

GCPコンソールから「Stackdriver Logging」>「Logs」を開きます。

resource.type="bigquery_resource"

上記の条件を記入して「Submit Filter」を押すと、ログが絞り込まれます。 その状態で「CREATE EXPORT」を押します。 エクスポートの設定を聞かれるので、以下のように入力しましょう。

  • Sink Name: export_audit_logs
    • お好きな名前でOK
  • Sink Service: BigQuery
  • Sink Destination: source__cloudaudit__bigquery
    • これが出力先データセット名になる
    • お好きな名前でOK

全て埋めたら「Create Sink」を押します。

f:id:yuzutas0:20181218160524p:plain

これでBigQueryのクエリ実行記録(ログ)がBigQueryに流れるようになります。 「Sink Destination」で定義したデータセットの下に、2つのテーブル「cloudaudit_googleapis_com_activity_YYYYMMDD」「cloudaudit_googleapis_com_data_access_YYYYMMDD」が生成されます。

f:id:yuzutas0:20181218160616p:plain

このデータをもとにコスト可視化ダッシュボードを作ります。

2: DataStudioでダッシュボードに表示する

Google DataStudio の新規レポート作成画面を開きます。

f:id:yuzutas0:20181218160630p:plain

「CREATE NEW DATA SOURCE」>「BigQuery」>「SELECT」>「CUSTOM QUERY」>「対象プロジェクト名」を押下して、SQLコンソールを開きます。 もし「Use Legacy SQL」にチェックが入っていたら外しましょう。

コンソールには以下のSQLを貼り付けます。 最初のFROM節は「Sink Destination」で定義したデータセット名を入れてください。

WITH
log AS (
  SELECT
    protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail AS user,
    SUM(protopayload_auditlog.servicedata_v1_bigquery.jobCompletedEvent.job.jobStatistics.totalBilledBytes) AS total_bytes,
    COUNT(protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail) AS query_count,
    PARSE_DATE(‘%Y%m%d’, _table_suffix) AS day
 FROM
    `source__cloudaudit__bigquery.cloudaudit_googleapis_com_data_access_*`
 WHERE TRUE
    AND protopayload_auditlog.servicedata_v1_bigquery.jobCompletedEvent.eventName = ‘query_job_completed’
GROUP BY
    protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail,
    day
)
SELECT
    L.user AS User,
    ROUND((L.total_bytes*5)/1000000000000, 2) AS Cost,
    L.query_count AS Query_Count,
    L.day AS Day
FROM
    log L
ORDER BY
    2 DESC

ちなみに、WHERE句を TRUE で始めているのは、条件を変更するときに最初の1行で AND をいちいち追加・削除せずに済むからです。

SQLを書いたら「CONNECT」を押して接続します。

f:id:yuzutas0:20181218160647p:plain

ここから先はお絵かきタイムになります。 上記のようなダッシュボードを設定しましょう。

DataStudioの仕様は頻繁に変わるので、キャプチャでの詳細解説は省略します。 以下の4つはボタンを押せばすぐにできるはずです。 もし分からない点があればお気軽に@yuzutas0にメンションください。

  • 「テキスト」で、タイトルを表示させる
  • 「期間」で、当月(デフォルト)を表示させる
  • 「数値」で、合計コストを表示させる
    • SQL結果の「Cost」を「SUM」したものが合計コストです
    • 詳しい設定は後述します
  • 「グラフ」で、ユーザーごとのコストを折れ線で表示させる
    • データソース: BigQuery
    • 期間のディメンション: Day
    • ディメンション > 時間ディメンション: Day
    • ディメンション > 内訳ディメンション: User
    • 指標: SUM - Cost
    • 内訳ディメンションの並べ替え: SUM - Cost

テキストだと分かりにくいので、以下の設定キャプチャを参考にしてください。

f:id:yuzutas0:20181218160704p:plain

これで完成です。 必要な権限が付与されていて、なおかつツールに慣れていれば、10分で完成します。

応用編

1: 全体コストを可視化する

ユーザーごとのコストを可視化しましたが、これだけでは本当に数字があっているのか分かりません。 実装のあとにはテストをして、データの品質を担保することが大事です。 そこで、全体コストがGCPコンソールの数字と合致するかを見てみましょう。

f:id:yuzutas0:20181218160724p:plain

SQL結果の「Cost」を「SUM」したものが合計コストとなります。 以下のような設定をすれば適切な数字が出るはずです。

  • データソース: BigQuery
  • 期間のディメンション: Day
  • ディメンション > 時間ディメンション: Day
  • ディメンション > 内訳ディメンション: なし
  • 指標: SUM - Query_Count
  • 内訳ディメンションの並べ替え: なし

「内訳ディメンション」を「なし」にすることがポイントです。 「User」を指定するとユーザー別コストになります。

2: コストではなく実行回数を計測する

BigQueryの請求料金はデータ量に依存します。 そのため「実際にデータを活用されているか」をモニタリングする場合、必ずしもコストだけを見ればいいわけではありません。 そこで、コストではなくSQLの実行回数もダッシュボードに出してみましょう。

f:id:yuzutas0:20181218160739p:plain

  • データソース: BigQuery
  • 期間のディメンション: Day
  • ディメンション > 時間ディメンション: Day
  • ディメンション > 内訳ディメンション: User
  • 指標: SUM - Query_Count
  • 内訳ディメンションの並べ替え: SUM - Query_Count

「指標」で「SUM - Query_Count」を指定することがポイントです。 ここで代わりに「SUM - Cost」を指定すると、前述したコストの計測になります。

3: チーム単位のコストを計測する

ユーザー別ではなくチーム別で管理する方法となります。 どのチームがデータ基盤を積極的に使っているのか。どのチームは使っていないのか。 チーム単位で区切って「データの民主化」の状況を分析することができるようになります。

前提として、BigQueryに「ユーザー(メールアドレス)」と「所属チーム」を紐づけるテーブルを用意する必要があります。 データを用意する方法は色々ありますが、オススメなのは「Google Spreadsheet」でチーム・メンバーの管理簿を作ってBQに定期反映するやり方です。 他の方法でも問題ありません。

さて、データを用意できたら、SQLを以下にように書き換えましょう。 最後の数行で「INNER JOIN」をしている箇所、その結果を「SELECT」している箇所が差分となります。 ユーザー情報を結合キーにして、クエリ実行履歴とチーム名を紐づけています。

WITH
log AS (
  SELECT
    protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail AS user,
    SUM(protopayload_auditlog.servicedata_v1_bigquery.jobCompletedEvent.job.jobStatistics.totalBilledBytes) AS total_bytes,
    COUNT(protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail) AS query_count,
    PARSE_DATE(‘%Y%m%d’, _table_suffix) AS day
 FROM
    `source__cloudaudit__bigquery.cloudaudit_googleapis_com_data_access_*`
 WHERE TRUE
    AND protopayload_auditlog.servicedata_v1_bigquery.jobCompletedEvent.eventName = ‘query_job_completed’
GROUP BY
    protopayload_auditlog.authenticationInfo.principalEmail,
    day
)
SELECT
  L.user User,
  M.team AS Team,
  ROUND((L.total_bytes*5)/1000000000000, 2) AS Cost,
  L.query_count AS Query_Count,
  L.day AS Day
FROM
  log L
INNER JOIN
  `source__spreadsheet.member` M
ON
  L.user = M.mailAddress
ORDER BY
  2 DESC

このデータをもとに、チームごとのクエリ料金を表示するには、以下のような設定をします。

  • データソース: BigQuery
  • 期間のディメンション: Day
  • ディメンション > 時間ディメンション: Day
  • ディメンション > 内訳ディメンション: Team
  • 指標: SUM - Cost
  • 内訳ディメンションの並べ替え: SUM - Cost

「内訳ディメンション」で「Team」を指定することがポイントです。 ここで代わりに「User」を指定すると、前述したユーザーごとのコストモニタリングになります。

4: BigQueryにテストデータを入れる

BigQueryを使い始めたばかり・GCPプロジェクトを作ったばかりで、まだクエリを叩いていないよ!という状態かもしれませんね。 そうなるとダッシュボードは0円のままで、本当に動いているのか確認することはできません。

何回かクエリを叩くためにも、適当なテストデータを投入してみましょう。 以下のSQLをBigQuery UIで実行してください。

WITH item AS (
  SELECT
    CAST(RAND() * 100000000 AS INT64) AS purchaseId, -- 購入IDをランダムに生成する(ユニークの保証はないが重複の確率は低い)
    CAST(RAND() * 5 AS INT64) AS itemId, -- 購入した商品ID(0〜5)をランダムに生成する
    CAST(RAND() * 120 AS INT64) AS advertiseId, -- 流入元の広告ID(0〜120)をランダムに生成する
    CAST((RAND() * 40) + 20 AS INT64) AS age, -- ユーザーの年齢(20歳〜60歳)をランダムに生成する
    CAST(RAND() * 1 AS INT64) AS gender, -- ユーザーの性別(0〜1)をランダムに生成する
    DATE_SUB(CURRENT_DATE(), INTERVAL CAST((RAND() * 50) AS INT64) DAY) AS purchasedAt, -- : 購入日付(現在日付から50日前まで)をランダムに生成する
    CASE
      WHEN 10 * RAND() < 8 THEN 0
      ELSE CAST(RAND() * 1800 AS INT64)
    END AS discountAmount -- 割引金額(80%の確率で0円、20%の確率で0〜1800円)をランダムに生成する
  FROM
    UNNEST(GENERATE_ARRAY(1, 100000)) -- 100,000レコードを生成する
)
SELECT
  item.purchaseId AS purchaseId,
  item.itemId AS itemId,
  (item.itemId + 1) * 2000 AS price, -- 商品Idを元に商品価格を決める
  item.discountAmount AS discountAmount,
  ((item.itemId + 1) * 2000) - item.discountAmount AS paymentAmount, -- 商品価格から割引金額を差し引いた結果が支払い金額
  item.advertiseId AS advertiseId,
  item.age AS age,
  item.gender AS gender,
  item.purchasedAt AS purchasedAt
FROM item

このSQLによって以下のようなデータをランダムに10万レコード生成します。

  • 個人情報マスキング済みのユーザー情報(年齢・性別)
  • アクション情報(広告・購買)
  • 購買情報(商品・金額)

SQLの実行結果を適当なテーブルに保存しましょう。 私は慣習的に workspace データセットの test__records に出力することが多いです。

あとは適当にこのデータを分析するためのSQLを叩いてみてください。 どの商品が一番人気なのか。どのようなユーザーが多いのか。どの広告経由での売上が高いのか。 何回かクエリを実行するとコストダッシュボードに変化が生じるはずです。


※上記ランダム生成クエリについて補足します。

例として CAST(RAND() * 5 AS INT64) AS itemId の1行を取り上げます。

5: 毎朝Slackに通知する

豪華なダッシュボードを作っても、すぐに見なくなるのが人間というものです。 既存の業務フロー(例:毎朝Slackの未読チャンネルをざっと眺める)に上手く乗せることができると、実運用として回るはずです。 画像ファイルでSlackに自動配信できるのが理想ですね。

しかし、いまのDataStudioの仕様では実現できません。 Puppeteerでスクリーンショットを取ってSlackに投げる、といった手段を取ることになります。 「10分でお手軽にやろうぜ!」というコンセプトからは少し逸脱しそうです。

そこでおすすめなのが、純粋なSlack botの定期ポストです。 今回作ったダッシュボードのURLを毎朝垂れ流すだけ。 /reminder #bq_report コスト確認 https://xxxxxx every weekday といったコマンドを打つだけなので、30秒で動かせます。

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まぁ、ぶっちゃけこれだと、利用者はほとんど見ないです。 システムリソースやコストに興味ないですからね。 代わりに、データ基盤エンジニア、システム管理者、エンジニアリングマネージャーといった、お金や負荷を見る人たち。 彼らが時々見てコスト・キャパシティの予実を確認します。 このユースケースには十分に対応できるかなと思います。

おわりに

このようにGCPはソリューションを組み合わせるだけで色々実現できるので超絶おすすめです。

実は最近はじめてフルGCPの案件を担当しました。 インフラやデータ整備があまりにも簡単で驚きました。 1週間で見積もっていた作業だったのに、ボタンをポチポチしたら一瞬で終わってしまいました。 これまで他クラウドやオンプレとのハイブリッド構成で苦しんだのは何だったのかという感じです。

新規事業であっても、むしろ新規事業なら尚更GCPがおすすめです。 今時のプロダクト開発だと、データ活用の重要性が高まっているので、いわゆるMLOps・DataOpsの取り組みやすさは重要となります。 また、システムだけでなく、ビジネスやマーケティングという観点でも、Google Adwards、Google Analytics、FirebaseがBigQueryと連携できるため、非常に魅力的です。

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https://datastudio.google.com/navigation/reporting

ということで、エンジニアにとっても、サイエンティストにとっても、ビジネスデベロッパーにとってもGCPは最高だと思います。 めでたしめでたし。

どうしたらHRTを大切にできるのか

この記事はDevLOVE Advent Calendar 2018 - 17日目の記事です。 開発現場で奮闘しながら綴ったポエムです。

サマリー

  • HRTを大切にすることは大事だけど難しい
  • 1人1人の心掛けは必要だけど、それだけでは不十分ではないか
  • メンバー1人1人が(自然とHRTを抱き合えるような)プロフェッショナルであることも大事ではないか
  • さらにそうしたプロフェッショナルが価値を発揮しあえるようなオープン・フェアネスな環境が必要ではないか

HRTという言葉

謙虚(Humility)、尊敬(Respect)、信頼(Trust)のことで、コミュニケーションの土台とされる原則です。 『Team Geek』という本で紹介されている言葉です。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

「HRTを大切にしましょう」と言うこと自体は簡単なのですが、徹底するのは難しいよなぁとしばしば思います。 24時間365日ずっとHRTの原則を徹底できたらもう聖人です。

じゃあ「どうしたらHRTを大切にできるのか」という話になります。 大きく分けて自発的要因と外発的要因の2つがあるのかなと思います。

前提:インサイド・アウト

7つの習慣』に「インサイド・アウト」という概念があります。 内側から影響力を行使していこうという考え方です。 1つはこれだと思います。自発的要因です。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

もっと端的に言うと「お互いに大人同士としてポジティブな姿勢を見せ合いましょう」ということだと思います。 チームメイト全員の良いところを見つけて素直な言葉で伝えられると最高です。

「可愛い〜」と片方が言ったら、もう片方が「え〜、xxちゃんのほうが可愛いよ〜」と言う感じですね。 改めて考えると示唆に飛んだ会話だなと関心しています。 コミュニケーションにおいて重要な役割を果たしているわけです。

人:一流のプロフェッショナルであること

もう1つが外発的要因だと思います。 特にチームメイト全員が一流のプロフェッショナルであるかどうか。

プロフェッショナルの定義は色々ありますが、端的に言うと「コミットしたことを実行する人」だと思います。 そのために「必要なスキルを苦もなく磨き続けられる(=学習習慣を備えている)」とか「早い段階で20点版のアウトプットを出す(=方向性に齟齬がないか確認する)」ような方々だと解釈しています。 とにかくアウトプットの量が多く、それゆえにインプットの量が多く1、それゆえに当たりをつける力が身につき、それゆえにアウトプットが早くなり、それゆえにフィードバックを早く得て、それゆえにアウトプットの質が高い。 そういう人のイメージです。

今年担当した某プロジェクトが最高で、メンバー1人1人が自分から仕事を見つけて「これやりました」「これどうします?」「これ懸念してます」といったコメントをSlackにどんどん投げていました。 相手が期待する前に、相手の(将来抱くであろう)期待を超えていました。 わざわざ「この人はこういうところがすごいんだ」という点を探そうとしなくても「こいつすげぇな」とつい口走ってしまうようなチームです。 自然とお互いにHRTを大切にできました。

アピールが上手いとか派手とかじゃなくて、業務として必要だからフィードバックを求めているだけ。 フィードバックの題材として「これが叩き台です」と提示しているだけ。 その叩き台が、誰かに指示される前に出てくる、しかもどんどん出てくる。 どうせ仕事のパターンはある程度決まっているのだからと、過去の経験をもとにして、今回の案件の背景を踏まえて「これでいいですよね」と先に言うわけです。

固有スキルがあって仕事の進め方を知らないメンバー、仕事の進め方は上手いが固有スキルがないメンバーは、お互いに「どうすればいいですか?」と相談しあいます。 ある分野でプロフェッショナルだからこそ、別の分野で足を引っ張らないように、素直に相手に頼ったり、自分に足りないものを補うために教えを乞えるのだと思います。 そういう姿勢を見て、お互いに好感を抱くわけです。

一流の人材だけを集めてアサインしたプロジェクトオーナーはすげぇなぁという話でした。 ここに関しては採用力が全てだと思います。2

環境:オープンとフェアネスであること

ただ、そのプロジェクトも、最初から全てが最高だったわけではなく、以下2点の要素があったからこそ「自然とHRTを大切にできる」状態になったのかなと思います。

1つ目:オープンに相談できる環境であったことです。 アラートを上げたら「物事を前進させるために必要な情報を可視化してくれた」とポジティブに評価するチームです。 抱え込んでしまうと、むしろ「次からは早く言ってください」と指摘が入ります。

2つ目:フェアネスな環境であったことです。 年齢や職種ではなく、実力と成果で相手を評価するチームです。 普段からOSSにコミットしているような新入社員は高く評価されますし、進捗を可視化できない年配のプロマネは厳しく詰められます。

で、ここから先は自己PRなのですが、上記プロジェクトのオープンとフェアネスは、他ならぬ私自身が作り上げるのに貢献したよ(成功だったよ)という感じです。

私がやったことはシンプルです。 まず、偉い人たちのミーティングに入り込んで、議事録をConfluenceに書いて、それをメンバーに共有しました。 そして、マネージャーやプロデューサーのPC端末にしか存在しない情報をかき集めて、Confluenceにどんどん上げていきました。

というのも、エンジニアメンバーがマネージャーやプロデューサーに質問するたびに「実はこうなんですよ〜」「偉い人がこう言っていて〜」と新情報が投下され、話が二転三転して、肝心の開発は全く進まず、その割にスコープばかりが膨らみ、全員がイライラしていたからです。 マネージャーやプロデューサー自身も人一倍その歪みを痛感していたはずで、だからこそ辛かったのだろうと思っています。 陰口が横行し始めて「こりゃあかん」となったわけです。

Confluenceに情報を可視化する際には、以前エンジニアリングチームを立て直したときの「ドキュメントデザインパターン」という概念をベースにしました。

yuzutas0.hatenablog.com

yuzutas0.hatenablog.com

議事録や資料が可視化されたことで「二転三転したのは単なるコミュニケーション齟齬やんけ!」「勝手に忖度してややこしくしているだけやんけ!」といった惨状があらわになりました。 「こういう状況が続くのは好ましくないので変えていきたい」「そのためにエンジニアチームが手伝えることはないか」という旨をオープンな場で伝えました。

そのメッセージだけで風向きが変わりました。 全員が全員、「何かがおかしい」と思いながら、目先の作業に忙殺されて疲弊して、だけど頑張った割には上手く進まなくて、思うところがあったのだと思います。 1人1人は優秀なチームだったので、そこから先は各自が正しいと思う方向で動いて、ポジティブな流れができていったというわけです。

めでたしめでたし。

まとめ

HRTを大切にするために必要なのは「まずは自分がHRTを意識すること」に加えて「チームメンバー全員がプロフェッショナルであること」と「オープンかつフェアネスな環境であること」なのだと思います。 となると次は「そういうチームをいかに作るか」と「そういう環境をいかに作るか」というのが鍵になるのだろうと思います。

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ


  1. 逆説的だが先にアウトプットがあってそのあとにインプットがあるのだと考えています。

  2. 育成も大事だとは思います。ただ、これだけ自学自習のしやすい時代で「育てること」「育ててもらうこと」ありきだとお互いに辛くなりそうです。

Developers Boost に登壇しました #devboost

この記事はエンジニアの懺悔 Advent Calendar 2018 - 16日目の記事です。

概要

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データ再演ティストの@yuzutas0です。 若手エンジニアのための技術カンファレンス「Developers Boost」(デブスト)で登壇しました。

スライド: 事業成長をBoostさせるデータ基盤

主に以下のトピックに言及しています。

  • どのようにデータを活用するか
  • なぜデータ基盤が必要になるか
  • どのようにデータ基盤を構築するか
  • どのようにデータ活用を促進するか

過去登壇の再演(短縮版)となります。

交流会

前半はデータ基盤を担当すると辛いことも多いよねという相談を受けました。 「じゃあ何がモチベーションなのか」「どういう時にやりがいを感じるのか」をディスカッションしました。 話し合った結果「少しデータを整理するだけで無駄な業務が一気になくなってドヤ感がある」「データを使う人たちから感謝されたときは嬉しい」「色々な業務に顔を突っ込めるので好奇心を満たせる」といった意見が挙がりました。 このような等身大の感覚を言語化できたのは良かったです。 以前に下記エントリーを書いたのですが、キャリアやスキルの観点に寄りすぎたかなと反省しました。

yuzutas0.hatenablog.com

後半は他の登壇者と(企業内)新規事業トークをしました。 新規事業においてはビジネス・アプリ・インフラ・機械学習といった様々なロールがあります。 データエンジニアリングは多様なロールの中心点にあると思っています。 アプリやインフラからデータが生成される。 ビジネスや機械学習でデータを利用する。 切っても切り離せないものです。 ではどのように連携すると効果的か、ということで話をしました。 以下のエントリーでまとめた内容と同じです。

yuzutas0.hatenablog.com

実況(一部抜粋)

懺悔

ということで見事にやらかしました。 何が言いたいのか分からない感じになってしまった。 登壇前日に書いたエントリーでは「準備が大切」と言っておきながら。

yuzutas0.hatenablog.com

とはいえせっかくご参加くださった方々がいるのです。 その人たちに対して最高の価値提供をしたいわけです。 せめてもとTwitterや交流会でのアフターフォローを徹底しました。 以下アナウンスに加えて、実況してくださった全員に個別でメンションを送っています。

思わぬメリットもありました。 これらのメンションをきっかけにして、コラボの種が見つかりました。 上手く話が進むかは分かりませんが、蒔かない種は刈り取れないですからね。

災い転じて福となす。 むしろ気軽に声を掛けてもらいやすい空気になったのだとポジティブに解釈したいです。 「あの登壇クソだったわ」と思った方は、ぜひ今からでも元を取るつもりで声を掛けていただけると幸いです。

反省会

まぁ失敗は失敗なので、以下反省文です。

前に「スライド150枚/30分」は達成したことがあるので、今回の「スライド100枚/20分」は行けると踏んだのですが、完全に外しました。 これからは無理のないボリュームで余裕のある発表ができるようにします。 メッセージをもっとシンプルに絞り込んだ方が良かったなと反省しています。

また、データ基盤に関しては「これがみんな共通の前提知識だ」と言えるものが少ないので、どこまで丁寧に話すべきなのか悩ましいです。 特に今回顕著だったのが「データ基盤の3層構造」についてです。 いつもならスライド1-2枚でさらっと説明していたのですが、以下のエントリーで丁寧に解説してしまったがゆえに「もっと丁寧に話したほうが良いのでは」という思いが頭を過ぎってしまいました。 なおさらメッセージを絞り込まないと、迷いながら話すことになりかねませんね。

yuzutas0.hatenablog.com

ちなみに、自分の過去登壇の実績だと、以下くらいのボリューム配分が望ましいのかなと思います。

うーん、改めて見ると、これはひどい

おわりに

こんなアホでも登壇できたのだから、皆様も自信を持ってアウトプットしていけば良いと思います!

カンファレンス登壇で学んだこと

この記事は、真・エンジニアの登壇を応援する会 Advent Calendar 2018 - 14日目の記事です。 カンファレンス登壇を通した学んだことをまとめます。

サマリー

  • アウトプットこそが最も効率的なインプットだ!
  • とにかく場数を踏んでいこう!
  • 最初にゴール設定→早い段階で方向性をレビュー→エレベータピッチから始めるアウトライン作成→王道に即したスライド作成→人を巻き込んでリハーサル→当日は心から楽しむ!

実績

以下2つが代表実績となります。 どちらも国内有数規模のカンファレンスですので、私の言い分に関心を持ってくださる方はいるのではないか、と期待しています。 登壇内容はエンタープライズ寄りですが、このエントリーの内容はギークな方々にも通じるはずです。

① PyCon JP 2017 ベストトークアワード優秀賞

② Developer's Summit 2018 Summer アンケート満足度No.1

学んだこと(メリット)

アウトプットこそが最も効率的なインプットだ!

1: 知識を体系化する&経験を振り返ることができます。 振り返ってみると「本当はあの時こうやれば良かったのか」といった、新しい気付きを得ることがあります。 逆説的ですがアウトプットすることが最も効率的なインプット方法だと思います。

2: 露出や実績が次の活動や仕事のチャンスになります。 「スライドを見ました」と声を掛けていただき、そこから案件が生まれたこともあります。 その案件でまた成果を出して次の登壇のネタにする、という無限ループに一時期は入っていました。

3: Q&Aセッションや懇親会でフィードバックをもらうことができます。 そこで初めて「こういうことに関心があるのか」「こういう言い方をしないと伝わらないのか」といったことに気付けます。 肌感覚やトレンドと言いますか、ナマモノの情報を得ることができます。 後追いでネットを眺めるだけでは得られない情報です。

学んだこと(やり方・コツ)

前提

とにかく場数を踏んでいこう!

まずはとにかく場数を踏みました。 去年はLT含めて13本ほど登壇しました。

  1. 市ヶ谷Geek★NightでGCPの相談LTをしました #ichigayageek - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  2. #テクシオ で「DevOpsとドキュメントデザインパターン」の話をしました+α - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  3. Python入門者の集い #PyNyumon でLTしました&プログラミング言語の学習法の自己整理 - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  4. 新規事業部署でのじたばた話をしました - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  5. 3年間の振り返りLTをしました - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  6. 10個のWEBサービスを個人開発した振り返り - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  7. 社内勉強会の運営について話しました - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  8. 社内政治をリーンにやろうぜという話をしました - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  9. スクラム開発チーム立ち上げの失敗談を話しました #GWD_Nulab - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  10. PyCon JP 2017(前述)
  11. XP祭りで開発高速化の話をしました #xpjug - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  12. 開発運用チームを立て直した話 - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0
  13. GCPUGでデータ基盤の話をしました #gcpug - 下町柚子黄昏記 by @yuzutas0

最初のほうはひどかったです。黒歴史ですね。毎回反省会を行いました。 アウトプットしまくって、恥をかきまくる。 これが効率的にレベルアップする最高の方法だと思います。

上記のイベントは主に以下の方法で見つけました。 まず、モヒカンslack#_event チャンネルをウォッチしてLT枠のあるイベントを探しました。 また、この手のイベントに詳しい同僚・先輩に相談して、オススメのカンファレンスを紹介してもらいました。 特に @shoito さん @i2key さん @poohsunny さん にはお世話になりました。 改めてこの場でお礼申し上げます。

プロセス

ゴール設定→早い段階で方向性をレビュー→エレベータピッチから始めるアウトライン作成→王道に即したスライド作成→人を巻き込んでリハーサル→当日は心から楽しむ!

1: 登壇するときには最初にゴール・目的を設定します。 ターゲットは誰で、どんなメッセージを伝えて、どんなアクションに繋げてほしいか。 方向性が明確でないと、結局何が言いたいのかよく分からない登壇になってしまいます。

2: ゴール・目的の叩き台を作ったらレビューを受けます。 カンファレンスの運営者や過去の登壇者と何回も壁打ちを繰り返しました。 イベントごとに客層や雰囲気、主催者が期待している方向性があります。 それらを踏まえてゴールを練り直します。 どんなに素晴らしい内容だったとしても、イベントに合っていなければ残念な感じになります。

3: 方向性が決まったら、登壇のアウトラインを考えます。 私はエレベーターピッチから始めます。もし制限時間が30秒だったら何をどう伝えるか。 もし1分なら?もし3分なら?……と、徐々に時間を伸ばして組み立てます。 このやり方ですと、中心となるメッセージがブレにくいので、シンプルな構成を保ちやすいです。 いきなりスコープを広げて「30分でこれを話そう」と書き出してしまうと(少なくとも私の場合は)論旨がぼやけたり、やたら理屈っぽい発表になりがちでした。 CfPが必要であればこのタイミングで提出します。

4: アウトラインができたらスライドを作成します。 「1スライド・1メッセージ」「色彩は強調(青)+補完(オレンジ)+ベース(黒)の3色構成」といった王道を守っています。 具体的な考え方やテクニックについては「見やすいプレゼン資料の作り方 - リニューアル増量版」という最高の資料が無料公開されています。

5: スライドができたらスピーチの練習です。 人に付き合ってもらって指摘を受けながら練習を重ねました。 「丁寧に話そうとして遠回しな表現をすると余計に伝わらない」「大事なところほど早口になりがちで聞こえにくい」「ただスライドを読んでいるだけで退屈」といったフィードバックを浴び続けます。 ちなみにPyCon JP 2017 のときは20回ほどリハーサルしました。

6: 登壇当日はとにかく楽しむことを意識しました。 せっかく時間を割いて聴いてくれているのだから、話す人が楽しんでいないと失礼です。 もしプレゼンの中身がダメでも「なんかこいつ楽しそうだな、元気もらえた」と思わせたら、それだけでも価値のある時間になります。 少しでもネガティブな気持ちになったときには、このように自分に言い聞かせています。

まとめ(全体的な考え方)

聴き手・主催者・推薦者などの関係者1人1人に対して、何らかの価値を提供することを念頭に置いています。 「聴いて良かった」「CfPを通して良かった」「紹介して良かった」と思ってもらえるように心掛けています。 Giveを徹底するからこそ、同じように相手からも価値を提供してもらえる(自分がメリットを得られる)のだと思います。

また、私がアジャイル脳なので「当日までにイテレーションを1回でも多く回して学びを最大化する」というやり方を心掛けています。 例えばリハーサルですが、スライドが白紙のうちから始めます。即席でホワイトボードに絵を書きなぐってプレゼンしていました。 「こういう風に話すならこういうスライドが必要になる」と気付き、後工程(リハーサル)から前工程(スライド作成)に要求をプルできます。 リハーサルを毎日繰り返して軌道修正していきます。まさにリーンな登壇準備です。

参考書籍

このエントリーの内容は『TEDトーク 世界最高のプレゼン術』という書籍に影響を受けています。ぜひ読んでみてください。

TEDトーク 世界最高のプレゼン術

TEDトーク 世界最高のプレゼン術

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①登壇のご依頼・ご相談があれば、ぜひお気軽に@yuzutas0にご連絡ください。

②12月15日(明日)は 若手エンジニアのための技術カンファレンス「Developers Boost」(デブスト) で登壇します。 お越しの方はぜひお声掛けください。 長々と偉そうに書いておいてアレですが、大人の事情で今回は全く準備しておりません。 過去登壇の再演となります。

余談

このエントリーを書いたのは、「エンジニアの登壇を応援する会」というコミュニティのSlackで自己紹介をしたときに、水殿(Midono)さんに登壇に関するご質問をいただいたことがきっかけです。

このように言語化することで客観的に振り返る機会となり、自分の思考を整理することができました。 質問していただけて本当に良かったなぁと思っています。改めてこの場でお礼申し上げます。

おわりに

準備ができたからアウトプットするのではなく、アウトプットするから準備ができるのだと思います。 むしろアウトプットを始めるのが遅れるほど、アウトプットのハードルは高くなるものです。 ということで、どんどんアウトプットしていきましょう!